たまごっち ネジ外し

たまごっち

たまごっち ネジ外し

お大事になされていた、6つのたまごっちの裏蓋ネジ外しのご依頼です。

因みに、現在もたまごっちは新製品が発売されておりますね。

たまごっちのネジって凄く弱いです。強く締めると、締めた際に溝がつぶれて、開けるときも無理に開けるとさらに溝がつぶれます。

以前、収集保管されていたたまごっちを久しぶり遊ぼうとした際にネジをつぶしてしまったというご依頼が多いです。さて今回のご依頼の状況を確認しましょう。

程度の良いものから、溝が全くなくなっているものまであります。

ネジを開ける際の鉄則は、ネジを筐体の摩擦を下げることと、ドライバーとネジの摩擦を上げることを、同時に行わなければなりません。そうです。強く押してゆっくり回すです。

以前の修理記事にも掲載しておりますが、押し込みの強さが半端ないため、慣れていないと大けがをします。自分も押し込みを強くしているので、毎回掌が内出血します。

内出血

内出血は、もういやなので、最近は、たまごっち開封のための特殊治具を準備できたので、以前より容易に開封できるようになりました。といっても、強く押してゆっくり回すには変わりありませんが。

無事全て開封に成功しました。ネジの開封に失敗すると、ネジの頭を削り取り蓋のネジ穴修理を削り拡張する必要があるのですが、今回が不要でした。本当に自分でも不思議なくらい良く開けるなぁーと自画自賛しております。

さて、ネジ開封に併せて、プッシュボタンの接触ができなくなっている2つのたまごっちおいては、分解と接点回復を行っておきました。

接点回復

つぶれたネジは全て新品に交換もしました。

ネジを締め過ぎると、再度溝がつぶれるので、締める際に注意が必要です。

たまごっちの裏蓋は、ボタン電池の抑えの役目を担っており、電流の導通には一切関与していません。ですが、蓋がカパカパにくらい軽く締めたままにすると、電池の接触が悪くなり持ち歩きの際に電池が一瞬切れてしまいリセットされる可能性があります。

電池の接触を保てる程度とネジの締めすぎにも注意してよい具合でネジ締めをするようお願いします。

当医院のスタッフブログにあるように、当医院にご依頼のあった方にネジの締めすぎ注意のシールを無料配布しております。

配布シール

補足として、ご依頼のたまごっちにある、たまごっちプラスですが、明らかに電池抑えの突起が出過ぎており、電池の入れ替えで用意に折れてしまいます。まぁ、折れても蓋で抑えることになるのでいいのですが、この設計どうにかなりませんかね、、、。

突起折れ

以上、これにて全てのたまごっちの修理完了です。


只今無事たまごっちを受け取り全快祝い致しました。

ご丁寧な治療して治して頂き本当に有り難うございます。

心肺停止状態の2つを分解治療までして治して下さりまた育てていけるようになり感謝しております。

~ご依頼者様のご感想より~

豆しば 三兄弟 ぬいぐるみ リモコン製作と綿絡まり除去

ちぎれたケーブル

手持ちリモコンで前進ができるぬいぐるみりとなります。リモコンの操縦部分がケーブルから取れてしまい、さらにそのリモコン部分も紛失してしまったとのことです。ご依頼は、そのリモコン操縦部分を製作して欲しいとのことでした。

元々のリモコン操作は、スイッチを押すと前進しもう一度押すと止まるという動作とのことでした。

ちょうど手持ちにダイソーのハンディファンがあり、電源スイッチがオルタネイト型のプッシュスイッチでしたので、流用するという計画です。

ハンディファン

まずは、動作確認ということでちぎれたケーブルの先を少し剥き動作確認しましたら、ちょっと動いたら止まります。ギアかモーターが空回りしていそうです。

ぬいぐるみなので、縫い合わせのラインにあわせて切り開きます。

開封状況

不具合の箇所が不明なので、最悪完全にバラバラになるまで開封することもありますが、運良くすぐ原因は判明しました。

中綿の絡まり

中綿は、可動部分に入り込んでいたので、余分な綿を取り出し、再度入り込まないように中綿の位置が移動しないようにホットボンドで位置固定します。

難関の縫い合わせも何とか済ませました。この手のぬいぐるみは、生地と生地が内側で縫われているので、表面には縫い合わせが目立ちません。しかし、一度縫い合わせを開いてしまうと、裁縫は、表面からしかできないため、ど~しても縫い目が表立ち目立ちます。※何か良い方法はないものでしょうかね。

