てんしっちのたまごっち

てんしっちのたまごっち

たまごっちの修理を多くいただきます。

そもそも純正部品は、手に入らないので破損した部品は移殖しか手が無いです。

てんしっちのたまごっちの修理記事が多いので自ずとてんしっちのたまごっちの修理依頼が多くなります。

そこでフリマやオークションでジャンク品を入手し部品取りにしたりしています。

先日、てんしっちのたまごっちのジャンク品を入手したのですが、液晶の一部が列切れしているそうな。

あくまでもジャンク品なので、電極やボタン、液晶などを部品取りすることが目的です。

列切れ

列切れは、購入する前から既に知っていたのですが、このジャンク品はその他にも多くの不具合がありました。

  1. 電池ボックスが液漏れで接触不良を起こしている。
  2. 液漏れの影響で基板のあちこちで腐食が発生している。
  3. 特に押しボタンのパターンに錆があがりボタンと接触できる機能していません。

部品取りなので、さっさとバラバラにしてしまえばいいのに、修理しちゃうんですよね。

液漏れの粉は綺麗に除去し取り切れる錆はも研摩します。

特に押しボタン面の錆は、パターンを削り取ってしまわないように慎重にペーパー掛けします。

さて、液晶の列切れは該当配線の検討を見つけて、液晶の導電ゴムと基板のパッドの接触部を綺麗にします。

目視では分からない汚れがついていたらしく、何度もアルコールで拭きとり、細かいサンドペーパーで表面をこするなどすると、切れていた列が無事復活しました。

描写

部品取りのつもりが無事稼働できるところまで修理しまったとう出来事でした。

超じんせーエンジョイたまごっちプラス モジモジオレンジ 基板移殖

モジモジオレンジ

液晶が付かなくなってしまったそうです。

ビープ音は鳴っているので、本体は動いていそうだということです。

この事実から、当初から液晶部品側の不具合かと思い込んで診断をしておりました。

後に判明しますが、液晶は”白”でした!

さて、届いて直ぐそのままの状態にて動作確認をすると、なんと!

無事に稼働します。

何の問題もなく時計の設定もできます。

???

おもちゃ病院のあるあるで、搬送途中で直ってしまったのかもと思い込んでそのまま経過を観察しております。

すると、約45分経過すると、液晶が消えてしまいました。

実は、この消えるという症状は正確ではなく、かなり薄いですが描画はされております。

一度消えると、リセットしても、電池を入れ替えても、再度液晶が描写することはありません。

なるほど、主様が観測していたのは、この時間が経過すると液晶は消えてしまう不具合のようですね。

では、本体内部を診断します。

液晶部品

基板上の液漏れもなく綺麗な状態です。

クリスタル

当初は、液晶が消えてしまっていると思いこんでしまっており、根拠なくクリスタルを交換してみましたが、変化なしです。

ではと、できることは全て試してみます。

  • 電解コンデンサー交換
  • 表面実装部品の半田部を溶かしなおし
  • 液晶の導電ゴム端子のアルコール拭き
基板
液晶電極

どれも全く効果なしでした。

もうこうなると、時間経過で液晶が消えてしまうので液晶部の故障ということになってしまいます。

たまごっちプラス用の液晶は手持ちがないので、どうするかを依頼者様に相談すると、とても大事なお品物ということで、何とか液晶も移殖修理できなかというご希望でした。

そこで、ジャンク品で液晶部品が生きているものを探します。

フリマにて、同じたまごっちプラスシリーズのジャンク品が見つかりました。

ジャンク理由は、電池ボックスの蓋が紛失しているだけでした。

このジャンク品を入手し液晶を移殖してみます。

数日後。。。

ガッツほわいと

『ガッツほわいと』って、どういう趣旨のキャラクターなんでしょうかね。

早速ですが、液晶を移殖してみます。

ジャンク品
移殖交換
起動

リセット後無事液晶も描画しておりますね。

起動

両方を起動し観察します。

やはり液晶部品の故障だったのでしょうね、、、と、、、この時は思い込んで、このままの状態で経過を観察しておりました。

が!

約45分後に、モジモジオレンジの液晶は薄く消えてしまったではないでしょうか!

あ”-!

