たまごっち 5個修理

たまごっち 達

たまごっち 5個修理

今回は、以前にも依頼のあった方から、新たにお持ちの5個のたまごっちの修理依頼を受けました。今回もそれぞれの症例についてご紹介をします。

デビルっちのたまごっち 白

ハングアップ状態

届いた状態では、液晶が全反転したままハングしているような状態でした。

裏蓋のネジの頭が取れてしまったそうです。

ネジ折れ
左側

左側のネジは、頭部分が取れてしまっていますね。

デビルっちのたまごっちですが、ネジ径の折れがホント多いです。

製造段階でのネジ締めを多分電動ドリルで絞めているのか、白、黒、ピンクどれもネジを開けようと回すと、たいがい頭が折れてもげます。

今回の依頼も、残った右側のネジを外し動作確認という内容ですが、既に折れてしまった右側は、以前のケースと同様にネジ穴を再建しましょうかと思っていました。

※この時までは、、、

では、どちらにしても右側のネジを外します。

が、あえなく失敗しました。( ̄▽ ̄;

というか、既にネジが弱っていました。

ネジ折れ

右側のネジも開封しようと挑戦してもあえなくぽきっと折れてしまいました。

ボタン電池も液漏れを起こしています。

ネジの残骸

両側のネジが折れてしまった場合、ネジ穴の再建はできません。

ネジを絞めるだけの強さがないため、電池の蓋を閉めることが恐れく難しいでしょう。

では、方針を変え本体裏面の筐体は、外せるか調べます。

開封

無事裏面の筐体を外すことができました。

ではでは、この裏面の筐体を丸ごと交換してしまいます。

表面は、意匠系のデザインがあるので同じデビルっちのたまごっちからでないと移殖は難しいのですが、裏面の筐体であれば、意匠系のデザインがないので、同じ白のたまごっちから移殖できてしまいます。

左:ネジ折れたヤツ、右:新種発見たまごっち

ちょうど、以前部品取りとして入手していた新種発見たまごっちの白があります。

金型が同じなのでそのまま移殖できます。

圧電素子の半田を外し、チェーンも外して交換してしまいます。

換装成功

新品のネジも装着し換装完了です。

で、で、で、肝心の動作確認をします。

でき漏れは起きておりましたが、電極の腐食もなく、押しボタンの接触も問題ありませんでした。

動作確認

修理完了できたので良かったのですが、蓋ではなく筐体を固定しているネジも折れてしまった場合を考えると恐ろしいですね。

後日談として、換装できる部品取りが無い場合は、やむなくネジ穴を再建せねばなりません。再建を試行してみたので、こちらのスタッフブログでご紹介しております。

次、行こう!


てんしっちのたまごっち ピンク

てんしっちのたまごっち

裏蓋のネジが固くて開けられず、そのため電池も交換できずで動作確認もできていないとのことでした。

ネジの状況を確認します。

左側
右側

ネジの溝自体の潰れはそれほどでもないのですが、強固に本体に食い込んでいるためビクともしません。

この状態で力任せにドライバーで回してしまうと、ネジの溝を削ってしまいます。

依頼者様が、このレベルでご依頼いただいたのは、大正解でした。

この判断は、吉と出ます。

無事開封

ネジ溝を潰さないように慎重に開封します。

無事開封に成功しましたが、ボタン電池からの液漏れがあります。

腐食

腐食が電極の接点に広がっていますね。

では、研摩前にそれ以外の動作の状況を確認します。

外部電池

外部電池からの起動は問題ありません。ビープ音も正常です。

基板のパッドとシリコンボタンの接点をアルコールで拭きます。

押しボタンの感度も良好です。

ということで、電池の腐食部を研磨しますが、電極確認でボタン電池をボタン電池の接触部の電極が腐食で折れているのが分かりました。

左:折れた電極、右:交換電極

液漏れでの腐食があると、電極の折れ曲がっている箇所が脆くなるらしく、よく折れます。

手持ちの電極にサクッと交換してしまいます。

研摩

ルーターでびっしりとこびり付いた粉の部分を研磨して綺麗にします。

ボタンの接点も綺麗にアルコール拭きしておきます。

修理完了

ネジを交換し動作確認をします。

動作確認

問題ないですね。

次、行こう!


てんしっちのたまごっち 銀

てんしっちのたまごっち 銀

てんしっちのたまごっち ピンクと同じくネジが固く開けられないというのと動作確認もできていないとのことでした。

ネジ

ネジ溝は無事ですが、こちらも強固にネジの溝が食い込んでおり非常に固いです。

同じく慎重に開封します。

無事開封できボタン電池からの液漏れの影響もなく綺麗な状態でした。

ボタンの感度接触も問題ありませんでした。

動作確認

どんどん行こう!


