ディズニーミストファン 修理

 ミストファン

ディズニーミストファン 修理

ディズニーリゾートのパーク内で販売されている、いわゆるハンディ扇風機なのですが、霧吹きが付いている、霧吹きを吹きながらファンで風も送れるというアイテムです。

猛暑の折、急患でのご依頼をお受けしましたので、その情報共有となります。

どちらもうんともすんとも動かないとのことです。

一応念のため受け付け前にモーターのグリス固着の懸念もあったので、その確認もお願いしておりましたが、どうもグリスの固着でもないようです。

では、ベイマックス機の方から拝見します。

ベイマックス

電池を入れてもやはりうんともすんともなのですが、ファンが指で回してもキツキツで回りません。モーター内の固着なのかどうかですね。

軸干渉

よく見るとファンのカバーが本体側に干渉してキツキツになっています。保管時の何かの拍子にファンが強く押され絞められたようです。

このカバーを少しこじって緩めてあげるとゆっくりですが、回り始めました。

ですが、パワーが全然たりません。モーター内の錆や固着がありそうです。

ネジ位置

モーターと取り外すには、ファンの裏側のネジ3本を外す必要があります。

ネジ

ファンのカバーに干渉しますが、小さめのドライバーでネジを回せます。

裏面のシール

裏面には、ウレタンのシールが貼ってあるので、割けないように剥がします。

このモーターは、カーボンブラシのハイパワー型のモーターで分解を誤ると、カーボンのブラシを破損する危険性があります。そこで、裏面から接点接点復活スプレーを吹いてみます。

吹いては回し、回しては吹いてパワーの改善を観察すると、カーボンの表面とコミュテータとの導通が改善され、ビュンビュンと勢いよく回ります。

固着除去
ビュンビュン

さすが、ハイパワーで風切り音も半端ないです。

その他、電源のスライドスイッチの接点にも接点接点復活スプレーを吹いておき、ファン内部も清掃しておきます。

修理完成

で、このベイマックスのミストファンですが、分解して判明したことがあります。

実は、ファンの角度を切り替えることができるのですが、外部からは切り替えることができないようなっており、切り替えるには、分解しなくてならないようです。

ファンの角度を上にすると、ミスト無しで回せることができるみたいでした。


次にミッキー機を診断します。

ミッキー

ミッキー機は、以前にも分解修理の経験があるので、だいたいの故障の予想が付いていました。

こちらも、モーターか配線かスイッチの類だと思われます。

乾電池を入れてもうんともすんともで、モーターはクルクル回ってはくれます。

直回し

分解しモーターを直に回すと弱いながら回ってはくれます。こちらのモーターもグリスの劣化が出ているようですね。

調べてみると、電源用のスライドスイッチの接触が悪くなっております。

接点接点復活スプレー程度では、改善はするものの、やはり接触不良は録り切れないほどになっておりました。

サイズに合う電源用のスライドスイッチで交換します。

交換スイッチ

手持ちのサイズがあうスイッチは、ノブが6mmと高かったので4mm程度にカットして使います。また、パネル留め用のネジ穴のバリが干渉しスライドがきつくなっていますので、バリもルーターで削っておきます。

バリ取り

ミッキー機も同様にモーターの裏面から接点接点復活スプレーを吹いて、回しては吹き、吹いては回します。こちらもハイパワーの回転が復活しました。こちらも風切り音が半端ないです。

YouTubeの動作では、撮影機材のフレームレートのストロボ効果の関係で回転が遅く見えてしまっていますが、風切り音がものすごいくらいのハイパワーになっています。

これで、今夏の猛暑を乗り切ってくださいね。

ご覧の皆さんのミストファンも、何かパワーがないなと思ったら、モーター内のグリス劣化などを疑ってみてください。


数年前に購入したので、処分するか悩んでいましたが、直していただけたので本 当に感謝の気持ちでいっぱいです!

本当にありがとうございましたm(__)m

~依頼者様のご感想より~