アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん DX 言語切り替えスイッチ交換

アンパンマンタッチペン

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん DX 言語切り替えスイッチ交換

今回の故障の症例は、言語切替がスイッチが効かなくなってしまったとのことです。

カチカチとせず、いつも日本語のみであるとのことです。

これもDX版の故障あるあるなのですが、使用されているスイッチのノブが弱く切り替えを繰り返していると、その上折れてしまい、折れた際のスイッチの状態で言語設定が固定されてしまいます。

言語切替スイッチ

では、分解してスイッチの状態を確認しようと思ったのですが、主様が開封に挑戦されたらしくネジの1本が潰れてしまっております。

潰れたネジ

おおお!

かなりグリグリやっていますね。

おやおやという感じですが、大丈夫当院は、たまごっちの修理にて潰れたネジの開封は得意としております。

では開封に挑戦をしようと思ったのですが、何やら状況は変です。既にカバーが開いています。

開いている

あら?

主様は、グリグリやりすぎてネジ穴を既に貫通させておられました。

ほら

ネジの残骸は除去します。このネジの他に2箇所近隣のネジもあり、ネジ穴の再建は不可能なので、潰れたネジの箇所はネジ締めをせずにおきます。

さて、肝心の言語スイッチの状態を確認します。

折れたスイッチ(ピンボケですんません、、、)

やはりノブが折れており日本語側になっておりますね。

交換用のスイッチがありますので交換してしまいます。

交換スイッチ

スイッチ部品は三極部とプラグシェル部の合計7箇所が半田付けされております。

部品外し

既に壊れた部品なので基板を損傷しないように除去します。

基板

スイッチは、ボス付きのスイッチとあります。

ではサクッと新品のスイッチを取り付けてしまいます。

スイッチ交換

元に戻して動作確認です。

動作確認

バッチリですね。

これで修理完了です。


後日談 2023.10.20(金)

言語切替スイッチ交換から約3ヶ月経過後に動作を再度確認する機会がありました。

すると、言語切替スイッチのスライドが固着してびくともしなくなりました。

それと知らずに強引に切り替えてしまい、再度スイッチのノブが折れてしまいました。

なるほど、皆さんこのような事態が起きて折ってしまうんですね。

実は、DX版の言語切替スイッチのノブが折れてしまう故障はいくつかスイッチ交換をしてきましたが、なぜこんなに折れてしまうのかは考察しておりませんでした。

恐らくスイッチの個体差もあるのでしょうが、スイッチ内部のグリスが劣化固着し粘着したり、プラスチック製のノブが筐体側に引っ付き動かなくなってしまうのかもしれません。

従いまして、DX版のスイッチを交換した場合は、スイッチにグリスを吹き付けるか塗布して十分なじませておくことが必要と思われます。

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん タッチペン 電源スイッチ修理

アンパンマンタッチペン

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん タッチペン 電源スイッチ修理

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかんには、シリーズ化されており知るだけでも、

  1. 初期版※本記事のバージョン
  2. デラックス版
  3. スーパーデラックス版
  4. プレミアム版

とあります。最新は、恐らくプレミアム版かと思われますが、当院ではまだ診断実績がございません。

今回は、初期版の修理記事となります。

初期版は、初期版とあるだけに、その後に頻発する故障がいろいろ含まれております。今回の故障は電源が入らないという故障です。

初期版の故障あるあるとしては、ペン先のイメージセンサーモジュールのコネクタ半田剥離が一番多いですね。次にこの電源スイッチの故障が多いのですが、電源スイッチについていろいろあります。

そもそも電源が入らないという事例もあるのですが、電源スイッチのスライドノブが上がり切らないという筐体設計上の問題もあります。

そうなので、今回の故障は、このスライドスイッチのノブが上がり切らずに電源ONにならない症状です。

電源スイッチ

白いノブを上にあげようとしてもカチッとON側に移動してくれません。従いまして、電源もONになりません。

スライドスイッチ

スイッチが半田付けされている緑の基板がありますが、この基板実は赤いカバーの筐体にネジ止めされていないのです。それが原因で白いノブを上に押し上げようとしても基板ごとズレるので電源OFFのままONの位置に移動しません。

もはや設計上の問題ですね。

新品の状態では、横にある電源正極の管型のヒューズの足が基板を抑えているのですが、電源のON/OFFを繰り返していると、このヒューズの足に曲がり癖が付き基板を抑える役目が無くなります。

というか、そもそもヒューズの足にそのような機能はないので、新品の時は運よく電源ONできていただけでした。

基板接着固定

そこで、基板の端を筐体を弾性のエポキシ接着剤で接着固定してしまいます。これでズレは起きづらくなります。

次に、パン先のカパカパも対処します。

隙間

初期版の持病ともいうべきコネクタの半田剥離は、このペン先がグラグラしていることが原因の一つです。

黒いペン先を赤い筐体に隙間があり、絵本にタッチした際にもろに衝撃が半田付けされているコネクタ部にかかります。

隙間も大きいので衝撃も大きくなり、いづれ半田剥離に繋がっていると思われます。

この機種以降は対策として、半田付け部の抜き差しできるコネクタ化しており、かつペン先も黒いモジュールの入光口を抜き出しにせず、カバーをかけております。

さて、本初期版ではこの隙間に、同じく弾性のエポキシ接着剤を充填して固めてしまいます。

弾性エポキシ接着剤充填

これでグラグラカパカパしなくなりました。

以上で修理完了となります。