ソニートーキングカードプレーヤー CP-1000G修理

CP-1000G

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1000G修理

当医院でも修理実績のあるCP-1000ですが、時々CP-1000Gと末尾にGが付いた製品の修理依頼があります。CP-1000とCP-1000Gの違いとは?

実は、このGの末尾は何を意味しているのか少し考えたことがあるのですが、学研でもトーキングカードを製作販売していたようで、その際の再生機として、CP-1000をCP-1000Gと型番付けをしてセット販売していたようです。参考画像

さて、今回のご依頼は、30年程前に購入された本機をお孫さんにもご使用したいとのことです。電池ボックスの液漏れもありましたが、カードが全くスライドされないとのことです。早速診察開始です。

まず、開封前に動作確認をしますが、ゴムローラーが回転していないため、やはりカードはスライドしません。かすかにモーター音はしています。また、電池ボックスの液漏れは、付着の腐食部分をご自身で取り切れるだけ除去されたそうです。

ゴムベルトの溶断

目視でゴムベルトは、溶けて切れていました。また、プーリーもグリスが固化してしまって固着しています。

不具合

ゴムローラーも表面がテカリだして固化し始めていますので交換をします。また、腐食や再生速度調整も併せて作業します。

  1. プーリーのグリス除去と洗浄、新しいグリスの再添加
  2. ゴムベルト交換
  3. ゴムローラー交換
  4. 電池ボックスの負極腐食分解研摩
  5. 再生速度調整
  6. ボリュームボタンの滑り改善
負極

負極のバネは、取り外し可能な範囲でルーターで研摩します。注意としては、研摩しすぎると腐食で弱く補足なっているのでバネが折れる可能性があるので研摩の程度に注意が必要です。

ゴムベルト交換
ゴムローラー

ゴム部品を一式交換し諸々作業を終え動作確認です。


ソニーリピートカードプレーヤーCP-7000修理

CP-7000

ソニーリピートカードプレーヤーCP-7000修理

先日、修理のご依頼のあった、1台目(修理不可能)に続き、2台目の修理のご依頼です。症状は、カード再生音量が小さいとのことでした。1台目と同様であれば、ゴムローラーの摩耗で磁気ヘッドとゴムローラーとの間の隙間(専門用語でラップと呼ぶらしい。)が開きすぎてカードの磁気テープが磁気ヘッドに密着できていないかもしれません。早速再生確認をしましたが、再生音が小さいどころか、カードが滑ってスライドしません。手でスライドをサポートさせても音声は全く出ていません。

( ,,`・ω・´)ンンン?

開封して何が起きているか確認します。

隙間開きすぎ

再生音量が小さい原因は、直ぐ判明しました。やはり1台目同様にカードの磁気テープが磁気ヘッドに密着できておりません。というか、隙間の間隔が尋常でないレベルなので、ゴムローラーの摩耗というレベルではありません。何が起きている?

その他の状況を調べてみます。

あれ?

レバー用のバネが1本増えている。。。

白い塗装

状況をお聞きすると、以前近隣のおもちゃ病院に修理を依頼して際の修理の形跡のようです。ですが、ネジ止めの代わりに塗料とカード挿入検知レバーのアライメントネジには緑の収縮チューブが被っており、さらに本来は無いバネが付いていたりと、いろいろと調整されたようです。ですが、このアライメントの調整と隙間には関係あるか調べてみたのですが、微調整はできますが、流石に画像のような開きは別の原因がありそうです。

とここで、しばらく眺めて独りブレストしていました。

  • 磁気ヘッドモジュールのアライメントレベルではない隙間になっている。
  • 隙間はゴムローラーの摩耗というレベルでもない
  • モーターでの回転はできる
  • 筐体の破損も各所のぐらつきもない

小一時間眺めたあたりで異変に気付きました。

曲がっとる!