緑のたまごっち

緑のたまごっち
ネジの状態

こちらもてんしっちのたまごっちと同様にネジが固くて開けられないとのことです。

こちらも強固に食い込んでおりましたが、ネジの溝がある程度無事であったので、無事開封できました。

やはり、ネジ溝が残っている状態で依頼されるのと、ネジの溝が無くなる程こじってから依頼されるでは、開封成功の確率が段違いです。

ネジ出てきた

ボタン電池からの液漏れで電極が腐食していますね。

液漏れ

ルーターで研摩し綺麗にしておきます。

研摩完了

押しボタンの電極接触箇所もアルコールで拭きとり綺麗にしておきます。

動作確認

では最後です。


スケルトン青のたまごっち

スケルトン青のたまごっち
起動

こちらのたまごっちは、押しボタンが効かないとのことでした。

起動してみると、押しボタンに全く反応しません。

分解して接点を確認します。

ボタンのパッド

多少の汚れなどはありますが、致命的ではないので、アルコールで拭きとり綺麗にしておきます。

ボタンの接点

ボタンの接点もアルコールで拭きとるだけでは、Aボタンの接触不良が残りました。

そこで、必殺技で接触を回復させました。

ところで、液晶のレンズが汚れています。

レンズの汚れ

液晶面は、ガラス面に貼られた偏光フィルターなのでアルコールで拭きで綺麗にしますが、このプラスチック製のレンズは、アルコールで拭くとえらいことになります。

やっちゃった方は分かると思いますが、レンズが溶けて濁ります。

このレンズの素材はアルコールに弱くすぐ溶けてしまいます。

なので、水拭きで綺麗にしますが、それでもダメな場合は、中性洗剤で良いと思います。

以前のような何かを溢してしまいレンズ周辺が溶けてしまった案件もあります。

サクサクと組み立て動作確認をします。

動作確認

無事押しボタンの感度が戻りましたね。


今回のご依頼5個も無事修理完了できました。

メデタシ、メデタシでした。


基板腐食たまごっち 修理不可

たまごっち

基板腐食たまごっち 修理不可

今回の紹介記事は、乾電池からの液漏れで基板が腐食し修理不可能であった事例となります。

おうちのでかたまごっちという青い大きなたまごっちと赤いたまごっちカラープラスの二つでどちらも乾電池から液漏れを起こしていたとのことです。

もちろんですが、乾電池を交換しても起動しないということです。

液漏れの場合、軽微であれば電池ボックスの電極や導線の交換レベルで対処できますが、程度がひどい場合は、基板や実装部品を腐食させてしまい対処不可能となります。

では、順に拝見しましょう。

おうちのでかたまごっち

電極の腐食

電池ボックスの電極の腐食は、それほどでもないので一途の望みがありそうかなとこの時点では思っておりました。※恐らく、依頼者様が電池ボックスの液漏れをお掃除されたので、綺麗に見えただけでした。

分解します。

隠しネジ

4本あるネジのうち、上方の2本は、隠しネジになっています。

蓋をこじってあけないといけません。

では本体内部を確認します。

腐食
腐食

電池ボックスの電極は全滅です。

液漏れの電解液で電極に粉びっしり付着しており導線もちぎれています。

とりあえず、電源は外部から給電して起動確認します。

負極導線

スタッフブログの腐食に関する記事の通りですが、やはり負極側の腐食の傾向が強いですね。

負極導線は、新しい導線を借り配線し動作確認することにします。

ですが、目視でもはっきりわかるぐらい基板の腐食がかなりひどくこれ以上の解析は不要というレベルでした。

腐食

基板のべたGNDが泡のようにぶくぶくしています。

またVIAの所々に液漏れの粉が付着しています。

これは、VIAの貫通穴の無電解メッキ部が腐食している証拠となります。恐らく内部の貫通配線は断線していますね。

基板

GNDのベタ以外にも配線の所々断線しているのが目視できます。基板をパーツクリーナーやフラックスクリーナーを吹いてみたのですが、焼け石に水状態ですね。

クリスタル

クリスタルも発振しておらず、配線の断線と推測もできますが、念のためクリスタルを交換してみましたが、何の変化もありません。

レジスト

クリスタルを剥がすだけで、基板上のレジストもシールを剥がすように剥がれます。あららら。

この時点で解析の継続は困難と判断し、おうちのでかたまごっちは修理不可能とさせていただきました。

たまごっちプラスカラー

基板

基板の目視の状況としては、おうちのでかたまごっちよりはマシではありますが、電池ボックスから液漏れで、正極、負極とも既に導線が取れております。

基板ですが、電源パッドが腐食で脆くなっており負傷した導線を交換しようとしましたが、根元を固定する接着剤の残骸も手伝ってパッド周辺がボロボロでした。

電源パッド

電源は、約3.5Vまで昇圧され給電されております。ただ、多層基板であるので、昇圧用のコイル部品端で電圧を確認はできましたが、その後の経路までは確認できませんでした。

