ソニーカードリピーターCP-55 カップリングコンデンサ交換

ソニーカードリピーターCP-55 カップリングコンデンサ交換

カードを差し込んだ際、電源LEDは点灯するが、カードの引き込みができず読み取れないとのことです。

内部の状態も非常に良好だったのですが、経年によりゴム部品が劣化して交換を行いました。

状態も良好
劣化ゴムローラー

ゴムローラーの劣化は、大きく三つに分類されます。

  1. ゴムが摩耗して物理的にカードと接触できず摩擦がない
  2. ゴム表面がプラスチックのように固くなり滑っている
  3. 膨張しボロボロに破損している

使用頻度が多いと1番の摩耗が多いのですが、大事に保管しているような場合は、2番や3番のような状態が多いです。特に3番の膨張し破損した場合は、磁気ヘッドにゴムがこびり付き、時には再生音声の品質に影響を残しています。どちらの場合も交換を行いますが、2番のケースにて表面を紙やすりで荒くするといった事例を他サイトで拝見したりますが、お勧めしません。直ぐにまた不具合が再発してしまうと思います。

固化ゴムベルト

さて、今回の修理案件では、件名にもあるようにカップリングコンデンサを交換しました。

CP-55では、よくあるのですが、プリアンプ以降の結合コンデンサの容量抜けが多いです。音が小さいや出ていない場合は、ほぼコンデンサの容量抜けが原因でした。

コンデンサ交換

オーディオ機器の音質改善でコンデンサを全交換する事例をよく拝見します。容量変化に伴う定数変化にてフィルター係数が変わってしまうためなのですが、カードリピーターにおいては、いってもカードの音声を再生するレベルなので、最低限の音声が出力されるところまでの目標にしています。なので、パスコン関係もそのままえです。

交換後無事音声の再生も確認でき修理完了です。


ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 液漏れ清掃と劣化ゴム部品交換

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 液漏れ清掃と劣化ゴム部品交換

今回は、CP-1100の修理依頼となりますが、液漏れについて少し触れたいと思います。

修理のご依頼時は、カードの流れっが悪いとのことでしたが、乾電池の液漏れが酷い状況に遭遇しました。

液漏れ

当医院をご利用になる場合は、ご使用になられている乾電池の同封をお願いしております。今回は、動作確認の際に気づかなかったということですが、白い粉も吹いております。

アルカリ乾電池の液漏れは、たいへん危険が伴います。強アルカリ性の液体で皮膚に触れると化学火傷を起こしますし、誤って目に入ってしまうと失明の危険性もあります。

多くは白い粉の状態で発見する場合が多いですが、液体のままだと上記のような危険性を伴います。

今回は、乾電池の製造年月日も2004年3月と16年前の乾電池なので、劣化による液漏れと思われます。本記事をご覧の皆さんも、アルカリ乾電池の液体のままでの液漏れに遭遇したましたら、気を付けるようにしてください。

無事ゴム部品の交換も済み修理完了です。

部品交換
ゴムローラー

とてもスムーズに動いています。 ありがとうございました。

~ご依頼者様のご感想より~

DWE(Disney World of English) プレイメイト SDカード 修理

プレイメイトとトークアロングカード

DWE(Disney World of English) プレイメイト SDカード 修理

過去に1,2度診察した経験はあったのですが、当医院では、診察の少ない機器となります。ソニー製トーキングカードプレーヤーと同じくカードを引き込まない故障ということでご依頼を受けました。※因みに、カードプレーヤーは、全般機種で有料修理となります。

さて、今回のご依頼を機にDWE教材を少し調べてみました。

プレイメイトには、2種あって、過去に磁気カードを再生するアナログ版のプレイメイトがあったようです。現在は、デジタル版のプレイメイトもあり、デジタル版は、カードに印刷されたバーコードを本体内蔵のリーダで読み込み、同本体に挿入されているSDカードに記録された音声を再生するという代物のようです。

アナログ版のプレイメイトは、ソニートーキングカードプレーヤーと同じように磁気ヘッドで読み込んだ磁気情報をアンプで増幅し再生するものでした。修理記事は、こちら

英語教材として、今現在も販売がなされており、一式がかなりの高額のようですね。ただしかし、会員なら本体故障時に無償交換もしくは修理が無償受けられるサポート契約込みのようです。

今回、デジタル版のプレイメイトでかつカードの両面対応機種とのことです。ご依頼者様は、中古で購入され正会員ではないため、当医院にご依頼がありました。早速、状況を確認しましょう。

まず、到着した状態で電源を入れカードを差し込むと電源LEDらしき赤LEDが点灯します。カードを差し込んで検知スイッチのレバーがカードに当たる感触を認識しましたが、ゴムローラーは回りません。先程の電源LEDも、点灯したかと思うと、3回点滅をして消えます。???