犯人は、液晶部では無かったのです。

ガッツほわいとの液晶は無事に描画されております。

液晶部品は正常で、液晶を駆動するIC側の不具合という切り分けができたという顛末です。

悲しみに暮れておりましたが、悔やんでもしかたないので、依頼者様に顛末を報告しようとしたところで、運よく同じたまごっちプラスのモジモジオレンジが可動品として今度はヤフオクで出品されております。

実は、先のガッツほわいとを入手した際には、出品されていなかったのか、検索文字が不適切でヒットしなかったのか、探せておりませんでした。

今度こそはと、入手し今度は基板を移殖交換します。

移殖交換

基板のみを交換移殖し、本当に基板の問題かの裏も取りたいので、同じ時間に設定し稼働経過観察をします。

待つこと今度は50分。。。

消えた!

思惑通りに移殖した基板側は無事稼働しており、移殖元のたまごっちの液晶は消えてしまいました。

原因の切り分けと裏取りもできました。

基板側のIC内で起動後の通電で不具合が出る故障モードと判明しました。

※これ以上の故障解析は、メーカー様の範疇なので、ここまでにします。

さて、依頼者様にご相談し、別途入手していた『ガッツほわいと』も欲しいとのことでしたので、移殖したモジモジオレンジの蓋をガッツほわいとに移殖しておきます。

蓋移殖

今回の修理は、故障原因の切り分けにかなり難儀しました。

また、ご依頼者様のご希望でジャンク品を探しいろいろ試すという内容になりましたが、最終的に稼働できるようになるまで仕上げることができました。

補足です。

動作確認でいろいろお世話することになったのですが、ごはん、おやつ、おトイレなどなど、本当にたいへんでした。

以前、飼っていた猫を同じような感覚でお世話しないといけないですね。


ミノルタ AF 双眼鏡 応援鏡 オートフォーカス修理

ミノルタ 双眼鏡

今回は、外来勤務しております地域のおもちゃ病院のドクター様からのご依頼で、無事故障解析ができ修理できた事例の紹介です。

電源ボタン

電源ON時に横にあるLEDの点滅 or 点灯状態でエラー時は状態が確認できます。

それぞれのエラー詳細は、取扱説明書に記載があります。

電源On時にすぐ点灯し4秒後に消灯すれば正常起動となり、正常に起動しています。

箱 応援鏡!?

さて、故障の症状は、ミノルタ製のオートフォーカス付き双眼鏡が、オートフォーカス動作をしたままで、マニュアルボタンも効かないとのことです。

この双眼鏡は、両眼の中央にCCDをフォーカス用のモーターが内蔵されており、いわゆる一眼レフの技術を使用して自動フォーカスを実現したという商品になります。

取扱説明書をみると、電源投入後はいづれかのボタンが押下されるまで静止しているはずなのですが、起動直後から既にモーターがギーコギーコ回転しフォーカス調整が効いています。

フォーカスモードには、オートモードとマニュアルモードがあり、双眼鏡上部に押しボタンがあります。

では故障解析します。

てんしっちのたまごっち 潰れたネジ外し 音量故障修理

てんしっちのたまごっち

中古で入手されたたまごっちですが、ブザー音が小さく、時刻をセットしてもすぐ電源が切れてしますということです。電池蓋のネジの片方も潰れており電池の交換もできないということで、潰れたネジの開封と修理のご依頼がありました。

届いた状態では、液晶も消えておりましたが、電池蓋が少し浮いていましたので、少し指で押してあげると電源が入ったりしますが、指を話すと再度消えてしまいます。

音量は、とても小さく耳をそばだてないとなっているかどうかも分からないくらいです。

まぁ、蓋が浮いているのでボタン電池が電極から離れたり付いたりしているのでしょう。

まぁ、どちらにしても潰れたネジを外してからの不具合調査になりますので、ネジ外しに取り掛かります。

ネジの状態

左側のネジはやや潰れてはいますがほぼ問題レベルです。

で、右側のネジは、もう溝が完全になくなっていますね。綺麗に火口かクレーターのように陥没しています。

左側
右側

ここまで潰れてしまうと通常のドライバーでは開封不可能なので、私の技量で開封します。

少し浮き

依頼者様で開封した際に少し回ってくれたのか、蓋が浮きています。

では、ここからさらにネジが折れないようにかつ頭も削れないように慎重に作業します。

出てきた!

