ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100ゴム系部品交換修理

CP-1100

お孫様にということで修理のご依頼がありました。

既に主様でカードが自動で引き込み再生できない点と手で押すと再生音はスピーカーから出ている点をご確認いただいておりましたので、すぐゴム系部品の劣化故障と判断がつきました。

では、早速修理のかかります。

内部

本体内部は、ホコリや汚れなどもまとめてお掃除しておきます。

スピーカースポンジ

スピーカーの台座であるスポンジが経年で溶けて粘り付いていますね。

綺麗に剥がして強力両面テープでスピーカーを固定します。

劣化ゴム系部品

駆動不良は、ゴムベルトが伸びていてプーリーを駆動できなくなっております。

また、カードを直に駆動するゴムローラーも表面がつるつるテカテカカチコチに固化して照かっています。

ネットで本シリーズの修理されている方を時々見かけますが、市販のゴムベルトを入手し交換しただけの方がおられます。

まぁ言ってしまえば、市販の粗悪ゴムベルトは、素材や素性が不明なのですぐ切れたりします。

また、ゴムローラーが劣化したままの場合は、これはもう修理ではないですね。

ご覧の皆さまにおかれましては、ゴムローラーが新品にちゃんと交換されていることが必須となりますので、くれぐれもご注意ください。

新品ゴムローラー

さて、劣化ゴム部品は新品に交換します。

因みに、当医院のゴムベルトは、よく見かける黒いベルトではなく、より品質を耐久性に優れている別なベルトを使用しております。

過去の経験で黒いベルトは、約1~2年で切れてしまいます。当医院のベルトは、3年程経過しても無事です。

各所メンテナンス

ゴム系部品の交換以外にも各所のメンテナンスを実施します。

磁気ヘッドモジュール

磁気ヘッドのクリーニングはもちろんですが、各所のグリスアップをしておきます。

アジマス調整

ゴムローラーを新品に交換するので、カードの再生速度と磁気ヘッドのアジマス調整も実施します。

修理メンテナンス完了

ボリュームにはガリノイズはありませんでしたので、今回は交換しておりません。

今回は、主様に同封いただいた磁気カードの一部に磁気不良がありました。

何か磁気の強いものの近くに保管したのかもしれませんが、カード冒頭が音声が消えてしまっております。

磁気不良

この磁気不良は、もう元に戻すことはできませんので、現状のままとなります。

機種依存確認

念のため当医院のCP-1000で再生してみて、機種依存の音声不良ではないことを確認します。

以上で修理完了となります。

動作確認

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000G モーター交換修理

CP-1000G

CP-1000Gの修理の依頼がありました。

CP-1000は、今までたくさん修理をしておりましたが、この末尾にCP-1000GのGは、恐らく学研様へのOEM品であろうと思います。

カードの引き込みがされず、もちろんですがカードの音声も再生できないという故障です。

ネバネバ

何かスピーカーの穴周辺にテープを剥がしたようなネバネバが残っています。

んんん?

以前、修理した依頼者様よりCP-1000タイプは音量の高低の調整がほぼできず、音量も大き過ぎという相談を受けたことがあります。

この機種もHi側にすると、若干音割れがするくらい大きいので、基板の調整用可変抵抗を調整して音量を下げておきます。

で、このネバネバはシール剥がして綺麗に除去しておきます。

ではでは肝心のカード再生できない故障原因を探ります。

プーリー固着

CP-1000やCP-55でのあるあるなのですが、プーリーのグリスが経年で粘着し、接着剤のように軸に粘着してビクともしません。

劣化グリス

綺麗にアルコールで洗浄しシリコングリスを塗布しておきます。

グリス洗浄

故障の主因は、このプーリーの固着なのですが、ゴムベルトも伸びております。

幸いに溶けていなかったので交換作業が簡単です。

ゴム系部品

ゴムローラーは、まだカードをスライドできる摩擦は残っていましたが、相談の結果ゴムローラーも交換することになりました。

さて、ここまではいつものパターンなのですが、本CP-1000Gは、モーターも破損しておりました。

電圧を印加しても回転しません。

指でくるくる回そうとしても固く回りません。

カーボンブラシが焼けて欠けコミテータに引っかかっているような感じです。

故障モーター

先のプーリーのグリスが粘着した状態でモーターに電圧を与えたままにしてしまったのかもしれません。回転できない状態で軸を固定すると過大な電流が流れ続けブラシ部を焼いてしまいます。