次にリモコンを製作します。ハンディファンからは、モーターとファンを取り外し、電源スイッチとちぎれたケーブルを接続します。

オルタネイトスイッチ
こんな感じ
完成

完成させて修理は完了です。

イワヤ あかちゃん ペルシャ 蘇生

あかちゃん ペルシャ

イワヤ製のぬいぐるみは、今まで多くを診てきました。

誤って踏んずけたり、腰を下ろして上に座ってしまったりで、だいたい足が骨折します。ほんと多いです。

骨折処置の多くはぬぐるみを剥いで骨接ぎをしますが、ぬいぐるみの剥ぎ取りと裁縫がなかなか面倒な作業なのです。非常に作業コストのかさむ商品です。

さて、今回のご依頼は、過去に骨折し地域のおもちゃドクターに骨接ぎを2本してもらったが、再度、その2本+新たに1本が骨折したそうです。

早速状況を確認しましょう。

あら?顎がおかしいぞ!

三本の足が曲がるか完全に折れておりますし、なんと下顎も頭蓋骨と位置がずれてしまっております。

内部の状況を確認するため、ぬいぐるみを剥ぎます。頭蓋骨のはめ込みもあるので、縫い目に沿って切り開きます。

前足の骨折

前回の修理の跡があります。骨折の箇所をアルミのカバーで覆い、さらに骨内部をパテで固め最後にネジで固定するという処置がなされております。前任のドクター様の処置になります。

残念ですが、再度骨折した際の衝撃で折角の修理箇所がボロボロに砕けてしまっております。さらに、ネジを緩めたか新たなネジを追加したかでネジが飛び出ております。

さらに、頭部を確認します。

首まわり

頭が完全に取れており横にずれており、内部の骨格も割れて、一部のパーツもなくなっております。そのために首を縦に振る際に鳴る笛も鳴らなくなっております。

悲しいかなですが、ここまで破損が酷い場合は、修理はもうできません。安らかに眠りについてもらうことになろうかと思いますが、宅配おもちゃ病院では、そう簡単にはあきらめません。

骨接ぎにおいては、破損部分の再接着は面積が極小のため無理です。足を新たに作成するか新品と交換します。3Dプリンタで該当パーツを作成してもいいんでしょうけど、材質の問題で軟質に作成できません。これは、プラリペアも同様です。また、そもそも製品の形状設計や設備の問題もあります。頭蓋骨内部の破損も考えると、移植置き換えが、コスト的にも良いと判断しました。

実は、依頼時に市販がまだなされていることはお聞きしていたのですが、お子様が、たいへんお気に入りのぬいぐるみだそうなので、移殖で頑張ります!

新旧の比較(右:新品、左:現品)

ぬいぐるみのカバーを分離して本体を入れ替えるのですが、この本体の取り出しが、殊の外たいへんでした。ついでに、皮を揉み洗いもしておきます。

本体比較

新品も同様に着ぐるみを外します。

因みに、ホットボンドで、下顎、上顎が強固に接着されているのですが、頭蓋骨をそのまま流用しはめ込めればと思ったのですが、微妙に設計変更されており、構造が異なっておりました。そのままのはめ込みができません。

ドライヤーで暖めながら少しづつ剥がしていきます。

はめ込み

はめこみは、剥ぎ取りの逆なのですが、上下の顎をきれいに接着するため、素早い作業が必要です。

無事着せ替えが完了できましたら、仕上げは、縫い合わせです。 

裁縫作業
無事蘇生

お洗濯のおかげで真白にでき、動きも無事蘇生できました。なかなか大変な作業でしたが、お気に入りのぬいぐるみが復活したことで、お子様が喜んでくれたらと思います。


こんばんは、無事に猫ちゃん帰宅しました。元気になったマリリンとの再会、家族で大喜びしました。歩けなかった猫ちゃんが元気に歩く姿に感動しました。綺麗にお風呂に入れて頂けて、ふわふわ真っ白に!複雑な手術を引き受けてくださりありがとうございました、どこにお願いしても歩けずにもう寿命かなぁ…と諦めかけていましたが、瀧下さんにお預けして本当に良かったです。入院中もこまめに進行状況を教えてくださり、様子もわかり安心して猫ちゃんの帰りを待つことができました。診断書もご丁寧にありがとうございました^_^

~ご依頼者様のご感想より~

フラッシュキング 左足つま先複製

左足 つま先に注目! なんか無い!