無事出てきましたが、まぁまぁきつめに締めてありました。

きつく締めてある場合、純正のネジは鉄製ですごく柔らかいのですぐに削れまくってしまいます。

無事開封

無事開封できました。

摘出

これで第一の難関突破です。

では、不具合の調査をします。

液漏れ腐食

液漏れと思われる腐食があります。ピンセットでこすり摘まむだけで簡単に折れてしまいます。

電極折れ

もうボロボロですね。

ちょうど交換用の電極があるので、電極が交換します。

依頼主様で、電源が切れる原因の主因は、この腐食部にボタン電池が擦れ接続と断と繰り返していたと思われます。

次に音量が小さい原因を探ります。

てんしっちのたまごっちは、本体側の固定ネジもとても脆いので慎重にネジを外します。

おっやー!

圧電素子が綺麗に剥がれていますね。

この圧電素子は本体が剥き出しだと震えるだけで音量がとても小さいです。

バルクで売っている圧電素子は、アルミカバーが付いているのはそんためでしょうね。

剥がれた部分の残存の接着剤の残りを綺麗に落とし再度接着固定します。

半田残り

圧電素子ですが、半田付けの際の半田残りがそのまま半田盛り部に残っているのでここも綺麗に再半田しておきます。セラミック部の半田付けは、銀入りかつ半田温度に気を付けます。

固定

交換の電極と圧電素子を固定し組み立てます。

組み立て
修理完了

音量も依頼主様に動画でご確認いただき問題ないとのことでしたので、これにて修理完了です。


この度は依頼後、すぐに着手してくださった上、どのような状況かも細かく教えていただき とても安心してお任せできました。

ご相談する前は、もう故障か、、と半ば諦めていたのですが、たまごっちの故障の熟練である瀧下様にお願いして本当に良かったです。

~依頼者様のご感想より~

たまごっち 潰れたネジ外し

たまごっち

たまごっちの潰れた電池蓋の開封のご依頼がありました。

中古で入手され、しばらく育てておられたが、液晶が薄くなった時点で電池を交換しようとした際にネジが既に潰れかけいたためご相談されました。

たまごっちのネジは、鉄製でとても柔らかいです。

適切なサイズの精密ドライバーで開封するのが、大前提ですが、経年しておりネジの溝が強固に固着していた場合、ビクともしません。

そこにドライバーで力任せに回してしまうと、柔らかい鉄製のネジ溝だけが削れてしまい、気が付くと綺麗に大きな穴が開くだけの状態になります。

ここで、どれだけ現状を留めて早めに相談されるかが、開封可否の可能性に大きく影響します。

もう、つるんつるんになってからでは、もうどうしようもない場合も多いです。

さて、状態を拝見します。

左側
右側

錆がネジ頭部に上がっておりますね。

左側は溝が少し潰れています。

このような状態でも油断はできません。過去にほぼネジの状態が残っていても開封に挑戦したのですが、ガッチリ強固に食い込んでいたため、結局開封できなかったことがあります。

因みに、間違っても市販のネジ外しドライバーは使ってはダメです。

何度でも書きますが、このネジは柔らかい鉄製なので、ネジ外しドライバーである、逆回しのドリルの刃が付いているドライバーではみるみる頭がだけが削れていきます。

また、力を入れ過ぎるとネジの頭がぽろっと折れて取れることもあります。

慎重にネジを開封します。

…開封中…

…開封中…

やはり、きつく締まっていましたが、無事開封できました。

無事開封

無事に傷をつけたり、ネジの頭が折れるようなこともなく外せました。

次に、液晶が薄くなった原因を探ります。

液漏れ

ボタン電池の電圧を計測すると、問題ないレベルですが、電極に何やら付いてします。

液漏れしていますね。

ボタン電池

取り出す際に指でつまんでしまったのですが、ボタン電池側にも液漏れ痕があります。

電極は、液漏れの液体は付着はしていますが粉にもなっていませんし腐食もありません。

この液漏れによる一時的な動作不良かもしれません。

付着した液を綺麗にして本体の動画を確認します。

良好ですね。

液晶の濃淡も反応も問題ありません。

押しボタンの反応感度もすこぶる快調です。

依頼者様には、推測にはなりますが液晶が一時的薄くなったのは、ボタン電池から液漏れにより電圧降下が起きたかもしれないとお伝えしました。

で、外したネジも交換します。

ネジ種

当医院では、ステンレス製の純正ネジと頭部ワッシャー付きのネジを用意しています。

ワッシャー付きネジは、ネジの頭が少し大きいのと万一溝が潰れたとしてもワッシャ部を摘まめるという代物です。

今回は、ワッシャー付きネジをご希望ということで、予備に純正ネジも購入いただきました。ネジのみの販売にしておりますので、お問い合わせフォームからお問い合わせください。


