2022.8.7 いい加減な修理をするおもちゃ病院

いい加減な診断をするおもちゃ病院

本日のスタッフブログは、非常に残念な記事を掲載しないといけません。

当、宅配おもちゃ病院は、日本全国からご依頼をお受けしておりますが、さまざまがご事情でご依頼をされます。

  • 離島もしくはそもそも、近くにおもちゃ病院がない
  • 乳幼児など小さい子供を連れ歩いておもちゃ病院まで行けない
  • 仕事の休日の関係で開催日とスケジュールが合わない

などあり、このようなご依頼者様向けに診療とお届けしております。また、うれしいことに、ブログ記事を拝見し、信頼のおけるドクターと確信したので、修理をお願いしたというご依頼もあります。

さて、本日の本題ですが、非常に残念なことが起きております。特に最近になって、お住まいの近隣のおもちゃ病院(名前付き)に修理をお願いしたのだが、ボロボロになって修理不可能と言われて返却されたそうで、そのおもちゃを診てくれないかという、ある意味悲鳴に近いご相談を受けております。

面と向かってクレームを言えない状況もあり、その場は泣く泣く帰宅されたそうです。

おもちゃを修理するドクターは、いい加減な修理をしてはいけません。

修理作業に着手する前にインフォームドコンセントせねばなりません。“十分な説明と同意”をもって治療にあたってください。

  • なぜ、そのような修理をしたのか?
  • なぜ、その修理方法が最善だったのか?

を説明し納得していただくことが重要で、

  • 自分にはこの修理作業しかできません。
  • イヤなら他をあたってもらうか帰ってくれ。
  • とりあえずやってやんたんだから壊しても文句いうな。

と言わんばかりの対応をされた事案と推測されます。

私の治療も誠心誠意をもって、常に自身の対応を顧みながら自問自答しております。100%正しいとは言いませんが、そうなるよう常に努力はしているつもりです。

  • 手に負えないおもちゃ修理は、その旨正確にお伝えしお返しする。例え、他のおもちゃドクターから押し付けられた、できそうにない修理案件でも、持ち主様の不利益になってはいけません。
  • 私もしくはそのおもちゃ病院では、修理不可能だが他のおもちゃ病院でなら修理できるかもしれません。
  • やむなく修理作業のミスが起きた場合は、誠意をもって謝罪をし理解をしてもらう。

明らかに、当初は壊れていなかったと推測される箇所も壊れているように推測される事案もあります。

もし、このブログをご覧のおもちゃドクターの皆さんは、今一度自身の修理作業や参加しているおもちゃ病院の運営を顧みて欲しいです。

おもちゃ病院という活動は、日本おもちゃ病院協会加盟のおもちゃ病院や、加盟ドクターからの啓蒙活動など、いろいろ情報が発信されておりますが、一方、野良的なおもちゃ病院も散見されます。形式だけでも養成講座を受けて欲しいのですが、ある意味独自に活動をされておられる場合、法的なことや人的な怪我などの危険性など情報共有もなされない場合危惧されます。

以上は、おもちゃ修理サービスを提供するという受託契約に関することなのですが、いっぽい事故などの補償について以前から気になっていた点があります。

各おもちゃ病院では、ボランティア活動のため加入条件を満たせば、社会福祉協議会に届けもしくか委託事業としてボランティア保険に加入されていると思います。

自身の補償はもとより、対人・対物に対しても補償もありますが、そもそも保険に加入されていないおもちゃ病院も活動されておられるかもしれません。

個人賠償責任保険に個別に加入されて居られるのでしょうか?

以前、特に対人に対して何かサービスを提供する際のリスクについて、自治体OBの方と雑談する機会があったのですが、特に対面でお子様に怪我をさせてしまった場合は、数億の民事訴訟を起こされてしまうため、時に気にされて居られました。

例えば、面と向かって修理しているところを、お子様が興味を持ち、顔をのぞかせた際にこじっていたピンセットが滑ったとか。

電源の入った半田ごてをそのままにして、目を離した隙にお子様が、そのまま握ってしまったとか。

床にあった延長コードに足を引っ掛けてしまい、転び机などにぶつけ怪我をしてしまったとか。

ママさんが、乳児、幼児、児童の複数名をお連れになって受け付けや修理作業の間、目が行き届かないような場合も怪我のリスクが増します。

こういった、おもちゃ病院を運営するという視点から怪我のリスク管理(リスクマネージメント)もできているおもちゃ病院がとても安心できるのはないかと思います。