また、電池ボックスから液漏れがやはり基板に直接付着しており、部品が腐食でやられておりました。

半田部腐食

半田部に付着した液漏れの粉を除去しただけでチップ部品が取れてしまいます。

部品取れ

周辺のVIAにも同様に液漏れの粉が付着しているので、恐らくVIAの断線もあることが容易に予想できます。

一応ですが、クリスタルも発振しておらず、配線経路の断線が有力ですが、念のためクリスタルを交換してみましたが、変わらずでした。

いづれもたまごっちも乾電池からの液漏れによる基板損傷のため修理不可能と判断しました。

他のおもちゃでも一度液漏れで腐食が起きると一時的に回復できても後に侵食がまわりあらたな不具合を引き起こします。

くれぐれも保管時には乾電池を抜いておきたいものですね。


たまごっち ボタン接触感度回復

たまごっち 2個

先程たまごっちの動作確認しました。

完璧です。嬉しいです。

ありがとうございました。

先日のメールに修理の動画も付けて頂き感動しました。そしてワクワクしました。

とても丁寧な説明を毎回して頂き、知らない所に預けてのメールのやり取りも安心でした。

~依頼者様のご感想より~

たまごっち 2個の修理依頼となります。

表面の押しボタンの接触がなく、3つのボタン全てが効かないということです。

起動動作などには問題はないとのことでした。

では、ボタンの接触不良の状態を確認しますが、まったく反応しません。

強く押し込むと反応することもありますが、今回の2個は、まったく無反応です。

では、開封して接触する電極を確認します。

赤いたまごっち
腐食ネジ
緑のたまごっち

赤いたまごっちと緑のたまごっちって、カップ麺の狐とタヌキみたい。。。

蓋のネジが錆びておりますので、新品のネジに交換しておきます。

錆びてはおりますが、電池ボックス蓋のネジは無事なので、サクッと開封できます。

外部電源

一先ず外部電源で起動しボタンの感度を確認します。

筐体に収まっていない場合、押し込みを深くできるので、ボタンの反応はすることは確認できました、かなり押し込まないとイケません。

筐体に収めた場合、この押し込みはできませんので、接触を回復しないとイケません。

緑のたまごっちも全く同様の接触不良状態でした。

接触を回復させ無事動作確認もできました。

動作確認
動作確認

では、最後にボタン電極部の接触回復の詳細を説明します。

たまごっち プラスカラー 断線修理

たまごっち プラスカラー

たまごっち プラスカラー 断線修理

今回の依頼は、持ち主様が液晶画面と保護レンズの間に挟まり付着したホコリを取り除こうと分解されたそうです。

他の箇所に影響が出ないように清掃し慎重に元に戻したのだが、電源が入らなくなりうんともすんともになってしまったそうです。

お問い合わせ内容からは、原因は推測できなかったのですが、目視上問題が無さそうということであれば、突発的なクリスタルの故障かもとも思いましたが、開封して原因を探りましよう。

届いて直ぐ起動確認をしましたが、やはりうんともすんともです。

開封すると、やけに導線がグルグル巻きになっていることに気づきます。

この点のおもちゃは、筐体内に導線があちこち引き回されるのを嫌い導線同士をぐるぐるにしておく場合があります。

さて、原因を探りため、このグルグルを解き始めたら、直ぐ原因が分かりました。

電源ケーブルの付け根の半田付けが、基板との接着剤でカツカツで首の皮一枚でブラブラしtれおります。

正極、負極とも完全に半田付け部分で断線していますね。

断線

また、圧電素子の正極側の導線は、完全に取れておりました。

正極導線取れ
正極取れ

依頼者様が元に戻す際に元々グルグル巻きであった導線を元のようにグルグルにしたのかもしれませんね。

そうすると、半田付けの付け根部が金属疲労で切れたように感じます。

取れた三ヵ所を半田付けします。

半田付け

圧電素子の半田付けですが、今回は、銀メッキのセラミック側ではなく、周辺の金属板への半田付けなので、銀入り半田でなくても大丈夫です。

※セラミックの銀メッキ部への半田付けの際は、小手先の温度と使用する半田には十分に気を付けてください。

電源導線半田付け

半田付けのパッドには、固定用の接着剤の残骸があるので、若干小手先で温めてピンセットで剥がしてから綺麗に半田付けします。

で、ここで外部電源で起動確認します。

起動した!

無事、起動しました!

導線の引き回しも気を付けて元に戻しますが、このたまごっちプラスカラーは、導線が長めで、注意しないとネジ穴の支柱部に噛んでしまいますので、そっと閉めつつ隙間をのぞき込みピンセットで導線をバラつかせてネジ止めします。

画面
動作確認動画

動作も問題なさそうですね。


この度は修理の依頼を受けてくださり、本当にありがとうございました。

自分で分解して故障させてしまったことをすごく後悔していたので、治ったとご連絡をいただいた時はとてもうれしかったです。

迅速かつ丁寧なご対応で終始安心してやり取りが出来ました。

依頼した故障箇所以外に不具合のある箇所をメンテナンスしていただき、感謝しています。

依頼前より更に良い状態になって帰ってきれくれて、お願いしてよかったなぁと思っています。

本当にありがとうございました。 修理していただいた たまごっちはこれからもずっと大切に使っていきます。

~依頼者様のご感想より~

マジカルスマートノート 電源スイッチ修理

マジカルスマートノート

マジカルスマートノート 電源スイッチ修理

今回のご依頼は、マジカルスマートノートではお馴染みのタッチパネル割れの交換ではなく電源スイッチが効かなくなり、スリープできなくなってしまったそうです。

電源スイッチの効かないとなると、経年もしくはON/OFF反復による破損か腐食やジュースなどの異物の侵入など考えられます。

では、早速状況を確認します。

届いてすぐ電源ボタンを押下しようとしたのですが、そもそも外装のボタンがどうもスイッチに届いていないようで押すという行為自体ができません。どうなっているのか開封して確認しましょう。