この斜め角度から眺めるとフライホイール軸が、Vの字に開いているのに気づきました。軸が曲がってる?もしそうであれば、修理は不可能となります。裏面も確認します。

波打っている

やはりですが、プーリーのズレています。隙間の原因はこれです。

曲がり

原因は、軸受けが曲がっておりました。ですが、この曲がりは異様です。切削したアルミ部材に圧入しているので、そう簡単には曲がるはずはありません。原因は不明ですが、マイナスドライバーか何か固い異物が挟まって力ずくで引き抜くか、誤ってマイナスドライバーで抉ってしまったしか考えられません。ですが、どちらにしても元も戻さなくてなりませんが、過去の経験でペンチでうまく元に戻せるかが次にポイントでしたが、無事はめ込みでき元の水平に戻せました。

ゴム部品

ゴムローラーは、接着が取れて空回りしていたので、ゴムベルトも曲がり癖が付いているので交換します。以上で、ゴム系部品の交換と磁気ヘッドの隙間修理を行ったところで動作確認をします。

1枚目の冒頭のノイズが酷いです。調べてみると、電源OFFからの起動で冒頭の1枚目のみ酷いノイズが現れます。2枚目以降のノイズはありません。うーん、( ´ ⌒ `)ゞ困った。。。

冒頭ノイズの現象は初めてです。ご依頼様からの熱いご要望もあり、このノイズの原因を突き止め解消できるか調査することになりました。また、独りブレストします。

  • 電源OFFからの起動時のみで1枚目の冒頭のみにノイズが現れる
  • 電源OFFから冒頭1枚目であっても、録音された音声であるリピート再生時には、なぜかこのノイズが無い
  • 電源ONのままでは、冒頭1枚目であってもノイズは無い
  • しばらく数枚再生を続けても同じようなノイズはない。

もう、原因が分からず、 _| ̄|○脳もヘトヘトになっているので、1日置いて脳をリフレッシュすることにしました。翌日再度同じ動作確認すると、なんと!症状が、もっとひどくなっていました。( ̄▽ ̄;なんてことだー。

電源OFFからの冒頭ノイズはそのままなのですが、2枚目以降にも再生中のノイズが含まれるようになっています。途方に暮れておりました。ToT

仕方ないので、そのまま再生確認を続けていると、糸口が見つかりました。次第に、2枚目以降のノイズが少なくなっていきます。おおお!何か時定数のある症状かもしれない。また、ICなどが温まったおかげで不良症状に変化が生まれたのかもしれません。

アンプなどトランジスタ回路の設計のご経験があれば熱によって半導体の挙動が変化するのはご存知かと思います、私も半導体の開発エンジニアでしたので、この点には納得し説得力もあります。では、作業確認の段取りは以下の通りとします。

  1. 時定数を持つ能動素子で経年劣化が疑われるノイズに関係しそうな部品を交換する。プリアンプの電解コンデンサの交換。リピート録音時にノイズが無いので、プリアンプ回路には問題ないと推測されますが、この機に劣化が懸念される電解コンデンサーを交換します。
  2. リピート録音時には、ノイズが含まれないので、ノイズの混入は、リピート録音ブロック以降であるので、再生系の最終ブロックであるオペアンプ回路を解析する。
  3. オペアンプ回りの経年劣化が疑われる部品を交換する。改善しなければ、温度変化による状況変化から最終的にオペアンプも交換する。

まず、1.の試行結果。

磁気ヘッドから伸びるケーブル先のプリアンプ回路をプリント基板上で解析しACアップリングコンデンサを突き止めます。該当の電解コンデンサーを全て交換します。また、一部カラーコード型のコンデンサーが破損し割れていましたので一緒に交換します。※手持ちは、セラミック型しかなので、同容量に交換しました。結果、念のための交換で推測通りですが、ノイズ解消されませんでした。

次に2.の試行結果の前にオペアンプ回路を下調べします。

使用されているオペアンプは、ローム社のBA526です。ネット上には、概要のデータシートは存在しますが、推奨回路等の常数も調べていたいです。運よく、BA527という後継のピン互換の推奨回路付き仕様書がありました。

メモ書き

手書きのメモが、プリント基板上の設計値となりますが、ほぼ推奨回路通りの構成でした。データシートを眺めていると気になる箇所を見つけました。起動時のポップノイズを抑えるための推奨値が決められております。

  • C1:入力結合コンデンサー・・・推奨値は、2.2uF
  • C2:帰還回路の直流カットコンデンサー・・・推奨値は、33uF
  • C3:リップルフィルタ用コンデンサー・・・推奨値は、100uF