つい先日、肩の関節の接着に失敗されたとのことで、修理の依頼を受け、無事修復完了し返送したところ、”左足のつま先のパーツがなくなっているので、これも修理してもらないでしょうか?”と、追加の依頼を受けました。

肩の修理記事は、こちらです。

肩の修理が一段落して間もなくの依頼でど~しようか、、、と悩んでおりましたら、先に送って来られてしまい、悩む暇もなく修理の検討開始です。※なんか、作戦にハマった感もありますが。。。

やはり、よーくみると、片方のつま先に無いのは不格好ですね。

右足側の同じパーツ

このパーツは、両足に同じパーツが付いていますので、残存の右足のパーツを外して複製しようという作戦です。ここでの注意は、両足とも戦闘機モードに変形するのですが、その際に垂直尾翼をスライドさせるスリットが、右足側は、中央に1本ですが、左足側は、2本必要なので、まったく同じに複製すると垂直尾翼が収まりません。注意が必要です。

さて、複製方法の検討から開始です。以前、フィギュアの破損関節の複製でも使用したプラリペアでコピーをはかろうと思います。ですが、パーツがやや大きめで、単純な形ではなく、つま先を覆うように立体的な形をしているので、型取りの方法を考えます。

型取りくん
型取り

全体を覆うように型取りできそうです。型取り時は、できるだけ形に沿い後でパウダーを注げるように皿状にします。その後に、リキッドを注ぎ固着させるという流れです。

複製前面
複製背面

バリは、残っていますが、なかなか良い出来に複製できました。

合わせ作業
良い感じ!

バリがはみ出てしまった余分な箇所をヤスリやルータで整え最後に塗装です。

通常、当医院では、塗装を施す修理は行っておりませんが、流石にこのまま返送する訳にはいかないので、シルバーのスプレーで吹いておきます。

残念ですが、当医院は、塗装設備がないため、綺麗な塗装ができません。本来であれば、パーツの表面を磨き下地のサーフェイサーを吹いて整え、光沢シルバーと鏡面仕上げでもしたいのですが、おもちゃ修理の範囲を超え設備投資も必要で、何より修理費がお高くなってしまいます。

秘密兵器の登場です。100均のシルバースプレー!

おおお!
おおお2!

垂直尾翼のスリットの位置の違いもわかりますね。

おおお3!

近くで見るとやはり粗さが目立ちますが、コストをかけずに玩具として仕上げるには、かなり良いできと自負しています。

遠目だと分かりませんね。

シールもカラーコピーして貼り修理完了です。

個人的にも、かなり完成度も高く大満足です。ご依頼者様も満足していただけるよう願っています。


無事フラッシュキングが届き、子どもたちも「足が直ってる」 と喜んでおりました。きれいに仕上げて下さりありがとうこざいました

~ご依頼者様のご感想より~

特警ウインスペクター DX 特警手帳 液漏れ修理

DX特警手帳

修理のご依頼は、ボタン電池の液漏れにて起動しなくなったとのことです。

液漏れの場合、電池ボックスの電極の腐食もしくはアルカリ溶液の粉での影響で導通が取れなくなることが多いです。腐食が進むと電極も折れてしまい、修理が困難になることもありますが、さて状況を確認します。

錆び

電池ボックスは、幸いにして広範囲の腐食も粉のこびり付きもなさそうです。ピーピーチェッカにて導通を確認しますが、目視では確認できない酸化被膜が覆っており、まったく導通しておりませんでした。

緑青

粉は、水酸化カリウム(強アルカリ性)。水拭きなどして素手に付くと化学火傷を起こしますので、 くれぐれもご注意を。清掃し念のためルーターにて表面を研磨して導通を復活させました。