ボタンが届いていない

外装のボタンがスイッチのノブに密着していません。

これは、どうもおかしいですが、横から見るとスイッチが破損して電極が剥き出しになっているのが分かります。

左:新品スイッチ 右:破損スイッチ

あらららら、スイッチの筐体の半分が吹っ飛んで電極が剥き出しですね。

ON/OFFの繰り返しによってスイッチが割れてしまったのでしょう。

試しに、スイッチの電極を短絡させると、正常にスリープからウェイクアップします。

ちょうど、同じスイッチの在庫があるのでサクッと交換します。

交換スイッチ

基板には表面実装されております。

2極の電極とスイッチ本体を固定するケースの2か所の合計4か所が半田付け箇所となります。

表面実装タイプなので、半田コテの当てすぎに注意して破損したスイッチを外します。

ボス穴付き基板実装パッド

綺麗に外せました。ランドも綺麗にしフラックスも洗浄しておきます。

交換実装

交換スイッチも綺麗に半田付けできました。

元通りに組み立て押しボタンでの動作確認をします。

スリープ動作確認

問題なさそうですね。

メーカー様では既に製造も終了しておりますので、修理受け付け窓口も、もう無いとお聞きしております。タッチパネルの交換など、お子様の大事なマジカルスマートノートが復活できました。


以前のように正常に動くようになり、娘も喜んで使用しています。

クリスマスにもらったおもちゃだったので、これからも使えるようになり、本当に嬉しいようです。

この度は誠にありがとうございます。

~依頼者様のご感想より~

タカラ ルシール・カーニバル 印字ヘッドツメ折れ修理

ルシール・カーニバル

タカラ ルシール・カーニバル 印字ヘッドツメ折れ修理


お忙しい中、なおしていただきありがとうございました。 おもちゃではないにもかかわらず、良心的なお値段ですぐになおしていただき、大変うれしいです。 ご連絡も早く、とてもスムーズに安心して修理していただくことが出来ました。 また故障した時はお願いしたいと思います。 本当にありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~

当医院のお馴染みになりつつある、タカラ製ルシール・カーニバルです。いわゆるテプラです。

シリアル番号から、恐らく90年代の後半製造のようなので、25年程経過しています。

過去の修理実績からもわかるのですが、印字ヘッドにテープカートリッジが密着するようにゴムローラーを押し付けるバネがあります。

バネ

このバネは、コの字型でヘッドのツメに引っ掛かり、ゴムローラーを印字ヘッドに抑えつけております。ですが、経年劣化でプラスチック製のツメが長年強い圧力が掛かったままになっているので、ツメが折れてしまいます。