今回のモーターもブラシが焼損してしまったようです。

往年のカセットテープのプレーヤーでも使用されているモーターなのですが、最近交換用のモーターが入手できるようになったので今回は新品に交換します。

因みに、印加電圧規格、回転数、回転方向などの仕様があるので、適当なモーターに交換はもちろんですができません。ちゃんと規格にあったモーターへの交換が必須です。

さて、モーターもサクッと交換し、他の作業も粛々を行います。

綺麗にお掃除
組み立て
動作確認

モーターの焼損でモーター交換になりましたが、無事カード再生できるようになりました。


DWE アナログ 新型プレイメイト ゴムローラー交換

新型アナログプレイメイト

当医院もDWE製のカードプレーヤーの修理依頼が増えてきました。

DWEでは、登録会員向けに機器の修理サービスを提供されているようですが、やはり新規に購入された会員か、できるかどうか不明ですが中古で購入しても年会費を支払い会員登録すれば修理サービスを受けることができるかもしれません。

ですが、やはり製品自体が古いと修理はできず、最新機種を勧められるかもしれません。

旧型版のアナログプレイメイトも修理依頼も多いですが、今回の依頼者様は、約25年前に購入された機種で新型版のアナログプレイメイトです。

カードをスリットに挿し込んでもカードが自走しないということです。

手で押してあげると音声は再生されるとのことです。

カードの磁気は磁気ヘッドで拾えており増幅もできていそうですね。

自走しないというこは、ゴムベルトが切れているかゴムローラーが滑っていそうです。

残念ながらゴムベルト、厳密にはプレイメイトで使用されている平ベルトは在庫があるのですが、ゴムローラーはありません。

ソニー製のカードプレーヤーですと、交換部品を独自で揃えているのですが、流石にプレイメイト用も在庫を揃えるまでのリスクはできていません。

因みに、旧版のアナログプレイメイト用のゴムローラーは最近在庫するようになりました。

前置きが長くなりましたがでは、診断します。

まず、ACアダプターでの給電が不安定でした。

プラグをグリグリすると差し込み位置によって通電しません。

負極よごれ

プラグの負極側の汚れが酷く通電できていませんでしたので接点復活剤で磨いておきました。

これで安定して通電できるようになりました。

さてさて、本体を開封して確認します。

ゴムローラー

ゴムローラーが、がっつり滑っております。トルクも十分あるのでゴムベルトは滑っていません。

もう滑りまくっていますね。

前述の通り交換できるゴムローラーがありませんので、ダメ元でゴムローラー表面を荒くサンドペーパーで削ってみます。

ダメでした。

_| ̄|o チーン

交換できる部品がなく仕方なく、このまま修理不可能として返送するのはイヤです。

当医院は、できる策は十分に検討してから最終決断を出します。

ソニー製のカードプレーヤー用に準備したサイズ規格が若干小さいゴムローラーがあります。

これもダメ元で装着してみます。

軸の先にハマっているEリングを外してゴムローラーを引っこ抜きます。

Eリングは飛んで紛失しないように指で押さながら外します。

純正ゴムローラー

目視は、それほどテッカテッカでないのですが、滑りまくっています。

ゴムローラー装着

手前が外した純正のゴムローラーで、奥のフライホイール軸に挿し込んであるのが、ソニー製のカードプレーヤー用のゴムローラーです。

ではテストしてみます。

ドキドキですね。

ドキドキテスト

おおお!

問題なく再生できましたね。

ただですが、そもそも規格サイズが少し違うため今後もこの品質を持続しながらカード再生し続けることができるか不明です。

依頼者様とご相談をし、当医院以外での修理の見込みもないという切実な事情もありましたので、このゴムローラーを装着してお返しすることになりました。

動作確認

組み立て後も問題なくカード再生でき、音量調整も問題ありませんね。

以上で修理完了です。


カード再生、スムーズにできました。

迅速で、誠意の治療、大変にありがとうございました。

年数は25年どころか、約30年近くになり、購入記録、昔の会員データが、残っておりました。修理受付の記録までは残念ながら、わかりませんでした。

ただ古いので、生産は終了、部品等もなく、修理はやはり、受けられないとの事でした。

そう考えますと、約30年近くの機械。

とうに終わっていた命を、瀧下様のお蔭で、息を吹き返して頂き、次につないでいける事の喜びと感謝の思いでいっぱいになりました。

瀧下様にお願いして本当に良かったと存じます。

大切に大切に使わせて頂きます。

重ねまして、大変にありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100 ゴム系部品交換再メンテナンス