本体の動きを確認すると当時、購入した事を思い出しました。
丁寧な対応で安心しました。どうもありがとうございました。

~ご依頼者のご感想より~

トーキング ウッディ 修理フォロー

ウッディ

トイストーリーのウッディです。背中の紐を引っ張るとセリフをしゃべるというフィギュアです。お孫さんのウッディの修理に挑まれたそうですが、修理の途中で配線の経路が分からなくなり、ヘルプの要請がありました。

※当医院では、おもちゃドクター様からのヘルプ要請は基本受けておりませんので、おもちゃドクター様の場合は、紹介状を依頼者に発行していただき、当医院を紹介くださいませ。

さて、配線の経路不明とのことですが、状況を確認しましょう。

配線取れ

配線の経路はすぐ復旧できましたが、なぜか動作しません。ウンスンというか、耳をそば立てるとかすかに聞こえるほどに極端に小さいです。何か起きています!

早速、回路図を起こします。

回路図(正常版)

正常な回路図は、上図の通りなのですが、取り付けたあるトランジスタの型番が違います。

間違った修復

型番がC1815でトランジスタの回路も明らかにおかしいです。コレクタとベースが逆になっています。横にもメモを記入していますが、C1815などの国内製のトランジスタと中国製のトランジスタでは、コレクタとベースの位置が逆になります。

ですが、なんでC1815に交換したの?という疑問は、横に置いときます。

試しに手持ちのNPN ピン配が適用できるトランジスタを取り付けて動かしてみましたが、スピーカーの音が小さく感じますが、動作はするようになりました。

配線の経路のみ分からなくなったということで依頼があったのですが、調査をすると以下の2点が懸念されました。

  • トランジスタの不良を懸念し交換してしまったが型番や前述のピン配置の違うトランジスタを取り付けてしまった。
  • スピーカーの音量が小さいので、純正のインピーダンスより大きいスピーカーを取り付けてしまった。

お聞きすると、トランジスタもご自身で交換をされ、スピーカーも交換し、交換したスピーカーは廃棄したとのことです。( ̄▽ ̄;

※これ以上は、その理由をお聞きすることはやめました。

トランジスタは、基板上のCOBを破壊する危険性があるので、安易に交換するのは危険です。スピーカーもインピーダンスが違うと回路への影響もですが、音量も変化してしまいます。 純正スピーカーのインピーダンスがもはや知る術がないため、8Ω品でやむなくそのままにします。

取り付けたあったトランジスタは、C9013ということで、予想通りピン配の違う中国製です。当医院手持ちは、S9013しかないので、データシート確認の上交換しました。

間違ったトランジスタ
一応のチェック
基板のパターン剥がれ

基板上のトランジスタの足パターンに剥がれあったので、もしやと思ったのですが、外す際に長く半田ごてをあててしまったためにパターンも剥がれてしまったようですね。

ヘルプへのフォローは、以上で無事動作するまで復旧させ返送しました。

仮面ライダー変身ベルト 改造フォロー

仮面ライダー変身ベルト

今回は、通常受け付けていない改造案件のフォローとなります。

正常に動作をする変身ベルトを購入され、ご自身で改造を試みたが、その後動かなくなりお困りとのことです。急ぎご使用になるとのことで、急患対応しました。

まず、状況を整理します。

  • 元々は正常品で動作も問題なっかた製品である。
  • プロペラ背面を白で塗装しマジックで点の印を入れた。そのため、分解を行った。
  • 分解作業の途中で配線が取れてしまい、どこについていたのか分からなくなってしまった。
  • 可能であればLEDの装飾機能を除去したい。(オプショナル)

この変身ベルトでの依頼案件の多くは、長期期間の保管によるモーターグリスの劣化固化がほとんどでした。さて、内部を拝見します。

電池ボックス

まず、電源の確認にて基板まで電圧が上がっていないため調査しましたら、電池ボックスの断線がありました。しかも、なぜか配線の腐食がかなりひどく再半田が不可能でした。この腐食は、導線を伝って基板直前のコネクタまで来ておりました。