今まで依頼や相談のあった全ての機種で同じツメ折れが発生しております。

今回のこのツメの補修を行います。

マウスでバトル!! 恐竜図鑑パソコン 断線マウスケーブル交換修理

恐竜図鑑パソコン

マウスでバトル!! 恐竜図鑑パソコン 断線マウスケーブル交換修理

パソコンのマウスケーブルが断線してマウスが効かないとのことで修理の依頼がありました。

詳しい原因は、お聞きしておりませんが断線んお被覆の噛み痕から、猫ちゃんやワンちゃんに噛まれたのかもしれませんね。

断線

この玩具は、マウスのカバーが着せ替え出来る、すみっコぐらしパソコンと同一のプラットフォームのようです。従いまして、ケーブルも9芯のケーブルと予想されます。

電源投入し起動はしますが、マウスによるカーソルの移動は全くできません。

では分解して内部を確認します。

分解には、液晶周辺の化粧シールを剥がして隠されているネジを外します。

このシールは剥がすとシワシワになってしまうので、ネジが外せる程度までギリギリで剥がします。

化粧シール

周辺のネジと蝶番のネジを外すとカパッとカバーが外れます。

内部

すみっコぐらしパソコンと全く同じプラットフォームでした。マウスも同一のプラットフォームでした。

マウス

やはりソフトウエアをキャラクターごとに入れ替えプラットフォームは同一にして開発するというビジネスですね。

恐らくプラットフォームの開発メーカーは、別にあって、玩具メーカー各社にOEMで供給し各キャラクター毎にソフトウェアを別々に開発しているものと思われます。

さて、断線の状況を確認します。

断線

ほぼほぼ全滅ですね。

9芯のケーブルでサクッと交換してしまいます。

ですが、9芯のケーブルは純正のケーブルに比べ細いためマウスと本体の付け根の固定方法を検討しないとイケません。

9芯ケーブル

すみっコぐらしパソコンの時は、50cmちょうどでしたが、このマウスでバトル!! 恐竜図鑑パソコンでは、少し長めの55cmでした。

両端を皮むきして固定する付け根をビニールテープと熱収縮チューブで太らせ筐体に固定します。

固定は、弾性のエポキシ接着剤を使用します。

固定

バッチリですね。

半田付け

AWG33なので半田付けも慎重に行います。

全容

本体側は、ちょうどΦ=4mmになるように調整してΦ=4mmの熱収縮チューブで仕上げました。

接着固定

太らせて固定しますが、強く引っ張られると衝撃で断線してしまうので、引っ張りにも耐え得るように弾性のエポキシ接着剤で固定します。

仕上がり

綺麗に仕上がりました。

動作確認

動作も問題ありませんね。修理完了です。


子どもたちも再び遊ぶことができてとてもうれしそうでした。

修理依頼の申し込み完了後のやり取りから最後まで本当にありがとうございました。

初めての依頼だったので少し不安がありましたが、丁寧なやり取りをスムーズにできることができたので安心できました。

メーカーさんにも修理を断られていたので、助かりました。

大切に使わせていただきます。

~依頼者様のご感想より~

ファービー 2012年版 スピーカー交換修理

ファービー

ファービー 2012年版 スピーカー交換修理

ファービーというおもちゃがあります。いろいろお話しができ触ったり話しかけると反応したりと多彩が動きをしてくれる愛くるしい!?ぬいぐるみとなります。

以前からファービーと呼ばれるおもちゃ修理は度々行ってきたのですが、今回は、2012年以降に発売されたファービーとなります。

それ以前は、眼球がよりリアルが眼球だったのですが、2012年からはカラー液晶が埋め込まれ、瞳が動くようになりました。

さて、ファービーの説明はこれぐらいにして、依頼の修理に関して話を戻しましょう。

動き全般は、問題ないのだが声が出ないということでした。

ご依頼者様の町内のおもちゃ病院に一度修理をお願いしたとのことですが、分解できないということでギブアップされたそうです。

声が出ないファービー

声が全く出ていないですね。

この時点での推測は、スピーカーの故障の線が高そうですね。

インターネット上の修理記事でもスピーカーの故障の修理記事を見かけます。

では、早速診断に取り掛かります。

液漏れ痕1
液漏れ痕2

電池ボックスの電極に液漏れの跡がありますね。

電極と取り外し洗浄の上、綺麗にしたいのですが、電池ボックスは、製造組み立ての際に稼働軸が圧入されており電極を外せないです。

圧入軸

この電極は、電池ボックスに付いたままパーツクリーナーで洗浄します。

で次にスピーカーの位置を確認します。

底面のネジを外すとぬいぐるみの留め具が外れます。

尻尾の留め具

スピーカーは、本体側面にあるのですが、本体を分解しないとどうも外せないようです。

ですが、ここで大変な事態に遭遇します。

目周辺留め具

目の周辺の留め具はツメで挿入されているのですが、そのまま引き出せません。

内部で開いているツメを小さいマイナスドライバーで外し引き抜きます。

無理にひきだすとちぎれますので、慎重に作業してください。

ネジがない

とここで、気づくのですが、大事な留めネジがありません。

どうも、前任のおもちゃドクターが付け忘れたようですね。手持ちのネジを付けておきます。

┐( ̄へ ̄)┌」やれやれ

次に耳周辺の留め具も外します。

あああ

前任ドクター様は強引に引っ張った痕がありますね。もう、ちぎれそうです。

慎重に外します。

綺麗に外せました

この留め方を知っていれば難しくなく外せます。

もうスピーカーの穴が見えていますね。

ですが、ここで壁にぶち当たります。

スピーカーは、本体側面にケースに収められて固定されています。

目の周辺の留め具は下部しか外せませんでした。上部の留め具は、耳周辺の留め具を外さないと外せないようです。

耳周辺の留め具

耳周辺の留め具は、耳を外すことができればぬいぐるみを含めて外せるのですが、耳は、プラスチック製のパーツで留められておりこのパーツは、一度はめ込むともう外せないようなパーツです。

強引に外そうとすると、ほぼ100%割れてしまいます。

困りました。どのパーツも破損させず、ぬいぐるみも切り開かずに分解しようと頑張ったのですが、分解するにはぬいぐるみを切り開かないとダメなようです。

インターネット上の修理記事は、どれもぬいぐるみを剥がした詳細が記載していないので、この事態を予想すると、やはりぬいぐるみを切り開いていると思われます。

スピーカー位置
アルミ電極

お腹周囲のアルミ泊は、手で持ち上げた際の感度を検知するための重要な電極なので、剥がしてそのままちぎってしまわないようにしてください。

スピーカーが直ぐそこに見えているのに、ぬいぐるみを切り開くのも、何かやだなーと思いつつ何か策がないか探しておりました。

外せるツメは、全て外し、お腹周囲のアルミ電極も剥がしておきます。次に本体を留めてあるネジも4箇所外しておきます。

すると、完全ではありませんが本体が開き始めます。

外せた

ある程度開けると、スピーカーが収納されているケースを外せるようになります。

留めのツメが周囲にもあるので、簡単ではありませんが注意して外します。

ぬいぐるみを切り開かずにスピーカーを交換できそうです。(*´д`)