この度は修理対応していただきありがとうございました。

不具合の原因や部品交換についての説明をとても丁寧に対応していただき有難かったです。

修理していただいたたまごっち、大切に使用いたします。

~依頼者様のご感想より~

ゼンマイ式 オルゴールメリー フック取り付け

ゼンマイ式オルゴールメリー

ご自宅にあったゼンマイ式のオルゴールメリー修理のご依頼がありました。

主様も詳しい使用方法も分からないまま取り出し取り付けようと試みたがオルゴールも回らずでお困りとのことでした。

引き紐

本体を吊り下げ下部にぶら下がっている紐を引くとゼンマイが巻かれオルゴールが鳴るという代物でした。

届いて直ぐ紐を引いてみると、回ったり何かに引っかかっているような感じで手で回してあげると勢い良く回ったりと動作がおかしいです。

フック

吊り下げるフックも取れてしまったようで、主様で代用のリングを金具で差し込んでいたようです。

固定はセロテープで貼りつけているような感じです。

では分解して内部の不具合を解析します。

接着部

メリー本体は、カバーが画像の黄色いラインで接着固定されております。

剥がす

当初はカッターナイフで切り開こうかと思っていたのですが、抉るだけで開くことが分かったので慎重に抉って開きます。強引に抉ると引き裂かれますので注意が必要です。

原因

原因はすぐ分かりました。

主様で固定用に挿し込んだフックの金具が本体内部のオルゴールの軸のギアに噛み込んでおり回転できなくなっておりました。ということは、この金具は何かの流用品ということだったようです。

この金具を取り外すことで無事オルゴールが鳴りました。

では、このフックを修理することにします。

試行テスト

フックが刺さっていた穴はM3サイズでしたので、手持ちのM3のネジとナットで針金の輪っかを固定して吊り下げてみました。

NGでした。

このオルゴールは、吊り下げて飾りを回転させるための、それ相応のパワーがありました。

飾りを吊り下げた状態で回転させると飾りの重さによる抵抗の反動で、オルゴール本体が逆回転方向に力が掛かります。

そうです。

M3のネジが緩む方向に回ってしまい最悪落下してしまいます。

より強固に固定できる方法を模索します。

M3の穴があるので、付下げようのM3のネジが切られたフックを固定することにします。

フック案

画像のようなフックを代わりに取り付けます。

ですが、本体側の固定はどうすか悩みます。

小手先の固定方法では、オルゴールの反動ですぐ緩んで落下してしまいます。

そこで、1mm厚の銅板にM3のナットを溶接し底にねじ込んでみます。

ネジ込むだけでは心配なので、ダブルナットで本体を両側からねじ込み強固に固定します。

さらに、ネジには、ロックタイト648の嫌気系のはめ合い用の接着剤で固定しまいます。

ここまでやれば大丈夫でしょう。

固定部品

M3のフックは、内部のオルゴールに干渉しないように8mmの長さにします。

M3ナット溶接

鉄製なので半田で固定します。金属同士なのですが、温度は、400℃程度まで上げます。

この銅板を本体上部のRに沿うように曲げて弾性のエポキシで接着固定します。

接着固定

このメリーの本体は厚紙製なんですよね。

フック側にもナットを入れておき、この厚紙を両側から締め上げ固定します。

ダブルナット固定

固定は流石はめ合い用の接着剤なので強固でした。

いい感じですね。

オルゴールの応力にも負けずに固定できております。

外したカバーを再度接着固定して修理完了です。


DWE お話絵本 ボタン接点修理

絵本

以前こちらの修理記事の方から別の絵本の修理依頼がありました。

ボタン電池の蓋のネジが潰れてしまい電池が交換できないとのことです。

潰れたネジ

まぁ潰れていますね。

ですが、宅配おもちゃ病院的なレベルでは、この程度でしたら、適切なドライバーと技量で開封できます。

サクッと開封
潰れたネジ

サクッと開封できました。

ボタン電池

ボタン電池がすべて膨らんでおり空でした。

幸い液漏れしていなかったので致命傷にはなりませんでした。

さて、動作確認ですが、おさるのボタンが効いていません。

動作確認

主様と相談し先の修理時と同じように絵本から本体を剥がしボタンの接点を清掃します。

両面テープ

猛暑のおかげで比較的簡単に剥がせました。

因みに青森地方も連日の猛暑です。

ですが、このテープの残骸の除去がほんと大変でした。

テープのベースを剥がしを残骸の糊に吹き付けては剥がすという繰り返しです。

配線

ボタンは、透明なシートにパターンが印刷されており、本体にも導通用の塗装もされております。

全ボタンの接触部をアルコールで拭きあげておきます。

また、シートを基板が接触する連結部もアルコールで拭きあげておきます。

拭きあげて後に組み上げ動作確認をしたのですが、なぜか全ボタンが効かなくなっておりました。

ん?