C1, C2, C3は、電源投入時の立ち上がり時間およびポップノイズとの関係があると、まさにビンゴが注記があるではないですか!(☆≧▽≦)ノヽ(○≧Д≦○)

オペアンプの周辺もこの機に全ての電解コンデンサーを交換します。ですが、残念ですがノイズは解消しません。うーん、残念。

最期に3.のオペアンプBA526を交換します。もちろんですが、BA526は、とうにディスコンしているので、当医院在庫のBA526に交換します。やっと、ここでノイズが解消されました。長かったです。データシートの等価回路から、Q1~Q4あたりのトランジスタの劣化不良なのでしょうかね。。。

交換部品

以上で、無事に機構系の故障と電子回路の故障も修理できました。

無事起動時のノイズも解消できました。


新品同様で、もちろんノイズもなくリピート機能も正常でした。

1時間以上連続で使用しましたが、音量低下もなく、不具合は見られませんでした。

瀧下様のおかげで、故障していた30年前のプレーヤーを再び使うことが出来る様になり、心から感謝しております。

今回はいろいろとお世話になり、誠にありがとうございました。

~ご依頼様のご感想より~

いずみ書房トーキングリピーターDX メモリカードカバースイッチ故障

いずみ書房トーキングリピーターDX メモリカードカバースイッチ故障

今回のご依頼は、カードをさし込んでも、ヒツジの声しかしないとのことで修理のご依頼がありました。当医院での修理実績は、ほとんどない機種なのですが、早速診察します。

まず、『ヒツジの声』とは何ぞやですが、このトーキングリピーターDXは、何らかのエラーが生じた際は、登録されている数種の鳴き声や音を発し使用者に警告します。

『ヒツジの声』は、以下のように再生できないメモリーカードが入っている場合とのことです。

本機で再生できないメモリーカードが入っ ている状態で、リピートカードを入れたと き。 本機で再生できないメモリーカードが入っ ている状態で、リピートボタンを押したと き

~取り扱い説明書より~

うーん、でも原因はまだ分かりませんね。早速本体を診てみましょう。

まず、到着した状態でリピートカードをさし込むと、なんと『ネコの声』がします。

あれ!?ヒツジの声だったはずだけど、、、。

メモリーカードは、本体裏面のカバー内にあります。開いてみると、メモリカードが若干ズレておりました。おおおこれが原因ですね。メモリカードがズレており、入っていない状態と認識したらしいです。

メモリカード

ん?だけど、輸送時の振動でズレてしまったのかもと思い一旦そのままにしておりましたが、実はこれは問題になります。詳細は、後述で。

カード検知スイッチ

以前修理した際は、カードの検知スイッチが故障していたのですが、今回は正常にカードの挿入は検知しています。

ちょっと原因が分からない、、、いろいろ試していた最中に糸口を見つけました。メモリカードの裏蓋が開いたままの状態でリピートカードをさし込むと『イヌの声』がするはずなのですが、『ヒツジの声』がしました。おかしいですね。

スイッチの固着

原因はメモリカードカバーのスイッチが固着しており、常時閉じて状態になっておりました。この状態では、本体側は、たとえカバーが開いていたとしても、閉じていると誤認します。これは問題になりかねません。というのも、下記取り扱い説明書の抜粋の通り、『警告音が鳴り終わる前に、メモリーカードを抜くと、中のデータが破損する危険があります。』とあります。

つまりですが、不用意にメモリカードの抜き差しすると、データアクセス中であった場合は、メモリカードのデータの破損の危険性があるので、メモリカードの蓋に開閉のスイッチを取り付け、開いている場合は、『イヌの声』で警告し、また本体の制御プログラムもメモリカードへのアクセスを行わないように制御していると思われます。ですが、今回のようにカバースイッチの固着し常時閉じている側へスタックした場合はどうでしょう。

常時カバーが閉じていると制御プログラムは誤認するので、使用者がメモリカードを抜き差しした際もメモリカードへのアクセスが起きてしまう可能性があります。そうなると、取り扱い説明書の通りですが、データが破損していまいます。