左:交換スピーカー 右:故障スピーカー

故障スピーカーを取り外しチェックします。

インピーダンス測定

DC測定にはなりますが、インピーダンスをチェックしますが、O.Lのままですね。

ボイスコイルが断線しているようです。

サクッと交換して元のように組み立てます。

修理完了

無事声も元通り出るようになりました。

分解は難しいのですが、スピーカーの交換でしたら分解せずに交換できました。

前任のドクターさんは、早々に断念してしまったようですが、難しいなりに、他の策を検討し依頼者様の不利益にならないようにがんばっていただきたいです。


元気に元通りの声が出ていることを確認いたしました。

元通りに声を出しながら、動いている姿を見て、 感動しました。嬉しい気持ちでいっぱいです。

家族全員で喜んでいます。

これから今まで以上にずっと大事にしていきたいと思います。

本当にありがとうございました。

ブログも拝見させていただき、修理の道のりがとてもよくわかり、 信頼できる良い病院に預けてよかったと思いました。

~依頼者様のご感想より~

たまごっち 8案件 いろいろ修理

いろいろ 8案件

たまごっち 8案件 いろいろ修理

潰れた電池蓋のネジ外しを含め、いろいろな不具合のたまごっちの修理依頼がございました。では、案件ごとにご紹介します。

1.デビルっちのたまごっち 黒

デビルっちのたまごっち 表
デビルっちのたまごっち 裏

電池交換がご自身でできないということでした。そのため、動作確認もできていないというlことです。

ネジの潰れ具合は、ほぼないようなので適切なサイズのドライバーでサクッと開封します。

無事電池交換できたのですが、押しボタンが効いていません。分解しボタンの接点をメンテナンスします。

開封
外部電源

外部電源でも無事起動しました。では、ボタンの接点を確認します。

接点の異物粘着

目視でも金パットのパターンに何やら黒い異物が粘着していますね。

シリコンボタン側とパット側をアルコールで拭き綺麗にします。

異物の粘着が結構酷くアルコールで拭き接点復活剤でこすり再度アルコールで拭きあげます。

すると、無事ボタンの反応感度が復活しました。

目視確認すると、どうもシリコンボタン側の導電塗料のようです。

恐らくですが、長期保管した際に押しボタンが押されたまま保管されていたようです。

導電塗料なので、夏季の高温時などで塗料が粘着してしまったのかもしれません。

無事稼働できるところまで復活できました。

デビルっちのたまごっち 黒

余談ですが、このデビルっちのたまごっちの黒は、とてもレアなたまごっちらしく、中古市場では高額で取り引きされているようです。

新品未開封ですと、数万円から数十万円らしいです、、、、。

今回もデビルっちのたまごっちの黒と白とピンクの全てがあったりします。。。

因みに、真ん中のBボタンで時計画面にスライドする場合、もっさり感があるのでは、どうも仕様のようです。クリスタルの不具合かも思い、時計を設定し、しばらく稼働させてみると、遅延することもなく無事でした。

2.ピンクのたまごっち

ピンクのたまごっち

ピンク色!?のたまごっちです。名称は不明です。

こちらも電池蓋のネジが潰れた開封できないということです。

ネジ

まぁ、やや潰れていますが、このぐらいでご依頼くださった方が、大正解です!

というのも、ネジが強固にねじ込んである場合、ネジの溝が残っていても回すことができないため、ネジの溝が直ぐ削れてしまいます。

当医院も多く経験しております。ネジが無事そうに見えても実は、本体側に強固に固着してビクともしないです。開封のコツをしらないと直ぐ潰してしまいます。

さて、このネジも無事開封できました。

開封
液漏れ

ですが、やはりというか、当たり前というか、ボタン電池から液漏れしていますね。

負極電極側にも液漏れの粉が付着しております。

液漏れ粉

幸いに酷くメッキ部を腐食することもなったので、粉を除去し表面を綺麗にするだけで無事処置できました。

その他の不具合はなく、ネジの開封と液漏れ修理で復活できました。

ピンクのたまごっち

3.デビルっちのたまごっち 白

でびるっちのたまごっち 白

来ました!

デビルっちのたまごっちの白です。

こちらも電池蓋のネジが潰れて外せないということです。

潰れたネジ

ですが、もう片方のネジは、ご自身で外したらしく、その結果が、、、。

折れたネジ頭

これは、恐らくネジを鍋ネジの頭部分がもげてしまっているようです。

これは、潰れたネジを外すよりかなり厄介が案件です。

では、潰れたネジの開封をします。

ネジ外し

潰れたネジは、サクッと外せたのですが、やはり逆側のネジは折れて残骸のみ残っています。

ご自身で開封すると、こういう事態が多く、こうなってしまった場合は、ほぼもうどうしようもなくなります。

ネジの残骸

拡大鏡なのでよく見えていますが、もうペンチでもニッパーでも摘まむことのできないです。

過去にも一度除去に挑戦したことがあるのですが、本体裏側からネジ受けをルーターで削り除去に挑戦します。

依頼者様には、失敗した場合、穴だけが開いたままになる旨と、その場合電池蓋は、逆側のネジのみで留めていただき、動作不良なども不明になる点ご了承をいただきました。

では作業開始します。

出てきた

ネジ受け部を周囲からルーターで削り埋まっているネジをむき出しにします。

除去成功

ネジの残骸をむき出しにできても、摘まめる部分が極小なので、精密作業用のニッパーで摘まみ地道にコツコツ回して外します。

この作業でネジの穴はグラグラになり、もう締め付けることはできなくなっています。

ネジ受け再建

新品のネジを蓋を付けてねじ込んでみると、先が少し出ている程度です。

もうグラグラなのですが、少しでもネジ止めできるだけの溝は再建したいので、ネジ先にシリコンスプレーを拭いて、プラリペア材で盛っておきます。

プラリペア材

不慣れの場合、リペア材が、圧電素子に付着してしまうので、慎重に作業ください。

この再建で、ネジが留まるだけの溝は再建できましたが、あくまでもネジで蓋を留めるだけとなります。強く締めてしまうと、容易にネジ受けの溝を削ってしまいます。

無事稼働

無事稼働しました。

4.てんしっちのたまごっち

てんしっちのたまごっち

こちらのたまごっちも電池蓋のネジが潰れてしまったとのことです。

潰れたネジ

おおお!潰れていますね。

もう、慣れっこなので、この位の潰れではそうそう驚きません。ですが、開封はやはりスゲー大変でした。

目視では、動いているのか!?も分からず、治具から伝わる手の感触のみでネジが動き始めているのか?動いているのか?を確認しつつ作業を進めます。

出てきた!