なんでだ?

と調べておりましたが、シートと基板の連結部の電極が横にずれて接続されているためでした。

かなり横にずれてしまうと導通できないためカプトンテープでアライメントして固定しておきます。

潰れたネジも交換し最終動作確認をします。

ネジ交換

問題なさそうですね。これにて修理完了です。


絵本の方もちゃんと音が出るようになり、普通の軽いタッチでも充分なようです。本当にありがとうございました。

全く使いこなせないまま、劣化だけが進み、全く動かず諦めていた教材達が立派に復活して、ビッグなプレゼントとして、役に立ってくれるようになりました。

本当に感謝ふです。ありがとうございます。

~依頼者様のご感想より~

アンパンマン おしゃべりいっぱいことばずかん SuperDX 赤外線LED交換

SuperDX

アンパンマンのタッチペンで今回は、SuperDX版の依頼がありました。

電源投入後の起動はするが、絵本の絵柄への反応が数回というレベルで、絵柄への反応がほとんどしないという故障とのことです。

不安定な挙動の修理は今までもやってきましたが、スピーカー導線がカツカツで付いていたり離れたなどでした。

今回の挙動を確認すると、初回の電源投入時の反応は、数回レベルでは問題ないのですが、そのうち完全に無反応になります。また、その際に電源の入れなおしをすると、ほぼ100%絵柄に反応しません。

故障状態

まずは、この点の動作確認ではペン先の赤外線LEDの点灯を確認します。

ペン先

少し穴の周囲に異物が付着していましたが、致命的ではありません。異物は後で除去しておきます。

赤外線LED

ペン先から覗き込んでも片方のLEDしか点灯していませんね。

絵柄に反応しない不安定な動作の原因は、このLEDの故障でしょう。

照射される赤外線が少ないためGridドットの絵柄から反射光は少ないためでしょう。

では、分解しサクッと交換してしまいます。

何か付いている

あら!?スピーカーとプラス電極の間に何かパーツが付いていますね。

ペン先

パン先は、4芯のケーブルで画像処理ICとイメージセンサーのモジュールに接続されております。この先のカバーを外します。

赤外線LED
故障LED

片方しか点滅していませんね。このLEDを交換しますが、注意が必要です。

赤外線LED自体が故障していれば、LEDの交換で修理はできますが、そもそも基板からの給電ができていない場合は、その他の故障となります。

そこで、点滅していないLEDをはずしLEDチェッカーで確認します。

20mA

外したLEDを20mAで確認しますが、全く点灯していません。

やはり赤外線LEDの故障で決まりですね。因みに、この赤外線LEDは、850nm Φ=3mmのです。

因みに、交換する正常な赤外線LEDはこのように点灯します。

点灯

この手持ちの赤外線LEDは、封入された樹脂の下部に出っ張りがあるので削ってフラットにしておきます。

出っ張りの削る

この出っ張りと削れないとペン先のカバーに収まりません。

取り付け

基板の穴は半田リボンで綺麗に半田を除去し穴を露出させておき、LEDの足を挿し込みます。

あとは粛々と組み立て最終動作確認します。

動作確認

格段に認識率が向上し絵柄への無反応もなくなりましたね。

以上で修理完了です。


すみっコパッド USB給電基板交換

すみっコパッド

同じになりつつある、すみっコパッドのUSBコネクタ修理の依頼です。

別件ですが、最近、同じ県からの依頼が急増しております。

当医院の口コミでの広まっているのか、いろいろな依頼がありました。

さて、今回の依頼もUSBからの給電で起動できないというものでした。

乾電池の起動は問題ありません。

今回もサクサクと交換し動作確認をしましょう。

プラグ

同封のUSBケーブルのプラグは、目視上は問題なさそうですね。

実際の通信確認は基板交換後に実施します。

液漏れ粉

電池ボックスの裏側に液漏れ痕がありますね。負極箇所に粉が固まって付着していますので、綺麗に掃除しておきます。

交換基板

基板もサクッと交換します。

交換基板

因みに、破損したコネクタは曲がった電極でぐしゃっとしていました。

破損コネクタ

USBケーブルの裏表接続、乾電池での起動問題ありません。また、パソコンとの通信も問題ありませんでした。

これにて修理完了です。


動作も無事に起動するのを確認しました。 子どもも喜んでいます。迅速で丁寧なご対応ありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~