CP-1100

今回紹介する記事は、当医院お馴染みのソニー製トーキングカードプレーヤーCP-1100の修理記事です。

当医院にて、ソニー製のカードプレーヤー修理の提供を開始してから5年以上経過しております。その間にもご使用いただいているなかで、更なる故障の発生や交換部品の劣化による再交換などもあります。

2020年5月にゴム系部品を一式交換し、2020年10月にはスピーカーが故障し交換をさせていただきました。

今回は、突然カードが引き込まれなくなったということで再診断のご依頼がありました。

本体内部

本体内部は、一度清掃をしておりますので綺麗ですね。

ゴムベルト切れ

ゴムベルト2本のうち、小サイズ側のゴムベルトが切れております。

先の通り、2020年5月からざっと3年と2か月経過しております。

ゴム部品ですので、3年の間持続したという品質であれば、実際の製品でも遜色のない部品品質であるといえるでしょう。

さて、今回は材質がより長持ちするゴムベルトに数年前より切り替えておりますので、新規格のゴムベルトに交換します。

ゴムローラー

次にゴムローラーですが、2020年5月に新品に交換しておりますが、無事損傷もなく摩擦も残っており快調にカードをスライドできております。

念のため、今回現品を送付いただいておりましたので、ゴムローラーも新品に交換されるとのことで新品のゴムローラーに交換しました。

新品ゴムローラー

ボリュームのガリノイズの発生もないので、アジマスの再調整とモーター速度の調整で修理を完了しました。


普通に作動するようになり嬉しく思っております。 子供も喜んで遊んでおります。

~依頼者のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100修理

CP-1100

CP-1100の修理のご依頼がありました。

本体のスリットにカードを差し込むとスライドはするが、音が出ないとのことです。

CP-1100のあるある事例では、音が出ない原因はスピーカーのボイスコイル断線の故障が多いです。

ですが、市販されているスピーカーとは、サイズも規格も合わなく恐らくCP-1100専用品としているなので交換する場合は本体に取り付けできるように台座作成も必要となります。

では、早速診断をしましょう。

ボイスコイル断線

やはりボイスコイルの断線がるようですね。

マルチメータでは、O.Lのままですね。

このスピーカーの収まっている筐体部分のツメは専用設計です。

劣化スポンジ

スポンジも何だったのかも分からないくらいになっていますね。

綺麗に除去し台座を作成して取り付けます。

とその前にスピーカー以外の不具合がないかを確認します。

動作確認

スピーカーを外付けスピーカーに接続しカード再生テストします。

こちらもやはり経年劣化でゴム系部品が滑っていますね。

ゴム系部品

ゴム系部品も一式交換してしまいます。

ボリュームのガリノイズもないので、後は粛々と作業を進めます。

洗浄清掃

駆動系部品を一式外しアルコールで拭きとり洗浄します。

グリスも交換しておきます。

アルコール拭き

埃や汚れも綺麗に拭きとります。

磁気ヘッドのアジマスの確認や再生速度の確認も行います。

修理完了
動作確認

問題ありませんね。これにて修理完了です。


ピカピカになったカードプレーヤーを無事に受け取りました。

娘が使っていた35年前が蘇りました。

すでに 修理の途中の動画を送って頂いた時に 感激して娘と何度も繰り返して見ました。

次の世代にも使えますし 大切にしたいと思います。

~依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000修理

CP-1000

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000修理

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1000の修理のご依頼がありました。

ゴム系部品の経年劣化でカードの引き込み不良が起きておりました。

ですが、CP-1000は、ゴムベルトが溶解して粘着するという事態が多いのですが、今回はどうでしょうか・・・

ゴムベルト

無事でした!

伸びきってゆるゆるではありますが、溶解して粘着はしておりません。

伸び方からすると、もう1年位するとドロドロになっていたかもといった感じです。

ゴムベルト

綺麗に外せました。※もうかなり劣化しており、溶ける寸前という感じでした。

一方、ゴムローラーは、ひとまずカードを引き込むだけのカツカツの摩擦は残っておりましたが、今回は新品に交換することになりました。

ゴムローラー
ゴムローラー

当医院では、他の機種にも使用できるようにゴムローラーのサイズを決めています。

CP-1000の純正のゴムローラーは、若干長めではありますが、カードを引き込み再生するためには、磁気ヘッドのコア部とピンチローラーにも正常に当たるようにすればいいだけなのですが、なぜか長めにゴムローラーが取り付けられています。