格闘すること、30分。

出てきました。ここまで出てくれば、もう開封できるでしょう。

ここで油断してぽきっと折ってしまうこともあるので、気を抜かずに作業します。

開封

ネジは開封できましたが、ボタン電池の液漏れで負極電極が腐食で折れてしまっていますね。

電極折れ

これは、交換が必要ですね。

電極交換

液漏れの粉を掃除し無事な電極に交換します。

交換電極

その他の電極にも液漏れによる黒色に変色して箇所があるので、研摩して綺麗にしておきます。

研摩

潰れたネジの開封と腐食電極の交換など、やや重症なてんしっちのたまごっちでしたが、稼働できるところまで復活できました。

起動画面
起動確認

このてんしっちのたまごっちですが、電池挿入後にリセットの押下が必須で、起動できてもいきなり、おばQ画面でお墓があるので、以前は、『ん?これで起動できているの?』と不思議に思っていました。以前、持ち主様にお聞きしたところ、この状態で正しいとのことでした。

起動していきなり、おばQとお墓からスタートするんですからね。

5.デビルっちのたまごっち ピンク

デビルっちのたまごっち ピンク

またまた来ました。

デビルっちのたまごっちのピンクです。

個人的には、デビルっちのたまごっちの色では、このピンクが好みです。

不具合としては、電池を交換しても作業しないということです。

裏面

あらら、、、強引にネジ開封をされたのか、ネジ穴が何やら大きく歪になっていますね。

蓋のツメ

このツメが折れていること多いです。

ネジを開封する際にネジが開かないから蓋を抉ると、このツメが折れます。この折れたツメは、もう補修できません。

ネジ穴

ネジの穴も拡張されていますね。

この点の補修は難しいため現状でお使いいただくことになります。

初代たまごっちの蓋のみを刻印含め3Dプリンターで作成し綺麗に塗装できれば交換もできるんじゃないかな?とふと思ったのですが、かなり高額になりそう。。。

さて、話しをたまごっちに戻します。

電池交換できてもボタンの反応がありません。

このたまごっちも長期間ボタンが押されたまま保管されていたらしく、金パットに導電塗料が粘着しておりました。

異物粘着

この粘着した異物は、頑固に粘着しておりアルコールで拭きとりを繰り返しました。

拭きとり拡大鏡で確認し拭きとり確認と繰り返します。

無事接触も回復しました。

幸い、その他の不具合もなく復活できました。

起動確認

6.スケルトン オレンジのたまごっち

スケルトン オレンジのたまごっち

こちらも名称不明なので、スケルトン オレンジのたまごっちと呼ぶことにします。

表面のシリコンボタンを強く押さないと反応しないという依頼でした。

動作確認をすると、強く押すどころか、自分では押しても反応すらしませんでした。

では、分解しボタンの接点を確認します。

蓋が閉まらん

とここで気付くのですが、なんと!電池蓋が閉まりません。

強引に閉めると今度は開けれません。

蓋の縁を研摩し閉まりを改善することにします。

ですが、スケルトンの筐体なので、紙やすりなどで削ると不透明になるので、削ったあとに鏡面仕上げをします。

では、ボタンの状態を確認します。

金パット

まぁ、目視上は致命的なものは無さそうです。

ボタン側

ボタン側もこれという致命的なことは無さそうです。

同じくアルコールで拭きとり改善をみます。

アルコールで拭きで反応が復活し拭きとりを繰り返すことで改善しました。

ですが、ある程度の拭きとりからは、もう感度が上がらなくなりました。

起動確認

ボタンの全くの無反応からすると、かなりの改善ではありますが、さらに反応感度を上げるべくボタンの接点を軽く研摩してもみたのですが、もうどうやっても今以上の感度を上げることはできませんでした。

残された手段は、導電部にアルミ箔などで覆うことしかないのですが、この手段は後戻りできない最終手段となりますので、今回は見送ることにしました。

さて、蓋の縁を研摩します。

研摩

鏡面仕上げをして透明感も戻しておきます。

ピタッと

ピタッと収まるようになりました。

7.デビルっちのたまごっち 白

デビルっちのたまごっち

今回2個目のデビルっちのたまごっちです。

こちらは、やや筐体の白が黄ばんでおります。

無事起動はできましたがボタンに反応しません。また、液晶のプラスチック製のレンズが何か溶けているようです。

分解し確認しよと思ったのですが、ここで作業にミスってしました。

ネジ折れ

デビルっちのたまごっちですが、過去にもネジを開封する際に、ぽきっと折れてしまうことがありました。

慎重に開封しても、鍋ネジの頭が折れてしまうことがあるのですが、これって締める際に強く締め過ぎていて、既にこの時点で金属疲労が起きて、どちらにしても折れてしまうケースのように感じます。