ここで原因と結果が一致しました。

メモリカードカバーの開閉スイッチが閉じる側への固着したため、制御プログラムは常時、カバーが閉じていると誤認します。使用者がカバーを開けメモリカードを抜き差ししようとした際に、本来であれば、カバー開いているので、メモリカードへのアクセスは起きるはずありませんが、運悪くそのタイミングでメモリカードの何らかのアクセスが起き、アクセスの最中にユーザにてメモリカードの抜き差し行われてしまったようです。その結果、メモリカードのデータが破損してしまったという流れです。

スイッチの固着を改善し正常に検知できるようにすると、カバーが開いている状態では正常に『イヌの声』がします。ですが、カバーを閉じると『ヒツジの声』のままなので、やはりメモリカードのデータが破損してる可能性が高いです。

ご依頼者様へ本件をお知らせし替えのメモリカードはないか問い合わせし、代わりのメモリカードを送付いただきました。故障原因の予想も当たり、無事リピートカードを認識し再生確認ができました。

半田浮き

さて問題であったカバーの開閉検知スイッチは、カバーが閉じている状態で長く保管されるため、スイッチの電極に負荷がかかります。画像の通り、電極のランドの半田にクラックが入り浮いておりまた。幸いに断線とまではなっておりませんでした。また、スイッチを固定するプラスイッチの補強カバーもぐらついています。

滑り改善
正常状態

スイッチ固着をシリコンスプレーで改善しプラスチックカバーのぐらつきを補強するため、エポキシで固定柱を固定しました。これでしばらくは、大丈夫と思いますが、やはり懸念も残ります。そこで、ご依頼者様へカバーを開けてメモリカードを抜き差しする際は必ず、電池もしくはACアダプターを先に抜いてからメモリカードの交換を行うようお願いしました。

次に、当初発見したメモリカードが、若干抜けていた症状です。これも動作中に誤ってメモリカードがソケットから抜けてしまう危険性があります。恐らくは、メモリカードのソケットのぐらつきなのでしょうが、修理の術がありません。

そこで、カバー裏面に薄いスポンジを張り付けることで、カバー内の隙間を埋め万一メモリカードがソケットから抜きズレることを抑制することにしました。

カバー裏のスポンジ

今回は、スイッチの固着でメモリカードのデータが破損した事象でしたが、原因も分かり修理完了です。

ソニーリピートカードプレーヤーCP-7000 DCジャック増設 修理

CP-7000

ソニーリピートカードプレーヤーCP-7000 DCジャック増設 修理

今回の記事は、ソニーリピートカードプレーヤーCP-700の修理に関する記事になりますが、ACアダプター使用時にDCジャック側の接触不良が出ていることで、その修理に関する内容を含みます。※AC電源回りに関する作業になりますので、ご依頼者様には自己責任にてご使用になる旨のご承諾と別途誓約書の取り交わしをしております。

さて、不具合の症状は、まずACアダプターの接触が悪いのと、再生音量が小さく、その先にカードを手前に抑えてあげると再生音は大きなるとのことです。また、カードのスライドも途中で止まってしまうとのことです。

ゴム系部品
割れる程固化

ゴム系部品の交換が必要でした。まず、カードが途中で止まってしまうのは、ゴムローラーがカチカチに固化して滑っており、またゴムベルトも長期期間の保管による曲がり癖と劣化が出ています。

磁気ヘッドモジュールの再アライメント

また、ゴムローラーを交換しておりますので、CP-7000 特有のカード再生中を検知するセンサーレバーの調整も必要です。この調整を行わないと、カードを通し終わってもカード検知レバーが降りているにも関わらず、カード再生中と誤認し永遠ゴムローラーが回転したままで止まりません。

本機、CP-7000は、他のプレーヤーと異なりカードの挿入検知レバーとカード再生中を認識する機構が別々になっており、ゴムローラーを交換した場合は、その都度アライメントを取り直すことが必須となります。また、カードの再生音が小さい理由も、ゴムローラーの摩耗によって磁気ヘッドとのクリアランスが空き過ぎて磁気テープが正常にヘッドに密着できていないためとなります。

一式アライメントを取り直します。

次に、電源ボタンとリプレイボタンの押し具合が悪いです。調べてみると、恐らくジュースを溢してしまったのか、押しボタンのスイッチがねちょねちょしていましたので、フラックスリムーバーで洗浄します。