導線の交換

さて、次に基板上を確認します。

あ~断線

基板上も所々断線しています。再半田で修復します。さて、目につく箇所の修復は、終わったので、動作確認をします。

電源投入後、スピーカーからの効果音は問題なく流れますが、プロペラもLEDもやはり無反応です。しかも、なんと!基板上のトランジスタが異常発熱しています。チンチンです。急ぎ電源を切り回路を調査します。

基板上の配線からチンチンになっているトランジスタの回路図を起こします。

発熱TR3

なるほど、やはりモーターやLEDの駆動に関係するトランジスタです。TR3であるHE8051S(NPNトランジスタ)が異常発熱しています。念のため、基板から取り外し、トランジスタチェッカーで故障していないか確認しました。幸いなことにまだ故障はしておりませんでした。ここで、回路図をふと見て疑問があったのですが、NPNトランジスタのダーリントン回路と思いきや、TR3のコレクタとエミッタが逆につながっていない?でも、この回路が、仕様上の回路だし、、、!?と悩みながら他の原因も探します。

装飾のLEDが内蔵されているプロペラ内部に電源が供給されております。そちらも確認します。

ギヤが逆

プロペラ背面を白塗装する際に分解し、組み立て時に誤ってギアを逆にハメてしまったののでしょう。次にプロペラの内部回路は、この軸を外し確認します。

電源供給バネ(若干塗装もかかっております。)
接触プーリー

お祭りの屋台などでよく売っている光る扇風機でも同じ仕組みですが、回転するプロペラに電源を供給する際は、バネなどで軸とその周りに接点を二つ設けます。この仕組みを知らないと供給する電源のプラス、マイナスをそのままプーリーに挟み込んでしまいLED電源のショート招きます。もう一度書きますが、電源は、軸と回りのプーリーの2極と接続しなければなりません。

回路図再確認

上図のLED電源がショートしてしまったらどうなるでしょう。赤線で記入しておりますが、TR3のベースからコレクタにPN接合が生まれてしまいます。発熱の原因はこれです。試しに、LED電源を外して起動すると発熱は、まったく起きなくなりましたので、これが動作不良の原因ですね。

慎重にプロペラのバネを電源端子に接触するよう組み立てます。起動プッシュボタンで、プロペラが、音楽と共に勢いよくまわりました。LED装飾も綺麗に光りました。

TR3のダーリントン回路についてですが、ベース電流さえ確保できれば、コレクタとエミッタの導通が確保できるので、動作的には動いてしまうのでしょうが、やはりダーリントン回路ではないように見えてしまいます。※私のスキルでは、ここまでしか解析できませんでした。回路設計者の意図は分かりませんので、メーカーの仕様通りのままにします。

最後に、LED装飾機能の除去についてですが、今回は断念することにしました。

モーターの回転制御

人間の目の残像効果を利用した、本変身ベルトは、プロペラ内のLEDをその回転をICで制御しています。プロペラ側には、2個のLEDが付いており、回転することによって対向するフォトセンサーがその回転速度検知することができます。本品は、この回転を検知しない場合は、回転すらしない構造となっておりました。先のLED側への電源供給を切るとうんともすんともな状態からも、モーターの回転とLEDセンサーはセットなっておりますので、簡単にはLED装飾機能のみの除去はできなさそうです。

まぁ、表面実装されたLEDそのものを外してしまえばいいのですが、プロペラの構造体は、簡単には分解できず、またご依頼者様もお急ぎとのことで、LED装飾機能の除去は断念しました。

以上で急患の対応でしたが、無事元に戻せました。メデタシ、メデタシです。

マミートーク 半田剥がれと充電池交換

トークボックス

当医院では、おなじみのマミートーク社のトークボックスです。というか、トークボックスというのは、輸入元の名前で日本名は、やはりマミートークのようですね。うーんややこしいので、今後は、マミートークに統一します。

ご依頼の内容は、以前ご使用になられたいた時は、正常に充電もでき起動もでき、ちゃんと起動音とセリフも聞こえていたのだが、カードの読み取りができないとのことです。

これは、いつものイメージセンサーモジュールの半田剥がれでしょう。お子様が、カードに対して強くたたいてしまうと、その振動で根本の半田部分が剥がれしまいます。

さて、状況を確認します。まず、 最初の故障から数年そのまま保管されていたとのことで、 内蔵の充電池が完全に放電状態のようです。充電池のみでの起動はできませんでした。ACアダプターの充電器越しでは起動確認できましたが、カードの読み取りは、ウンスンです。早速分解します。

お!

