ディズニー マジカルスマートノート タッチパネル液晶割れ交換

マジカルスマートノート

ディズニー マジカルスマートノート タッチパネル液晶割れ交換

ディズニーのマジカルスマートノートというタッチパネル液晶が付いた、いわゆる知育系のタブレット型のゲーム機です。

以前、アンパンマン すくすく知育パッドと同類の操作パネルと描画は、タッチパネル付きの液晶で機能させる代物となります。

今回のご依頼は、あやまってリモコンを本体に落としてしまい液晶を割ってしまったとのことです。

厳密には、液晶の上にあるタッチパネルのみが割れており、液晶の描画は問題ありませんでした。そのため、タッチペンでの反応が機能しません。

セガトイズ様でも既に製造終了で修理もしておられないとのことで、たいへんお困りとのでご依頼がありました。

アンパンマン すくすく知育パッドでのタッチペンと液晶の交換では、交換できる新品のタッチパネル付きの液晶が通販で入手できるのですが、新品では送料を含め部品代が高額になるので、稼働中古品の市場価格とご予算との兼ね合いになろうかと思います。

今回は、事前のご相談で、交換修理可能であれば、入手できる中古品からの移殖でということでご希望を伺っておりました。

まずは、現状を確認しましょう。

割れ

タッチパネルには、表面にガラスの飛散防止のため1枚のシートがあり、その奥にタッチパネルがあります。電源を入れ液晶の描写はしているのですが、タッチパネルが一切反応しません。タッチパネル付き液晶丸ごとでの交換以外には修理は難しいですね。

サイズ採寸
サイズ採寸

描画のサイズ的には4.3インチでほぼ間違いなさそうです。

では、交換を前提に搭載されているタッチパネル液晶のサイズと規格を調べます。

40pin フラットケーブル

開封すると、やはり見たことのあるケーブル規格ですね。恐らく、アンパンマン すくすく知育パッドやドラえもん カメラでひらめきパッドと同じ4.3インチのタッチパネル付き液晶と思われます。次に、液晶サイズを確認するため、取り外しますが、これが厄介でした。

すくすく知育パッドやカメラでひらめきパッドでは、本体内部に液晶や基板を固定する内部の筐体が別個に設計装着されており、その筐体を外すことで液晶も外せるようになっております。

ですが、このマジカルスマートノートは、本体内側からは液晶を取り外せない構造でした。

内部

ほら、液晶モジュールは、表面からはめ込みされているので、表面を分解しないとイケません。因みに、このマジカルスマートノートの電源は、リポの充電式で乾電池式ではありませんでした。やはり、直ぐ乾電池が無くなるのは、不評だったのでしょうね。

リポバッテリー

では、表面を確認します。

化粧シール

当初は、まったく気づかなかったのですが、表面のキラキラの化粧シールを液晶全体を覆う保護パネルと誤認しておりました。

誤認仕様

化粧シールをタッチパネルの面一のように感じたのでタッチパネルの上に、ある程度の厚みのある化粧パネルのプレートが覆っていると思い、割らずに剥がせるかかなり心配しておりました。

化粧シールの端

化粧シーツの端もピタッとくっついていたので、無理にこじって剥がすとパネルを割ってしまい、タッチパネル液晶を交換してもほぼパネルを割ってしまっては元も子もないです。

無理に抉る前に、化粧パネルを割ってしまうかもしれないといリスクに関して、ご依頼者と入念にインフォームドコンセントを行っていました。最終的には、割ってもいいのでという承諾をいただいたのですが、要らぬご心配をかけてしまったと反省しております。

本記事をご覧のドクター各位におかれては、マジカルスマートノートの液晶周辺のキラキラ部は、単なる化粧シールなので、割けないように慎重に剥がすだけで大丈夫です。

剥がす

一応ですが、強力両面テープとプラスチック製のツメ、ドライヤーを用意しましたが、どれも全く使いませんでした。

剥がし

化粧シールの端を鋭利なツメで抉ると剥がれてきます。こんな感じです。

粘着もそれほど強くありませんが、心配な場合は軽くドライヤーであたためながら慎重に剥がします。

剥がし
再利用

無事綺麗に剥がせました。早速、サイズを測ると、入手可能な4.3インチのタッチパネル付きの液晶でした。これで、中古品から移殖が可能と判断できました。

フリマアプリにて、物色していると、運よくご予算以内の、ドラえもん カメラでひらめきパッドが出品されているので、これを入手しました。

ドラえもん カメラでひらめきパッド

このカメラでひらめきパッドは、こちらのスタッフブログでも考察しているとおり、アンパンマン すくすく知育パッドなどでも流用可能で、今回取り付け可能が確認できた場合は、マジカルスマートノートでの流用の可能と判断できます。

まぁ、この手の部品は専用設計などもしないと思うので、各社同じ液晶パネルを使用しますが、新型だと5インチになっていたりもしますから、流用はいろいろ確認いないとイケなないです。

ドラえもん カメラでひらめきパッドは、サクッと取り外せます。

移殖用の液晶パネル

中古品なので、擦れ傷もありますが概ね良好です。

次に、マジカルスマートノート側の液晶を外しますが、これも厄介でした。

強固に両面テープで液晶の裏と筐体が張り付いています。

抉る

既にタッチパネルは割れているから、えいやっとやってしまってもいいのですが、ガラスの飛散と、液晶の描画事態はまだ正常なのでここは、慎重に剥がします。小さいマイナスドライバーを差し込んで隙間にドライバーで熱風を吹き込んでは剥がすと繰り返します。

両面テープ

2列で両面テープが張り付いています。

糊とり

残った両面テープの残骸糊を綺麗にしておきます。

準備完了

ここで、やっと交換の準備完了しました。

長かった。

交換できる液晶のサイズ、規格の事前調査、作業の承諾許可。

流用するジャンク品探しと入手とマジカルスマートノートでの修理記事がインターネット上にないので、手探りで進めてきました。

取り付けて動作確認をします。

描画

描画問題なしですね。タッチパネルでのタッチペンへの反応も問題ありませんでした。

では、両面テープで固定します。化粧シールも綺麗に貼りなおしておきます。

両面テープ

フラットケーブルもカプトンテープでコネクタに固定します。

カプトンテープ固定

問題なしですねと思いきや、カメラでの撮影がピンボケしています。

ピンボケ

原因は、カメラレンズ保護用の透明なシールが歪んでいるためでした。

保護シール

指で押し込んでしまったような凹みもありますね。

裏側から

中央に濁りが出ています。恐らく押し込んだ際に凹んでプラスチックの透明部分に細かいひび割れが入り濁ったのでしょう。本体カバーを外して撮影すると綺麗に撮影できます。

ひび割れした透明なプラスチック部分は、もうどうしようもないので、シールを剥がしておくことでご依頼者様と合意できました。

事前調査など、いろいろと手こずりましたが無事稼働できるところまで修理できました。


どこにお願いしても修理不可能と言われ、もう捨てるしかないのかな…と思っていたので本当にありがたいです。

対応もとても丁寧で、こまめにメールもいただけたので進捗がわかり安心してお願いできました。

受け取った子供も大喜びで遊んでいます。

この度は本当にありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~