アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん クリスタル交換

おしゃべりいっぱいことばすかん

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん クリスタル交換

10年程前に購入されお子様が使われて居られたとのことで、ご兄弟も遊べたらと動かしてみら、動かなくなっていたとのことです。

動作を見てみると、起動音もなりLEDも点灯しますが、絵本の絵柄への反応がまったくありません。過去の経験では、ペン先イメージ認識のモジュール部分の半田は取れてしまったのと同じ症状です。ということで、半田剥がれかどうか開封確認します。

開封

目視チェック問題ありません。ペン先の半田も剥がれておりません。

スピーカーの単体も問題なく基板まで電源も上がっております。

ペン先の半田剥がれの予想も外れましたが、赤外線チェックで原因が判明しました。ペン先のイメージセンサーモジュールの赤外線LEDから赤外線が出力されておりませんでした。制御ICに何か起きているのかとしれませんので、まずはクリスタルの発振をチェックします。

クリスタル

オシロスコープにて、発振波形をチェックすると、メインIC用のクリスタルは、32KHzにて正常に発振しておりますが、イメージ処理IC用のクリスタルは、固定値に張り付いたままです。正常ですと16MHzにて発振しております。

32kHz
Stuck fault

この発振不良時ですが、オシロスコープなりを持ち合わせておりませんとチェックが厳しいのですが、こちらのおもちゃ病院では、発振不良時のテストポイントでのチェック電圧を公開されておられます。

ただ、このシリンダータイプの16MHzのクリスタルって国内だとなかなか手に入らないですよね。基板のスペース的に同じシリンダータイプで換装したいのですが、やむなく HC-49/S パッケージで代用することにしました。

リード足

本体を裏返し両面テープで貼り付けリード足を曲げても片方の長さが足りませんでした。やむなく継ぎ足し半田付けします。

実は、16MHzの在庫をちょうど切らしており、またこの発振不良以外の不具合もないかを先に判断したかったため、16MHzのパーツが届く前に手持ちの8MHzで動かしてみたところ、絵柄の反応は復活しましたが、認識不良を起こしておりました。

正規格のクリスタルの交換にて無事動作画にも取れ修理完了です。


本当に正常に反応していて、 信じられない気持ちです。 素人からすると、 おもちゃは壊れたら、もうダメで、 メーカーに修理依頼などとは、 どうせ高額だし、 考えてもみないことで、 もう処分するしかないという 思考以外ありませんでした。 まさか、もう反応がなかったおもちゃが また目の前で、前のように、 作動している・・ 信じられないです。 迅速な対応、丁寧な説明、本当にありがとうございました。

~ご依頼者のご感想より~