押しボタン

さて、最後の難関です。まず、DCジャックの具合を確認します。

DCプラグ

プラグ側には、正常に出力電圧は上がっておりました。センターマイナスのプラグですが、フォークの曲げを少し戻しておいて棒ヤスリでフォークの間を研摩しておきます。手持ちのDCジャックにテスターを当てて、プラグの抜き差しと差し込んだ後に回転もさせて、出力に異常が出るか確認しましたが正常のようです。プラス側も念のため研摩しておきます。

次にDCジャック側です。目視でも分かるぐらい内部に錆があがっております。手持ちのヤスリでもこの中には入りません。プラグを差し込んで電圧が上がるかを確認すると、ある特定の位置で差し込むと100%接触不良が再現します。

拡大鏡でのぞき込むと、やはり何やら奥の奥に錆がありそうです。さて、どうしようか思い悩んだのですが、基板に取り付けできる同じ規格のDCジャックはそう簡単に見つからないし入手も困難です。

DCジャック ランドパターン

ご依頼者様とご相談し、今回は自己責任にてご使用になる前提で、別のDCジャックを背面に増設することで合意できました。※詳細は、危険性を伴いますので、掲載はしません。

新規DCジャック

古いDCジャックの穴は、裏側から閉じておきます。ACアダプターでの動作確認も行い、以上で諸々修理完了となります。


後日、続きがございます。

本CP-7000の返送後にご依頼者様で動作確認を行ったところ、トーキンカードの再生枚数を増やしていくと、再生音量は、だんだん小さくなるという現象が報告されました。再生開始当初70~80枚の再生は問題ないが、時間を置き再度カードを再生すると、カードの再生音量が小さくなっているそうです。乾電池では、この現象顕著でリピート再生ではさらに再生音量が小さくなるそうです。また、特定のカードではカードのスライドが途中で止まってしまうそうです。

当医院での修理は、動作確認用の同封のカードや当医院のカードを合わせて20~30枚程度の再生確認をして通常使用レベルで問題なければ修理完了としております。

時間経過で再生音量が小さくなってしまう現象は、他の機種含めて初めて経験します。

当初の修理作業の影響も懸念されましたので、再入院として再度返送をしていただき診断します。※どのような原因であれ、通常は、再度往復の送料をご負担いただきますので、ご了承ください。注意事項・同意事項も参照ください。

さて、再診察で何か起きていないかゴムローラーを除き込むと表面が白っぽくなっています。

ゴムローラーの目詰まり、右に並んでいるのが新品のゴムローラー

ゴムローラーの表面が真白になるぐらいトーキングカードの紙の擦れ粕が付着しています。途中でカードのスライドが止まってしまう原因は、これでしょう。

白い凹み線

スライドが途中で止まってしまうカードの並べてみると裏面にくっきりゴムローラーで擦れて凹んだ線ができています。再生確認すると、この線の箇所で滑ってしまっておりました。その他のカードの裏面も磁気テープの裏側にうっすら擦れ線が出ています。やはり30年も経つと紙も劣化し擦れるだけで粕が出てしまうのですね。

劣化トーキングカード

まずは、ゴムローラーをクリーニングします。

クリーニング後

付属のクリーニングシートを使用すると綺麗に粕が取れます。

クリーニング後のクリーニングシート

クリーニング方法は、こちらのスタッフブログを参照ください。クリーニングにて、スライド不良の現象は、解消できました。次に再生枚数を増やしていくと再生音量が小さくなるか再現テストを行います。

電源:ACアダプター、ボリュームレベル:5、最初の試験枚数:100枚で10枚づつ音量チェック、1時間電源OFF後放置し、30枚の再生テストを行いました。

耐久試験結果

残念ながら、当医院の再現テストでは、問題なく完走できました。ここで、お馴染みの独りブレストをします。

  • カード再生枚数を増やすとカードの削れ粕がすごい
  • 乾電池でもACアダプターでも音量低下の現象が発生
  • 乾電池では、リピート再生時の再生音量がより小さい
  • クリーニングをすると耐久テストで現象は再現しなかった
  • 耐久試験後のゴムローラーは、目詰まりは起こしているが再生音量の低下は起きていない