デビルっちのたまごっちをお持ちの皆様、固定用のネジは、どのネジも折れやすいので、重々ご注意ください。

さて、折れたネジですが、溝の残骸の除去も不可能なので、このままご使用いただきます。

幸い、折れたネジは、基板固定用のネジなのですが、筐体同士を固定するネジがその直ぐ上にあるので、固定の強度的には差ほど支障はないように思います。

さて、レンズを確認します。

レンズ溶け

周辺の隙間から何かが侵入したようです。恐らくジュースか、もしくはお掃除のためアルコールを使ったのでしょうかね。

たまごっちの液晶のレンズ部は、アルコールに溶けてしまうので、汚れを拭きとる際は、水がいいです。濁る程度であれば、研磨剤で研摩もできますが、溶けてしまった場合は、研摩というレベルでは難しいです。

そこで、交換をしてしまいます。

左:交換レンズ、右:溶けたレンズ

次にボタンの感度低下原因は確認します。

おおお!

これは、はっきりと出ていますね。

もうパターンにこびり付いていますね。

今回の修理案件で勉強になったのですが、シリコンボタンの導電塗料は、長らく基板に接触したままになると、このように塗料が溶けて粘着することが判明しました。

アルコールで拭きとり、溶けたレンズも交換して修理完了です。

起動確認

8.緑のたまごっち

緑のたまごっち

綺麗な緑色のたまごっちですね。依然、名前不明。。。

さて、電池の交換ができないとのことですが、ネジも潰れておらず、挿入されていたボタン電池の容量も十分でしたが、何故か起動しません。リセットしても動きません。

どこか電源経路のどこかで接触不良が起きているのかもしれません。

早速ですが、分解したところ、突如動き出しました。

ん!

何もしていないのですが、起動し始めました。目視確認したのですが、これといった原因も不明なので、ボタン類の接点をアルコールで拭きあげメンテナンスのみとさせていただきました。

起動確認

さて、緑のたまごっちの動画で確認すると、液晶が反転している箇所の上下で影が出ていますね。

他のたまごっちでも見たことのある現象ですが、確たる原因はまだわかっておりません。

液晶の電極の接触不良の線を疑い接点の掃除や、導電ゴム部の押し圧を上げたりもしたことがあるのですが、いづれも改善しませんでした。液晶自体の劣化による現象と思い込んでいるのですが、どうなんでしょうかね?※ご存知もしくは、修理をされたことがある方が居られれば教えて欲しいです。


8個のたまごっちの修理のご依頼でしたが、いづれも稼働できるところまで修理できました。

長期保管する場合は、必ずボタン電池を抜き、また押しボタンも押されたままにならないようにしましょう。

ディズニー ミーリーダー スピーカー交換

ディズニー ミーリーダー

ディズニー ミーリーダー スピーカー交換

ミーリーダー(Me Reader)という玩具をはじめて知りました。※因みに、現在でも販売されております。

絵本と読み上げ機器がセットになっており、絵本を選択しページ記載のマークボタンを押すとページの英文を読み上げてくれるという製品になります。

CMOSイメージセンサーを使用したグリッドドット方式とは異なり、読み上げの仕組みが簡単で読み上げてくれます。

さて、故障の症状は、絵本のボタンを押した際に該当のLEDが点灯はするのですがページボタンを押しても読み上げをしてくれないそうです。

LEDが点灯するというので、制御ICは稼働していそうですね。ページ選択のボタンの断線かスピーカーの故障と予想されます。

本体内部

本体は、ネジ6本で固定されており開封すると、制御ICが封入されていると思われるCOBとそれが実装されたメイン基板、選択された絵本のLED基板の構成となります。

押しボタンは、フラットケーブルでメイン基板から引き出されており接点を補強パーツをネジ締めにて接点を接続しております。

故障の原因は、まずは簡単なスピーカーチェックをして正常ならフラットケーブルの接続とボタンの反応確認、最後に基板の動作確認という流れで良いと思います。

さてさて、故障原因は直ぐ判明しました。

スピーカーが故障しておりました。ケーブルの半田を外して抵抗を測りますますが、O.Lでボイスコイルが断線しております。

ボイスコイル断線

スピーカーは、Φ=29mmなので交換をしますが、スピーカーの高さ調整が必要でした。

手前:故障スピーカー 奥:交換スピーカー

手前の緑のスピーカーが故障した純正スピーカーです。筐体に固定するためにウレタンシートが貼ってありました。画像からも分かる通り、手持ち交換用のスピーカーの高さが違います。

この交換用のスピーカーにウレタンシートを貼って取り付けると収まりません。

そこで、筐体裏の抑えツメ部をルーターで削りウレタンシートを貼って収まりを良くしました。

スピーカーを交換する際は、高さに注意ください。

高いスピーカー

スピーカーの周囲に固定用の接着剤を塗布しておきます。

動作確認動画

今回2回目の利用です。

ミーリーダーの修理の前例が、見当たらなかったので不安でしたがもしかして音声系なら瀧下さんなら何とかしてくれると思いダメ元で送りつけましたが、やはり頼んで正解でした。

うちは年の差兄弟なので上の子のおもちゃを下の子に渡せる事が嬉しく、そして懐しく感謝感謝であります。

~依頼者のご感想より~