ベネッセ ワールド ワイド キッズ カードリーダー スピーカー故障

カードリーダー

ベネッセ ワールド ワイド キッズ カードリーダー スピーカー故障

今回は、ご友人から譲り受けた、ベネッセの教材についての修理記事となります。

今夏、機器の再生音量がかなり小さいという症状で、当初はご相談がございました。

同じ機種のスピーカー故障を春に修理しており、その記事をご覧になってご相談されました。

音量が小さいなりにご使用を続けられておられたのですが、やはり修理をということでした。

音量が小さいといっても、本機種はそれほど音量が大きいわけでもないのですが、製品仕様による、そもそもの仕様なのか、何か不具合が起きてのことなのかが気になります。

実は、他の製品でも音量が2段階で切り替えることができる機種があるのですが、持ち主の依頼者様の期待する大きさではなかったので修理を依頼されたことが過去にあります。ですが、実際に現物を拝見すると、それはそもそもの製品の仕様だったという経験があり、往復の送料も掛かってしまい残念が結果になったことがあります。

ボタンを押すクリック音の方が大きいことや、実際に稼働時の再生動画を見比べていただいたところ、やはり使用に耐ええない程とのことでした。以下は、正常時の音量大側での再生動画です。

正常時音量の基準サンプル

また、保険的にもし再生音量が正常な場合は、デフォルトの再生音量を回路定数を変更して何とか音量を上げることができないかも検討するとしました。

では、診察します。

まずは、小さいという音量を耳で確認します。

音量不良

これは小さすぎますね。

お子様は、よく頑張ってこられました。静かに聞くと分かりぐらいです。何か不具合が起きていますね。

スピーカー自体の故障であれば交換を、電源の発振回路であれば原因を突き止めます。

では、開封します。

スピーカー

スピーカーは、Φ=40mmで8Ωです。表面の筐体にボンドで周囲を接着されております。

目視上は、問題は無さそうです。※SPってマジックペンの跡が気になる。。。

コーンの状態を確認すべく外そうと頑張ったのですが、この接着剤がほんと取れないです。

カッターで切り込みを入れ、小さいマイナスドライバーでこじったのですが、その応力で電極の台座が外れてしまいました。もちろんですが、ボイスコイルとの接続も切れてしまいました。( ̄▽ ̄;

電気的な不具合は解析できなくなってしまいました。

故障スピーカー

コーンが少し盛り上がっているのは、こじった際の反動だろうと思われます。このぐらいに力を入れてこじらないと外せませんので、外す際は交換前提と考えた方がいいです。

で、コーン面にも目視上の問題は無さそうでした。膨らんだコーンは、指で戻しておきます。

さて、スピーカーの交換で音量が正常になるのかを確認します。

スピーカーを仮組して接続し音量を確認します。

音量が通常レベルにまで回復しましたね。スピーカー側の不具合だったようです。

※といっても何が問題だったのかは今になってしまうと迷宮入りとなりました。

今回は、スピーカーの交換以外にも、折角なので押しボタンの接点と本体内外の汚れ取りも行っておきます。

内部清掃

それと毎回気になるのですが、電池ボックスの電極の半田付けが心もとないのです。ぽきっと折れそうなので被覆を被せておきます。

心もとない被覆
再半田
収縮チューブ

スピーカーのボンドも乾いたころに動作確認をします。

問題なさそうですね。音量も元に戻りました。

以上で今回の修理は完了です。


音量、はっきりと聞こえるようになっていて、 子供達も早速楽しそうに遊んでいました。

この度は迅速、丁寧なご対応に本当に感謝しかありません。

本当にありがとうございます。

~依頼者様のご感想より~