うーん、カードスライド不良時のゴムローラーに付着していた紙の粕が再生音量低下の原因かもしれない。。。とは言え再現させるために130枚規模の耐久テストでは再現しなかった。

メーカーのソニーでは、トーキングカードの再生は300枚毎にクリーニングをするよう注意用の1枚差込案内を製品に同封しております。恐らく、30年近く経過したトーキングカードの場合の劣化がかなり激しく、磁気テープ側の蒸着している磁性体にも劣化が及んでいると思われます。

磁性体の削れ粕は、磁気ヘッドにも付着するだろうから、50枚程度ごとにクリーニングが必要なのかもしれないと結論付けました。※もちろんですが、目視レベルでは見えないと思います。

クリーニングを実施いただくことで返送をし再度動作をみていただことにしました。

さて、、、

残念ですが、ご依頼者様の再度の動作確認でも音量低下が起きてしまったとのことです。今度は、166枚の再生テストを行い、約20枚再生経過したくらいから音量の低下が徐々に起きたそうです。磁気ヘッドのクリーニングは、開始前の1回を実施しておられるとのことです。

全く持って原因の分からない音量低下の現象となりました。

ご依頼者様のご希望は、ご使用中のクリーニングなしに166枚程度の再生にて問題なく動作して欲しいとのことなので、原因不明ということで修理不可能とさせていただきました。

本案件にてCP-7000機種における原因不明の不具合は、今後の当該機種の修理における潜在的リスクとなりうるため、たいへん心苦しいですが、CP-7000機種の修理は今後お受けするのを断念することにしました。

実は、ご依頼者様には、もう一機のCP-7000をお持ちとのことで今回のみ特例として引き続き拝見することとしました。

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100修理

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100修理

お馴染みのCP-1100の修理紹介です。実は、以前を同じような症状の修理依頼を受けたので、今回は記事として紹介したいと思います。

まずですが、トーキンカードを差し込んでも正常にスライドせず、再生音も『ゴニョゴニョ』してしまうという内容です。早速ですが、開封して原因を探します。

ゴムベルトの劣化伸び

主因は、ゴム系部品の劣化とまぁ、数十年経過した場合のお馴染みの原因です。

ゴム系部品

ゴムローラーも滑ってしまっていますので、一式交換します。

とここで、どこかで見た光景を目にします。

ない!

つい先日同じ光景を見た記憶があります。この記事です。

全く同じようにフライホイール軸の中心出しをする位置決めのツメが綺麗に無くなっています。

正常なツメ

正常な場合は、上記の画像の通り軸受けの中心を決めるツメが付いていますが、今回も綺麗に無くなっています。

本来であれば、黄色枠に軸受けがすっぽり入るツメがあります。同じ時期にしかも同じ機種で同じように綺麗に無くなっていますのって、かなり不思議なことが、とても偶然に起きていました。

このツメの部分が無くなると、軸受けがズレてフライホイール軸の中心もズレる可能性があります。ですが、この部分だけど綺麗に元に戻すのは不可能なので、3本のネジ止めだけで持たせるしかありません。

ご自身で分解された方ならご存知かと思いますが、3本のネジだけを外してフライホイールを外そうとしても外れません。実は、ゴムローラーも軸から外さないとこのツメ部分に引っかかってしまいます。あくまでも憶測ですが、フライホイールを抜こうとして強引に引っ張ってしまいツメが割れてしまったのかもしれません。前述のとおり、このツメが無くなると今後回転軸の中心がズレる可能性があるので、この症状がある場合は、軸ズレによる不具合のクリーム対応はできないとお約束を頂いております。

もし、この記事をご覧の方でご自身で取り外しに挑戦される方は。是非、ご自身では取り外しなさらずに修理のご依頼をください。かなりのリスクを負うことになります。

さて、修理に戻ります。

ゴム系部品以外にもボリュームにガリノイズが出ていますので、ボリュームの交換を行い、またカード再生速度も遅くなっていますので調整をします。

ボリューム交換
プーリー

プーリーもグリスを交換して修理完了です。


迅速なご対応ありがとうございました!