本体内部

TI社製のDSPチップが、大きく目に入りますね。後述しますが、SDカードに保存されている音声データは、AAC形式なので、音声データのデコード処理にDSPが使われているのでしょう。さてさて、故障の原因を確認します。

まず、カードが引き込まないという現象で、アナログの磁気カードを再生する機種などの場合、ゴムが劣化して滑っていたりしますが、本体を開封してカード検知後の動作をみてみると、カードの挿入が検知できても、ゴムローラーはもちろん、駆動するモーターもうんともすんともな状態です。

はてさて、これはどうもデジタル版の動作仕様から解析しないといけないなと思っていたところ、何やら横でLEDがチカチカしています。カードを差し込むと点灯していた赤色のLEDが3回点滅します。これはなんだろう???

取り扱い説明書がないため、この点滅が何を意味しているのか不明です。ネットで、検索してみるとほぼ情報は皆無に等しいのですが、1件のブログで、どうもSDカードの検知エラーが起きた場合、3回点滅するという記事がありました。これではないか!しかも、そのエラーが起きた場合は、カードを引き込まないとのことで、症状が一致しました。

早速、SDカードの抜き差しを行ってみました。このプレイメイトには、SDカードのスロットが、2つあります。1番と2番のスロットがあり、2番に刺さった状態で送られてきました。2番での抜き差しや1番に差し込んでみても、変化がありません。

3回点滅

では、次にこのSDカードを調べてみます。こちらの記事を参照すると、Windowsでも認識できるファイルシステムとのことで早速ですが、確認してみました。SDカードの挿入は検知しますが、カードを認識しません。SDカードが破損しています。原因は、このSDカードが破損したため、先のLEDの点滅にもあるようにカードを引き込まない現象になったと結論付けました。

SDカード破損

以前、データ保存用のSDカードが認識しないことがあり、分解したことがあったのですが、流石に今回は、このSDカードを分解してまで原因を探るまでは断念しました。ご依頼者様へ原因をお伝えしたところ、代わりのSDカードを送っていただけることになりました。結果は、無事SDカードを認識するようになり、スタンドアロンカードも無事再生するようになりました。

実は、SDカードスロットについて少々手こずりました。

プレイメイトには、SDカードスロットが、2つありまして、1番と2番があります。何も考えなければ、恐らく皆さんも1番に刺すと思いますが、1番に差し込んでは、同じSDカードの認識エラーとなりました。はてはて???では、2番に差し込んでみると、無事音声再生します。

うーん、1番スロットは、故障しているのか、そもそもこのSDカードは、1番には刺してはいけないのか、情報が何もありません。ネットの時代でも検索してもそれらしい情報は皆無です。ということで、ご依頼者様とご相談して2番スロットに刺して使ってもらうことで合意しました。SDカードスロットは、こちらでその位置を確認できます。


どこに修理を出せば良いか困っていたのでとても助かりました。 無事に動くようになり、嬉しいです。 受け取り、配送の対応も早く、終始連絡がとりやすい状況だったので安心感がありました。 思い切ってお願いしてよかったです。 この度は大変お世話になりました。

~ご依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1000 劣化ゴム部品交換

CP-1000

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1000 劣化ゴム部品交換

劣化ゴム部品の交換作業となりますが、ゴムベルトが溶解しており、除去がとてもたいへんでした。

溶解1
溶解2

ゴム製のベルトには、二つの劣化状況があります。ひとちは、伸びて固化して回らなくなったケースと、今回のような伸びて溶けて回らなくなるケースです。

固化した場合は、部品の交換で対応できるのですが、溶解した場合は、綺麗に除去する必要なあります。プーリーの溝に溶けたゴムが粘りついた場合、除去が非常にたいへんです。溶剤を使用するので、換気と素手に付かないようにします。