その他としては、電池ボックスの正極に若干の腐食痕があるので綺麗にしておきます。

腐食痕

では、サクサクと作業を進めます。

グリス劣化

グリスの劣化したプーリーはプーリおよび軸ともアルコール洗浄してグリスを交換しておきます。

プーリー
磁気ヘッド

その他部位も取り外し清掃しておきます。

磁気ヘッドモジュール

アジマスも狂いなく良好に再生できております。

再生速度もチェックし問題ありませんでした。

スピーカーの台座スポンジを交換しフライホイール軸の軸受けも剥がれていたので接着し、本体内部を清掃し組み立て修理完了です。

動作確認

DWE アナログプレイメイト修理

アナログプレイメイト

DWE アナログプレイメイト修理

30以上前にお子様用に購入された機種とのことで、この度お孫様にも使用できないかと動かしてみたがカード再生できなくなっているとのことです。

カードを差し込んでも自動で引き込んでくれず、もちろんですが再生音も出ていません。

DWEのアナログプレイメイトでの故障事例では、まずほぼ間違いなくゴムベルトは溶けて切れていると思います。

その他では、電子回路の不具合で音声が増幅できなくなっていたりもします。

まれに再生モードの切り替えロータリースイッチの接触不良でノイズが出たりもします。

さてさて動作確認をします。

事前に故障症状の模様としてカードが引き込まれない動画をご提示いただいていました。

本体内部でモーターの回転音はしております。

カード検知のスイッチがONした際のポップ音がスピーカーからしていないので、恐らくスピーカーが故障もしているでしょう。

では開封して確認します。

液漏れ腐食

保管時に乾電池を入れっぱなしであった旨はお聞きしていましたが、液漏れで負極側が錆びが酷いですね。動作確認は、ひとまずACアダプターのみで行います。

ゴムベルト

やはりというか、やっぱりというか、ゴムベルトは溶けて切れて飛散していますね。

モーターは回るが、カードを引き込まないのはこれが原因ですね。

スピーカー

スピーカーもボイスコイル断線しているようで、テスターでの確認もO.Lのままです。簡易チェッカーでも鳴りません。

外付けスピーカーを接続してカードを手押しで再生してみると再生音が出ているので、電子回路の不具合は無さそうですね。

従いまして以下メニューで対応します。

  • 溶けたゴムベルトの残骸の除去と新品ベルトへの交換
  • プーリー再グリスアップ
  • スピーカー台座作成と交換
  • 電池ボックス負極錆研摩
  • 可動部の劣化グリスの除去と新規グリスアップ
  • ゴムローラーの表面メンテナンス
ゴムローラー

DWEのアナログプレイメイトは、依頼件数が少ないため交換用のゴムローラーを準備しておりませんでしたが、依頼数も増えてきましたので以降の依頼では新品のゴムローラーに交換できる見込みです。

では、粛々と作業を進めましょう。

負極の錆

おおお!見事な錆ですね。

可能な限りルーターで研摩して導通を回復します。

単二乾電池をサポートする透明内筒にも液漏れ錆の汚れが付着していましたので、丸ごと綺麗にします。

筒の汚れ
ピカピカ

錆をルーターで研摩しますが、かなり頑固な錆で削り取るのにとても苦労しました。

表面研摩

削り過ぎると今度はバネの強度が無くなるので、バネの強度も考慮して錆を落とします。

導通抵抗測定

さて、準備体操はこのぐらいにして本作業に入ります。

ほぼフルメンテナンスに近いメニューなのでカード駆動モジュールと本体を分離します。

ラグ板から導線を外します。間違えないように印をつけておきます。

ラグ板

分離できたところでスピーカー交換をします。

アナログプレイメイトのスピーカーは楕円形状のスピーカーなのでサイズのあう同じインピーダンスのスピーカーに交換します。

Φ=77mm 8Ωのスピーカーに交換しますが、台座をアルミ針金で作成し留めたあとに弾性のエポキシ接着剤で固定しておきます。

アルミ針金

ネジ部を強く締めると筐体側の支柱が破損するので注意です。

スピーカー固定

劣化して留めテープもカプトンテープで代用し交換しておきます。

仕上がり

では駆動モジュール側の作業に移行します。

溶けたゴムベルト

溶けたゴムはエタノールで綺麗に除去できます。

ですが、毎回ですがこのこそぎ落とす作業で手が真っ黒になるんですよね。

プーリー
ゴム除去

ゴムの除去ができましたら綺麗に洗浄しておきます。

真鍮のプーリーにはこそぎ落とせないこびり付きがあるのでピカールで研摩しておきます。

綺麗

この作業だけで30分から1時間位は掛かっております。

ゴムベルト装着

因みにグリスは極圧用のリチウムグリスを使用しています。

では、次に駆動部の劣化グリス除去と再グリスアップをします。

黒変グリス

黒く劣化したグリスをパーツクリーナーで綺麗に洗浄しこちらもあたらしいグリスを塗布しておきます。また各所のピンチローラーも表面のメンテナンスと軸にシリコンスプレーを吹いておきます。