おかげさまで親子2代に渡ってトーキングカードが受け継がれることになりました。

大切に使います。 ありがとうございました。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 ゴム部品交換

CP-1000

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 ゴム部品交換

不具合の症状は、カードが正常に送れないとのことで、手で押してあげると音はできるとのことで電子回路にも問題はなさそうです。

早速ですが、開封して原因を探ります。

ゴムベルトはずれ

原因は、駆動用のゴムベルトが外れていたため、空回りしていたためですが、外れた原因は、ゴムベルトが伸びて緩々になったせいでした。

この時点でゴムベルトを借り交換をして再生確認するとカードのスライドは回復できました。カードを直にスライドさせるゴムローラーは、現状でも摩擦力が残っておりスライドできていますが、ご依頼者様とご相談をしてゴムローラーも交換することになりました。

ゴム部品
ゴムベルト

ゴムベルトを交換しプーリーのグリスは固化固着しておりませんでしたがグリス交換のメンテナンスをしておきます。

ゴムローラー

ゴムローラーも交換を行います。

再生確認を行うと、可変抵抗の抵抗値が経年で多少変化でもしたのか、ボリューム大にて妙に音量が大きくキンキンとして音になっております。少なくとも、ボリューム大のレベルでも耳障りなキンキン音は低減するようボリュームを少し絞ります。

また、カードの再生速度が遅くなっておりましたので、ちょくど調整をしておき、修理完了です。


ソニー リピートカードプレーヤー CP-7000 ゴム部品交換

CP-7000

ソニー リピートカードプレーヤー CP-7000 ゴム部品交換

カードがスムーズに滑らないということで修理のご依頼がありました。CP-7000のご依頼は、かなり少ない機種なのですが、このCP-7000は、リピート再生機能が付いた機種で、トーキングカードのような6秒程の再生時間の長いカードでもリピート再生できます。カードをさし込むスリットに埃が保管時に入らないように上下にスライドできるカバーが付いています。このカバーは、製造時期によって黄色だったりします。

さて、故障の原因を探ります。

ゴム部品

中央のゴムローラーが完全に滑っていたためカードが正常にスライドできていませんでした。手で押してあげるとスピーカーから再生音が出ており、リピート機能も機能しているので、電子回路には問題はなさそうです。ゴムベルトも曲げ癖が付いてしまっており、伸びてきているので交換をします。

ゴムベルト交換

ゴムベルト交換

ゴムローラー

ゴムローラーも交換します。また、カードの再生速度も遅くなっておりますので調整をして修理完了です。


ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 修理

CP-1000

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 修理

30年程前にご購入しておられたとのことで、電池を替えて試したところ、カードを引きまずでお困りとのことでした。

ゴムベルトは、溶けて切れておりましたが、幸い大事にはなっておりませんでした。

切れたゴムベルト

また、ゴムローラーも滑っておりますので交換します。

ゴムローラー

また、再生確認で再生速度が遅くなっておりましたの、モーターの回転も調整し修理完了です。


トーキングカードをどこで修理してよいか、わからなく、ヤマダ電機にいったときに修理の方が携帯でしらべてくださり教えていただきました。

気がつけば、30年近く前で製造中止でしたので、孫で遊べると思うとわくわくしています。有り難うございました。

親切丁寧な対応の早さにまた感謝いたします。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニー リピートカードプレーヤー CP-33/トーキンカードプレーヤー CP-1100 修理

ソニー リピートカードプレーヤー CP-33/トーキンカードプレーヤー CP-1100 修理

久しぶりのCP-33とお馴染みのCP-1100の修理のご依頼です。

共に、カードを引き込みできなくなっているそうです。まずは、CP-33より拝見します。

ゴムローラー割れ

開封するとすぐカードを引き込まない原因の一つが判明しました。ゴムローラーが固化しボロボロになっております。

このボロボロなんですが、とても厄介で単にボロボロになっているだけなら交換で対処できるのですが、磁気ヘッドにこびり付いていることが多いんですよね。

ゴムベルトのたわみとプーリーの固着

次にプーリーが固着してしまっており、回転できなくなっています。ゴムベルトも目視、たわんで見えます。

溶解

予想通りですが、ゴムベルトが溶けて切れておりますね。これもかなり厄介できれいにこそぎ落とさないといけないのと、その後溶剤で粘着しているゴムを吹く取らないとだめです。