こ刮ぎ取る

この作業を疎かにすると、交換したベルトにまた粘着してしまい、再生に支障がでます。

交換ベルト
交換ゴムローラー

一連の部品交換と内部清掃を終え修理完了です。


ソニーリピートカードプレーヤー CP-33 ゴム部品交換

CP-33

ソニーリピートカードプレーヤー CP-33 ゴム部品交換

長期保管していたCP-33を使用するため可動したところ、電源は入るが肝心のカードを送ることができないとのことで、修理のご依頼がありました。

ソニートーキングカード系の一連の機器は、80年から90年代に発売され、英語をはじめとする知育教育を目的に開発発売されたハードです。音声の録音された磁気テープを差し込むと自動でスライドし録音された音声を楽しむことができます。関連のプレスリリース記事を発見できました。マミートーク同様にカードが現存するならば、ハードを廃棄するのはもったいないので、是非修理をご依頼いただき復活させてあげて欲しいですね。

前置きは、このぐらいにして作業を開始しましょう。

ベルトの溶断
ゴムローラー

機種に依存するのですが、部材を仕入れた時期によってゴムベルトは、伸びて固化して固まるケースとドロドロに溶けて切れるケースに分かれます。この溶けるケースが、本当にすごい厄介で、綺麗に取り払わないと新しいベルトを巻けないのです。洗浄用のアルコールも大量に使うし、このご時世アルコールを修理に使うのっていうのもありますし、、、。

ぬめぬめのぼろぼろ

さて、数時間をかけて綺麗にできたところで新しいベルトを巻き、ゴムローラーも交換、磁気ヘッドもお掃除をして動作確認をします。磁気ヘッドの汚れは、結構すごかったので、音質に影響があるかもと思っておりましたが、アルコール洗浄で大丈夫でした。

磁気ヘッド

今回は早々に修理していただき感謝いたします。

初めてのネットを通じての修理依頼で、故障の状況、修理代金や対応方法等、不安も大きく申込み前に色々悩みましたが、口コミ情報、サイト内容も感じがよかったのでお願いした次第です。

結果、細かく連絡をいただき、ストレスを感じることのない対応に満足しております。

特に、そちらが見える親切な対応に安心感がありました。

今後とも、何かありましたらよろしくお願いいたします。

~ご依頼様のご感想より~

ソニーカードリピーター CP-55 音質改善

ソニーカードリピーター CP-55 音質改善

ソニーカードリピーター CP-55ですが、ご自身で使用されていた機種を長期間保管され、久しぶりにお子様にもということで、修理のご依頼がありました。

電源は入るがカードが送られないとのことです。

ゴム系部品
プーリーのグリス

開封し調べたところ、ゴムベルトの動力を伝えるプーリーが付加してあったグリスが懸念で軸に粘着しておりプーリーが全く回転できていませんでした。これは、他の機種でも見受けられる症状なので、使用したグリス特融の劣化現象なのでしょう。指で少し回してあげると回転しはじめます。

ゴムベルトとゴムローラーも劣化は進んでおりますが、ぎりぎりカードを送ることができておりましたが、ご依頼様とご相談し今後のことも考え、この機会にゴム系部品も全て交換をすることにしました。

さて、今回はCP-55における音質に改善を試みました。現状での再生音を聞いてみると、このままでもカード再生の音質的には問題ないレベルなのですが、やはり最良かと言われると、メリハリが欲しくなってしまいます。特に英語の語学勉強なのでは、発音が重要でしょうからできる限りで最前を尽くそうと思います。

基板

再生テスト行うと、他の機種でも経年で音質も劣化します。特に、音量が小さくなる不具合と高音域が出なくなる不具合を拝見します。

磁気ヘッドの物理的な摩耗による要因であれば、交換以外に改善はできそうにないのですが、ACカップリングコンデンサの容量抜けなども多く交換にて音量や音質を改善できます。

ACカップリングとは何ぞや?コンデンサとは?という方は、こちらなどを参照してみてください。インターネットの時代は、さまざまな情報が手に入るありがたい時代です。

さて、CP-55の増幅系の回路を調べると、該当コンデンサが、5個見つかります。入力段に3つ、出力段に2つで、今回は全て交換してみました。

電解コンデンサ

一応手持ちのハンディテスタで容量を計測してみましたが、異常値を示すこともなく残念ですが、効果もそれほどありませんでした。今回は、製品自体が経年もしているので、全て新品のコンデンサに交換をして修理作業終了としました。

高音域のメリハリは、磁気ヘッドやスピーカーにも多分に影響を受けると思いますし、電源系のコンデンサも重要なので、とことん追求するなら、全とっかえでしょうか。※ご予算次第ですが、、、。


早速動かしてみて、挙動も確認できています。

音質の改善までご提案いただけて、とてもうれしかったです。

ぜひ息子にも使ってほしいと思い、大事にしまいこんでいたものを引っ張りだしたのですが、うまく動かずガッカリしておりました。

無事動くようになって、心底ほっとしております。

学びに使われるものではありますが私自身、カードが動いて音が鳴るだけでも妙にワクワクした記憶がありますのでぜひ息子にも同じ体験を楽しんでもらえたらと思っています。

この度は、本当にありがとうございました!!