組み上げ

組み上げて動作確認です。

ドキドキです。

動作確認

bedカードのリピート時に滑りが残りました。

これは逆回転軸にあるピンチローラーの固化劣化が原因です。既に表面のメンテナンスもしているので、これ以上の改善は難しいですね。

逆回転用ピンチローラー

このピンチローラーの交換は不可能なのでリピート機能は出来高という位置付けになりそうです。

従いまして、動画のようにリピートボタンを押しなおすか、カードを再度入れなおすことで対応をお願いしました。

以上で修理完了です。


この度はアナログプレイメイトおよび効果音の出る絵本を修理いただきまして、本当にありがとうございました。

30年ぶりに引っ張りだしてきたものの、ACアダプターは見つからず、乾電池で対応できるはずと電池を入替えようとBOXを空けてみると乾電池を抜き出すだけでも一苦労。

電池同士が凝り固まった状態で、あまりの固さに取出用のリボンは引きちぎれてしまったほど。

なんとかボロボロの乾電池を取り出したものの乾電池の液漏れや電極の腐食の様子など、悲惨な状態に長男は絶句!

それでも私は諦めきれず、なんとかならないものかと必死でインターネットで検索し、やっとのことで瀧下様の宅配おもちゃ病院のページを見つけられた時はうれしくて本当に泣きそうでした。

アナログプレイメイトの修理実績も多数お持ちで、もしかしたら、うちのも現役復帰できる可能性があるのではないかと一縷の望みで、ご依頼のメールを送信させていただいたしだいです。

瀧下様のおかげです。本当にありがとうございました。 ご依頼のメールからわずか数時間で最初のご連絡をいただき、動画を見て予測される必要な修理やメンテナンス内容や私が気にしていた費用面に関する質問についても丁寧に回答いただきました。

その後も細かい報告・ご連絡でこちらの意向を確認いただき、修理はもちろん、すべてにおいてスピーディー、かつ、わかりやすい説明と回答で安心してお任せすることができました。