CSMファイズギア ファイズフォン修理

ファイズフォン

CSMファイズギアというバンダイプレミアムから発売されている『COMPLETE SELECTION MODIFICATION』という仮面ライダーのアイテムのようです。

仮面ライダー1号の変身ベルトは、いろいろ修理をしているのですが、シリーズの全てを知らないため、どの仮面ライダーのどのようなアイテムなのか落ちう点は、よく分かっていなかったりします。

で、このファイズフォンは、恐らく仮面ライダーのベルトに合体して装着できるアイテムで、変形し銃型にもなるようです。

で、不具合とは、LEDの点灯はするものの効果音が小さいとのことで、押しボタンの反応も一部機能しないとのことでした。

それと、過去にも同様に修理を受け付けた際に隠しネジの箇所などは分からず、むやみに抉って破損してしまうリスクをお伝えした際に修理を断念されたケースもあります。

従いまして当医院で同様の修理を承る場合は、注意事項・同意事項にも記載してある修理に際し破損など了承いただく前提となります。

特に開封に際し隠しネジの蓋をこじったり、ステッカーを剥がしたりカットしたり、場合によっては接着箇所をノコギリでカットするような場合もあり得ます。

ではでは現品を拝見します。

表面

何か同着できる装飾部品がありますね。スピーカーの穴が見えます。

裏面

単四乾電池の電池ボックスがありますね。電池ボックスの蓋はツメを押し込んでスライドさせるタイプです。

LED点灯部

往年のガラケー携帯の液晶部に各動作モードに反応するLED画面があります。

それぞれのモードエントリーでLEDが点滅します。※詳しくは、後述の動画で確認できます。

押しボタン部

操作する押しボタンがあります。

では開封ですが、主様が事前に一度開封に挑戦されたらしく隠しネジの箇所は全て判明しております。

1点、銃型に変形するヒンジ部のみネジの蓋がありますので蓋をあけてネジを外します。

隠しネジ
液漏れ腐食
液漏れ腐食

電池ボックスの負極からの液漏れで腐食が広がっていますね。

腐食は広がってはいますが、通電はできているようなでLEDが点灯していたようです。

粉を綺麗に洗浄清掃して腐食配線も交換します。

腐食電極

電極を外し腐食部研摩し抵抗をチェックします。

洗浄清掃済み
再配線

幸いに基板側には致命的な腐食の広がりがありませんでした。

断線

断線していますね。

この配線は多芯のケーブルがイヤホンで使用されているリッツ線です。こちらが参考になります。

音が小さいとのことですが、当医院に届いた際の動作確認では全く音がしておりませんでした。その原因は、このケーブルの断線で基板のシルクにもSP-とありました。

断線部をリード線とクリップで導通させ動作確認をします。

動作確認
動作確認

よさげですね。音の反応も大きさも十分です。

ポリウレタンの被覆は、溶かした半田で除去し半田付けした後、極細収縮チューブで絶縁します。

半田付け

数か所ネジが紛失していたので、手持ちのネジを装着しておきます。

組み立て際し、いろいろ懸念が出てきました。

配線混雑

リッツ線が断線した原因のひとつですが、銃型に変形して仕様するとヒンジ部にリッツ線の多芯ケーブルが収めます。

ですが、このような稼働をすると金属疲労で断線してしまいます。

とても狭いスペースに多芯ケーブルが2本収まっております。

もうこれは筐体設計上の問題なので、今後の運用で(遊び方)注意いただくようお願いしました。

次に、何故か555→ENTER動作で認識エラーが時々発生しました。

反復入力してもエラーが続くのですが、他のモードを一度入れたりすると、無事認識したりします。

5ボタン自体とENTER自体の押下の反応音はしているのでENTER後の認識のようですが、こちらも運用で対処をお願いしました。

で組み立てて最終動作確認をします。

組み立て完了
動作確認

側面のスイッチの反応なども主様に教えてもらい動作確認しました。問題ないようですね。

これにて修理完了です。


修理していただきましてありがとございます 。

そして丁寧な対応、修理中の経過報告などとても安心して修理依頼できるサービスだと感じました。

私自身とても思入れのある作品の玩具なので不具合が治り満足しております。

また機会がありましたら利用させていただきたいと思います。

ありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~