磁気ヘッド

錆もそうですが、ゴムの粘着は致命的ではなさそうです。綺麗に掃除しておきます。

フライホイール軸

先のボロボロのゴムローラーの残骸がこびりついています。これは、容易には取れませんので、研磨して綺麗にします。

ゴムベルト交換
ゴムローラー

ゴム部品を交換し動作確認をすると、カードの再生スピードが遅くなっています。通常の会話などのカードでは、再生速度の変化は気付けませんが、ある程度確認できる確認用のカードがあるので、それでチェックします。

修理完了

CP-33は、以上で修理完了です。


では、次にCP-1100を拝見します。

CP-1100

こちらは、カードをさし込むと一応は、再生音はするのですが、やはり途中から滑ってしまい止まってしまっておりました。

劣化ゴム部品

ゴムベルトは、伸びて曲がり癖が付いています。ゴムローラーも完全に固化してカッチカッチでした。

固化
プーリー軸グリス交換

プーリー軸のグリスも古いグリスを除去し再添加しておきます。

ゴムローラー

ゴムローラーも交換し修理完了です。


また使えるとは夢にも思いませんでした。感謝、感謝、感謝です。

~ご依頼様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 修理

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 修理

30年以上にお子様と楽しんで居られ押し入れから発見したのを機にお孫様と楽しみたいとのことで修理のご依頼がありました。

発見当初の稼働では、音は不安定ながら再生できたそうですが、数回の再生でカードがスライドしなくなったそうです。では、早速拝見します。

ゴムベルトの伸び

再生音声が不安定であった場合、ゴム系の部品の劣化が問題なことが多いです。今回もゴムベルトが、流石に30年も経過しているので、伸び切っていたところ、数回の再生中に癖のついたゴム部分がプーリーに差し掛かったきっかけで外れてしまったようですね。

ボムベルト

経年劣化で伸びてしまっており、長期保管のためプーリー部分の曲げ癖が付いています。次にゴムローラーを確認します。

ゴムローラー

当初カード再生音声が不安定であった原因は、このゴムローラーのようです。完全に硬化し表面がテカテカにてかっておりました。

ゴムローラー比較

次にその他の不具合はないか確認します。

干渉支柱

プーリー近くにある支柱は、機種によって回転時に干渉しノイズを発します。本機もゴムベルトとの干渉の痕が黒く変色して付いています。製造時期によって、メーカー対応で既に干渉部分が削られてある機種や削られていない機種が見られます。本機は、削られていない機種になりますので、この機に削っておきます。

次に、ゴム部品を暫定交換し動作確認をすると、カードの無音時になにやらカラカラと異音がします。原因は、プーリーの軸受にがたつきが出ており回転時にカラカラ異音を発しておりました。

プーリー

プーリーを外し、古いグリスを除去洗浄しグリスを塗り直します。また、ゴムベルトの高さ位置も調整を行いましたが、このがたつきは、新品に交換でもしない限りは取れそうにありませんでした。残念ですが、ご依頼者様にご了承いただくことになりました。

ゴムベルト交換

最期に、ボリュームにガリノイズが出ています。接点を確認すると黒変しておりので交換をします。

ボリューム

CP-1100に搭載されているボリュームは、筐体側の受け形状が専用サイズになっているので、市販されているボリュームは適応しません。Aカーブ品も入手が難しく、さらにサイズが合わないという事態です。ハマるようにボリュームを研摩しますが、かなりの労力です。

磁気ヘッドモジュールのアライメント

磁気ヘッドモジュールのアライメントを取り直し、各所の調整ネジにネジ止めを付けて修理完了です。


早速手持ちのカードを入れて再生させていただきました。

まったく問題なくスムーズにカードが動き、音もガリ音なく順調です。

以前(今回押し入れから出して再生したとき)と比べて、音の再生がやや速く感じます。

修理前は音も不均一に再生されていましたし、きっといま手元で聴く音が本来の速度と音の高さなのでしょうね。

家族も一緒に聴いて感激しております。本当に有難うございました。

これでまた孫と遊べる道具がひとつ増えて、そして我々老夫婦も昔を思い出して楽しめます。

~ご依頼様のご感想より~