ソニートーキングカードプレーヤー CP-1000 修理

CP-1000

20年ぶりに動かそうとしたところ、内部のゴムローラーが溶解しておられたとのことでした。お持ちのカードを通したところ、溶けたゴムが粘着してしまったので、そこで修理のご依頼を受けました。

このご判断は大正解ですね。溶けたゴムは、カードもそうですが、磁気ヘッドにも接しているので、磁気ヘッドの機能に影響ができかもしれません。

さて、拝見しましょう。

おおお

ゴムローラーが溶けているのですが、過去の修理事例からも、この溶け方は違いますね。残留した接着剤が、ボンド製のG17のようで、しかも新しい。

接着剤の付け方やそもそものゴムローラーの高さも純正品よりも低いです。

低い

詳細は不明ですが、以前ソニーのサービスに修理にでも出され、ゴムローラーが、CP-33かCP-55用のゴムローラーに交換されたのでしょう。※もしくは、どなたかが自身で交換されたか、、、。

ソニー製のカードプレーヤーでゴムローラーが溶解した事例は、CP-33, CP-55がほとんどでしてCP-1000に至っては溶解した事例がありません。

さて、この場合懸念されるのは、溶解したゴムが磁気ヘッドのコアを浸食してしまっている場合、残念ですが修理不可能となります。

あああ

やはり、べっとり粘着しておりますね。早速、アルコールでゴムを除去してみます。

浸食もされておらず固化もしていなかったため、綺麗に除去できました。

粘着ゴム

カードの再生テストも問題なく、このまま修理を継続できそうですね。

あとは、グリスが劣化したプーリーや伸びていたゴムベルト、滑りの悪いボリュームのボタンなど本体内部を清掃しておきます。

ゴムベルト
伸びたゴムベルト

最後に無事動作確認もでき修理完了です。


小さい頃に聞いていたのがまた再び聞けて感動しました!

この度はご丁寧に修理を頂き本当にありがとうございました。

また、都度ご連絡を頂けて到着まで安心できました。

~依頼者様のご感想より~