おや、いつもと違いますね。やはり、故障原因の多い半田剥がれに対応すべくグルーガンでホットボンドを剥がしこんで固定しているようです。では、その固着したボンドは剥がしてみます。

がっつり剥がれてました

予想通りですが、完全に両側の半田が取れてしまっています。ホットボンドでの固定も機能しなかったのでしょう。

子基板

次に多い症状である子基板のコネクタ抜けもホットボンドで固定されています。この点は、機能しているようで子基板のコネクタは取れていませんでした。

再半田

無事半田付けも終了し動作確認もACアダプターにてできました。次に充電池ですが、リチウムイオン充電池は、取り扱いに注意が必要であるので交換はしませんが、製造メーカー様の倒産などの事情を考慮し同型のLipoを調達し交換しました。ご依頼者様には、取り扱いに関する注意事項のお約束と誓約書のご提出を条件としております。

充電確認

充電確認もでき修理完了です。

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかんDX ペン修理

おしゃべりいっぱいことばずかんDX

日本語と英語の切り替えができなくなってしまったとのことで修理のご依頼がありました。

ペン横に切り替えのスライドスイッチがついているので、その系統の不具合の可能性があります。接点か断線か基板か。

スライドスイッチ

基板上のスライドスイッチをスライドさせても言語の切り替えがしませんが、隙間からコンタクトスプレーを吹いてあげてスイッチを数回スライドさ状況をみます。

少し触れただけでも接点のチャタリングが起きたりと内部接点に腐食でも起きていそうです。スライドの反復で安定して切り替えするようになりました。

こちらのスイッチは、基板へ表面実装されており、手持ち交換部品もありませんので、今回はコンタクトスプレーで接点を回復させましたが、場合によっては、スイッチの破損時の修理方法も今から何か検討しておかないといけないかもしれませんね。

負極端子の腐食

それと、電池ボックスの負極に液漏れ腐食が出ています。この腐食は、導線を伝い基板を侵すため、端子の洗浄と導線の交換も行いました。

過去に修理経験のある一大事になる前に発見できました。

言語切り替えも画像の反応も問題なくこれで修理完了です。

上記の画像からもわかりますが、本商品以降でしょうかね、画像センサーモジュール部が半田付けではなくソケット式になっております。

ベネッセ はてなんだくん スピーカー交換と断線修理

はてなんだろうくん

ベネッセ社のはてなんだくんのスピーカー断線修理のご依頼です。

絵柄へのタッチ反応はするが、スピーカー音声の音割れノイズが酷いということでした。※ご自身でチェレンジをされ、途中でスピーカーを断線してしまい、当医院のホームページの記事にたどり着かれたとのことです。

当初1次診察の段階では、まだスピーカーの片側の導線が基板から取れてしまったとのことですが、到着した際は、もう片方も配送途中の振動かと思いますが取れてしまっておりました。つながっていた場所をお聞きしておりましたので、基板上の半田パットを探し半田付けで完了という段取りです。

スピーカー

音割れが酷いとのことで、スピーカーをチェックすると、完全に内部で断線をしておりこちらの交換が必要になりました。

基板
接着剤はがし

基板上の取れた箇所は、直ぐ見つかりましたが、導線を固定していた接着剤を剥がすのが一苦労です。

きれいに半田

基板の貫通の端子穴が小さく通せる導線の手持ちが、ラッピングワイヤーしかなかったのですが、無事半田できました。

交換スピーカー

スピーカーと導線の根本をホットボンドで固定し修理完了です。


この度は、はてなんだくんの修理をしていただきありがとうございました。兄弟で順に長い間使ってきており、ベネッセのサポートも切れていましたので完璧に修理していただき本当に助かりました。これで生まれたばかりの末の子も使うことができると思います。 依頼者が多く、ある程度待たなければなりませんが、連絡も丁寧なので不安なことはありませんでした。また発送後から修理完了までは非常に迅速で感心しました。とても頼りになるお医者さまです。 また何かありましたらよろしくお願いします。

~ご依頼者様のご感想より~