さらに修理後の使用に関する注意事項や対処法まで伝授していただいて、大変感謝しております。

今回お願いした絵本と同型の複数の絵本も具合が悪く瀧下様に診ていただきたく、改めて修理依頼の登録をさせていただきました。

大変長くなってしまいましたが、今後もお世話になります。

~依頼者様のご感想より~

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100修理

CP-1100

ソニートーキングカードプレーヤーCP-1100修理

30年程前にお子様に購入されてから、そのまま保管されておられ、この度お孫様のために使用しようとしたところ、電池ボックスに錆があがっていたとのことです。

錆は致命的ではなかったので、そのまま稼働をさせたところ、最初はカードはスライドし始めたが、途中で止まってしまい、以後そのままスライドしなくなったそうです。

30年も経過すると、ゴム部品の経年劣化は避けられないので、カードがスライドしない原因のひとつはゴムローラーの固化と思われます。

カードを手で押してあげると音はスピーカーからオカシイなりにでているようなので電子回路に何か致命的な故障はなさそうです。

では、診断をしましょう。

電池ボックスの錆

錆は上がっておりますがこの程度なら錆を研磨して対応できます。

研摩
ゴムローラー

やはりゴムローラーがテカテカに光るくらい固化しておりますね。

カードを通してみてもツルツルで滑りまくっています。

ゴムベルトは曲がり癖が付いてしまっているので、ゴム系部品は一式交換します。

ゴム系部品一式

次にカード挿入を検知するマイクロスイッチの接点を磨きます。

マイクロスイッチの接点は、カードを挿入する度にON/OFFを繰り返しますので、接点の焦げがどうしても付いてしまいます。

研摩して抵抗とON/OFFの感度を確認します。

接点研摩

駆動系も一式分解清掃とメンテナンスをしておきます。

一式メンテ

後は粛々と作業を行います。

ゴムベルトが干渉する支柱を削り、劣化してボロボロのスポンジだったはずのスピーカーの台座の残骸を除去し厚手の両面テープでスピーカーを固定します。

スピーカースポンジ掃除

磁気ヘッドモジュールをグリスアップします。

ボリュームもガリノイズが出ていますので交換してしまいます。

ボリューム交換
メンテナンス
動作確認

ソニーリピートカードプレーヤーCP-7000 不安定故障修理

CP-7000

ソニーリピートカードプレーヤーCP-7000 不安定故障修理

CP-7000の修理を時々受けることがあります。

以前の修理記事にも紹介しておりますが、CP-7000には原因不明の故障があります。

  • カードを連続再生し続けるとカードの再生音が小さくなってしまう。
  • カードを連続再生し続けるとリピート再生のみ音が小さくなってしまう。

原因不明でしたので、どちらの故障についてもこの点については修理不可能としており、発現した場合は電源を入れなおすなりしていただき対処をお願いしておりました。

今回の紹介記事は、この原因不明であった故障原因が究明でき、以下のような故障症状に対して修理可能となりました。いづれも症状の再現性が高いわけでもなく、電源を入れなおすと改善したりするといった厄介な症状です。

  1. カードを連続再生し続けるとカードの再生音が小さくなってしまう。
  2. カードを連続再生し続けるとリピート再生のみ音が小さくなってしまう。
  3. カードの再生が終了してもゴムローラーの回転が停止しない。
  4. 電源OFFボタンが効かなくなる。
  5. 電源OFFしてもOPR/BATT LEDが消灯しない。
  6. カードを差し込んでも引き込みしない。

他のカードプレーヤーでも同様ですが、ゴム系部品の経年劣化にてカードを引き込みできなくなってしまう故障は、部品の交換で対処できるのですが、上記のような不安定な故障原因は、発現率が低く、例え発現しても解析を開始したとたん症状が止んでしまうような事態で、なんとも困った状況でした。

では、原因究明からご説明します。

DWE 両面デジタルプレイメイト テープ剥がれ故障修理

DWE 両面デジタルプレイメイト テープ剥がれ故障修理

両面デジタルプレイメイトの修理依頼がありました。

フリマから購入後1週間は使用できていたが、その後突然カードが通せなくなったとのことです。ご自身でSDカードの入れ替えやゴムローラーのメンテなどを行っても効果ないとのことでした。

カードを挿入するとスライドはしないが、LEDが点灯はするそうです。

ということ、診断を開始します。

到着してすぐ動作確認をしましたが、電源投入時のLEDの一瞬の点灯とカードを差し込んだ際のLEDの点灯は確認できましたが、やはりカードを引き込まず、うんともすんともでした。

LEDが3回点滅する場合は、SDカードに何らかの問題があり起動時のSDカード認識エラーですが、LEDは正常に点灯しているようです。

ゴムベルトが切れるか外れるかで正常に動いてはいるが、ただ単にゴムローラーが回転できないためかもしれません。

では、内部を確認します。

内部

これといった不具合は目視で確認できません。

ゴムベルトも切れていたり外れてはいないようです。

ゴムベルト

この状態でもカードの引き込みをしません。

ゴムローラーに何か噛んだような形跡もありません。

ではではモーターを確認します。

テープの噛み込み

おおお!

ケーブルを固定するテープが噛んでいます。これでモーターも回転できなくなっていますね。

原因はこれですね。

あれ?

このテープが、恐らくどこかに張り付いていて、何かの拍子に剥がれ運悪くプーリーに噛んだようです。

調べてみるとモーターのすぐ近くに貼ってあったテープでした。

テープのあった位置

以前修理を行った他のプレイメイトの画像で確認すると、モーターのすぐ横に噛んだテープが張ってあります。

このテープが落ちたんでしょうね。

テープを除去しますが、糊が付着しているのでアルコールで拭きとり綺麗にします。

犯人

このテープは、モーターの導線を筐体に固定するための固定テープなのですが、粘着力がなく両面テープなどで再度貼りつけてもいいのですが、筐体のツメですでに固定もされているので、再発防止という観点からテープは除去したままとします。

テープのあった位置
動作確認

問題ありませんね。

以上で修理は完了です。


中古のため修理が簡単にできないことを覚悟して購入しましたが、購入後1週間で動かなくなり絶望しておりました。

どうしようかしばらく悩んでおりましたが、悩んだ時間よりもすぐに治していただき、瀧下様にお願いして本当に良かったです。

ありがとうございます。

~依頼者様のご感想より~