ソニートーキングカードプレーヤーCP-1200修理不可事例

当医院の得意としているソニー製のトーキングカードシステムがあります。

その中にCP-1200という商品があります。

今回の修理が難しかった事例を紹介します。

どのカードシステムもそうなのですが、故障部品で既に市場で入手のできない部品であったばあい交換ができないため修理不可能となることがあります。

今回は、その中でも特に多い磁気ヘッド故障で修理不可能となる事例です。

ご存じの方が多いとは思いますが、トーキングカードシステムは、磁気テープが絵柄の印刷された厚紙に貼られております。

この磁気テープを磁気ヘッドで読み出しアンプで増幅するといった仕様となっております。

既に20~30年前の商品なので、メーカサポートもなくもちろんですが保守部品も入手できません。

特に専用設計されたであろう部品が故障した場合は、ジャンク品からの移植でもいないかぎり修理不可能になります。

今回のCP-1200は、ゴム系部品の劣化以外にも再生音が小さいという症状がありました。

過去の修理経験でもCP-1200で使用された磁気ヘッドの故障確率が高く、どれも磁気の読み取り不良でした。記憶にあるだけでも数件おなじ磁気ヘッド故障です。

依頼を受けた際は、ゴム系部品の交換や各所メンテナンスを実施し再生音量も改善するかもと期待をしていたのですが、磁気ヘッドの故障でほぼ磁気が拾えていないという状況でした。

ただここまでたどり着くまで、その他の故障個所をすべて潰してからでないと最終判断を下させないという難しい状況もあります。

磁気ヘッドの故障は、検査治具を用意していたので治具側にヘッドを接続し磁気が読み取れているか確認したのですが、ほぼ読み取れておらずでした。

既に磁気ヘッドの摩耗もありますので、アジマスの調整でなんとか最適な位置にできないかと格闘したのですが、その甲斐なく修理可能という判断となりました。