ドラえもん 太鼓リズムマシン 修理 スピーカー交換

太鼓リズムマシン

ドラえもん 太鼓リズムマシン 修理 スピーカー交換

外来で勤務しております、地域のおもちゃ病院で、先輩ドクターからのバトンタッチで診察をしました。

バチをもって叩くと太鼓が電子音で鳴り、リズムを刻んだりゲームができたりします。

太鼓の達人のような感じです。

持参された際は、電源を入れても起動しないし、太鼓を叩いても変な音しかしないそうです。

実際、試してみると、電源ONにしてもうんともすんともで試しに太鼓を叩いてみると、”バサ”というなんか雑音めいた音しかしません。

この”バサ”という雑音に騙されスピーカーは鳴っていると思い込んでしまったのです。

( ;∀;)

最終的には原因は分かったのですが、この動作が診断の大きな障害になりました。

開封し、本体内部の電源経路や断線などを調べました。

本体は、単三乾電池2本で動いており、電池を挿入すると、自動的に起動されスリープします。

電源ボタンは、電源の印加ではなく、Wake upのトリガとなっております。

マイコンの制御でもよくあるやつでです。

目視断線もピーピーチェッカーでも断線もなく、電源の電圧も正常に基板端まで印加されております。

太鼓
電源スイッチ配線
電源スイッチパターン

診察当日は、時間が限られていたので、入院扱いで預かり持ち帰りました。

帰宅後再度、動作確認をしてみると、何かかなり小さい音が起動時になっているではないですか!

『ぼく、ドラえもん…』って言ってる。けど、小さすぎて何を言っているのか、ほぼ分からん。

※因みに、ドラえもんは、大山 のぶ代さん世代なので、声優さんも違うとハタと気づく次第でした。

スピーカーが変なんじゃね!?

そうなのです。

地域のおもちゃ病院が開催されている会場は、環境音が大きいので、この小さな音が聞き取れず、代わりにガサという雑音だけを聞いていただけでした。

27mm スピーカー

スピーカーを取り外し調べてみると断線はしておりませんが、ボイスコイルがマグネットの溝に干渉しており雑音しか発せなくなっておりました。それが原因では、ドラえもんの起動音声は聞き取れず、代わりに太鼓の雑音は聞き取れたという始末でした。

スピーカーは、Φ=27mmのスピーカーです。

原因調査を難航させたのは、起動時は音声のみしか鳴らないとう製品設計でした。

てっきりLEDもなんらか点灯するもんだと先入観があったので、それにも騙され感じでした。

何はともあれ、スピーカーの交換で修理ができました。