~ご依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1200 パネル貼り直し

CP-1200

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1200 パネル貼り直し

今回の修理依頼は、ゴム系部品の交換もそうですが、CP-1200に関する新規の作業案件について、ご紹介したいと思います。

既に30年以上の時間を経過するといろいろなところで不具合は出てきます。今回のCP-1200では、ボリュームツマミのあるフロントパネルがきれいに剥がれていました。

フロントパネル

汚れも目立つので、あわせてきれいにします。

研摩後

古くなった接着剤が剥がれていた際は、焼き餃子の羽付き部分のような飴色になってパリパリ剥がれますが、細かい粉が残ります。これでは、再度接着しても直ぐまだ剥がれますの、丁寧に削り取ります。画像は、中番の耐水ペーパーで根気よく削りました。

エポキシで接着

綺麗に修復できました。

ローラー部

CP-1200も同じ型番でも内部の細かい部分は、構造が違っていました。以前修理をしました、CP-1200は、カードを送りゴムローラー部と磁気ヘッド部は、分離しておりましたが、今回のCP-1200は、CP-1100と同じ構造でした。筐体裏面の型番には、CP-1200Dをあったので、”D”というのが何か意味していたのでしょうかね。

その他の修理箇所は、スピーカーの故障で交換を行いました。ピンチローラーのアームが若干曲がっていたので、水平になるようにします。

アーム曲がり

磁気ヘッドもかなりの使い込み摩耗でフラットが出来ておりました。最後に再生確認を行い修理完了です。


本日届きました。早速試しましたが、快調です🎵

ありがとうございました。

もっと日数がかかるのかと思っていましたが素早い対応でありがとうございました。 これからも困っている方を助けてあげてくださいませ。 また何か困ったときは連絡させていただきます。 重ねて御礼申し上げます。

~ご依頼様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 ゴム劣化部品交換

Cp-1000

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000 ゴム劣化部品交換

CP-1000 2台の修理依頼がありました。ゴム系部品の交換が主なのですが、このCP-1000で使用されているゴムローラーは、製造時期によって金属のスペーサーがある機種とない機種があります。

CP-1000

こちらが、スペーサーがない機種。

CP-1000

こちらは、金属スペーサーがある機種。スピーカーのコーンキャップの形状が違いますね。

交換後動作確認を行い修理完了です。


長い間、動作不良だったトーキングカードプレイヤーがスムーズに動いていて、大変嬉しく思いました。

このたびは、ありがとうございました。大切に使わせていただきます。

~ご依頼様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 磁気ヘッド アライメント調整

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤー CP-1100 磁気ヘッド アライメント調整

当医院では、お馴染みのCP-1100ですが、劣化ゴム部品の交換いついては、今回は触れません。原因は不なままですが、修理の過程で発見された磁気ヘッドモジュールのズレについて掲載します。

修理作業の過程で磁気ヘッドのズレを発見しました。このズレがあると再生音量と音質に問題がでます。つい先日も同じ磁気ヘッドモジュールの歪みついてアライメント調整をした件につづきました。

修理品の磁気ヘッドモジュール
微妙に水平がズレてる

磁気ヘッドの水平がゴムローラーの水平に対してやや傾いていますね。ピンチローラーのアームは、目視でもわかるほど曲がっております。磁気ヘッドについては、目視レベルでは、微妙だったのですが、再生音を確認すると特に高音域にこもりが出ており、音量の低くなります。下記、調整前後で機器比べてみてください。

調整ネジ

元々は、製造段階で調整しネジ止めで固定をされておりますが、数十年の年月が経過していることもあり黄色丸のネジがずれております。なぜか、緩んだのではなく締まっておりました。

ネジ止め

私は、この手のプロではないので、できる範囲で調整します。ヘッドをゴムローラーが共に水平になるようにネジを調整し、再生音を耳で確認しながら調整します。

無事再生音として良好なところでネジ止めをさして修理完了です。