たまごっち 液漏れ電極曲り修理

初代たまごっちの修理依頼がありました。

個々の名前については詳しくないので色で白のたまごっちと赤のたまごっちと呼ぶことにします。

赤い狐と緑の狸のようですね。

どちらのたまごっちもボタン電池から液漏れがあり、依頼者様で掃除をし新しいボタン電池に交換してもそれぞれに不具合が出ているそうです。

さて、白のたまごっちから診断します。

白いたまごっちでは、上記の不具合以外にも、電池ボックスに何か不具合がありボタン電池の蓋の収まりが悪いそうです。またボタン電池を入れても直ぐ電池が熱くなっているそうです。

この時点で、ボタン電池がショートしていることが分かりますね。

依頼者様には、もう電池を入れることはせず送ってくださいとお願いをしました。

液漏れ痕は綺麗になっていますが、画像黄色矢印の電極が内側に曲り過ぎていますね。

恐らく液漏れを掃除する際に曲げてしまったのかもしれません。

このぐらい曲がってしまうと、ボタン電池のショートの原因になりますね。

ちょうど曲がった電極がボタン電池の正極と負極の間に接触し短絡状態になり過電流で熱が出ますね。

曲がった電極を戻せばいいのですが、過去の失敗もあり強引に曲げ戻すと、L字直角の部分で直ぐぽきっと折れます。

曲げ戻す箇所に注意をします。

このぐらい戻せば大丈夫でしょう。

次にボタン電池の挿入の仕方も注意をいただくため依頼者様に指導をしました。

ボタン電池の入れ方を間違うとを折角戻した電極がまた直ぐ内側に曲がってしまうためです。

ボタン電池を斜めに差し入れ正極側の電極を広げながらボタン電池入れます。

ボタン電池が過熱するという不具合がありましたので、念のため指で抑えながら確認します。

しばらくそのままでも問題ありませんので、ボタン電池が出てこないようにそっと蓋をしてネジ止めします。

動作確認

およそ5分程度稼働させ、卵から孵る頃合いまで問題なく動作しました。

これにて修理完了です。

次に赤のたまごっちを診断します。

赤のたまごっちは、ボタン電池を入れてもすぐ電源が落ちるとのことなので、液漏れがあったようなので、液漏れによる接触不良でしょうね。

焼けたようなニッケルメッキが黒変していますね。

こう片方は、液漏れの粉が固化しています。

それぞれの状況が違うのは、初めて見ました。

どちらにしてもボタン電池の電極との接触不良を起こします。

どちらも綺麗にルーターで研摩します。

綺麗に研摩します。

動作確認

約10分程稼働させこちらも問題なく動作しましたので、赤のたまごっちも修理完了です。

たまごっちの修理依頼の多くは電池の液漏れになっております。

長期間保管する場合は、電池を抜くということをお忘れななくですね。


先日、初めて開封したのですが、動かずにとても悲しい気持ちの中、たまごっちの修理をお願いできるところをひたすら探しておりました。もう、まさに絶望でした。


そんな中で、瀧下様のブログをみつけ、是非お願いしたいと思い、ご依頼させていただきました。

最初は有料であっても、たまごっちの修理は終了してしまったのかと思っていたのですが、問い合わせフォームを送ったところ、急患枠でまだ修理が可能とわかり本当に救われました。

もっと何ヶ月も待つ覚悟でご依頼させていただきましたが、到着後すぐにご対応いただき、こんなにも早く手元に戻ってきて、とても嬉しい限りです。

この度は、たまごっちの治療をしていただき、本当にありがとうございました。

ずっと大切に育てたいと思います。

おもちゃ病院というものがあること自体、知らなかったのですが(無知で申し訳ありません)、私もこんなふうに治せる人になりたいなあと思いました。

~依頼者様のご感想より~

マジカルスマートノートタッチパネル交換

当医院の修理記事をご覧になりご依頼がありました。

使用中に机から落とし画面を割ってしまったそうです。タッチパネルの操作はできないが、液晶の描写はできているそうです。

上層のタッチパネルのみの割れでしたら、タッチパネルを剥がし交換できますが、この割れが下層の液晶ガラス面にも及んでいた場合は、液晶モジュール丸ごと交換することになります。

では、まずタッチパネルを剥がし確認します。

化粧シールを慎重に剥がします。強引に剥がすと裂けます。

で!

液晶モジュールは、強力両面テープでケースに貼り付いているので、温めながらゆっくり剥がします。

もちろんですが、基板のフラットケーブルはあらかじめコネクタから外しておきます。

このケースからの剥がし作業を強引にやってしまうと、下層の液晶も割れてしまい元も子もなくなります。

無事剥がせたら今度はホットカッターで上層のタッチパネルを剥がします。

もうここまで来ると経験が必要なのですが、割れたタッチパネルのガラス片に気を付けながらタッチパネル周辺の糊面をゆっくり開いて剥がしていきます。

あらかじめ半田付けされているケーブルはカットしておきます。

途中でカットしておき、タッチパネルが剥がせたあとでゆっくり半田付け部分を取り払います。

根気よくゆっくりゆっくりと無事剥がせました。

割れたガラスの粉が散らばっています。

大丈夫ですね。液晶はこのまま使用しタッチパネルのみを張り替えます。

周囲に残った両面テープの糊を剥がし剤で綺麗にします。

事前にカットしておいたタッチパネルの電極も半田を溶かし剥がしておきます。

ここで液晶単体を接続して描画テストします。

タッチパネル剥がし作業で液晶を壊しているかもしれないので、この時点で描画テストを行っておきます。

電極の裏面に両面テープを貼り付けアライメント調整をして貼り付け貼り付け後に電極部を半田付けします。

よい仕上がりです。

動作確認

問題ありませんね。


早いご対応と丁寧な修理方針を説明頂き、安心してお願いする事が出来ました。

修理もとても早く、画像や動画で状態を見せて頂き、治ったことにとても安心しました。

本当に有難うございました。

大事に大事にまた遊ばせたいと思います。

~依頼者様のご感想より~

たまごっちみーつ サンリオキャラクターズみーつver. ヒューズ交換修理

お知り合いの方から当医院の紹介されてということで修理のご依頼がありました。

たまごっちみーつのサンリオバージョンということで、調べてみると、なんと目の飛び出る限定商品のようなたまごっちです。

さてさて電源が付かなったとのことです。

つい最近も同じ商品の断線修理をしたばかりです。

当初、依頼者様は、ご近所のおもちゃ病院に持ち込むことを計画されておられましたが、当院の過去の記事もあるように、いい加減なおもちゃ病院も多く、診断や修理を称し壊して修理不可能と返された方の対応したことが多いため、そのようなこともある旨をお知らせしたところ、やはり当医院でということになりました。

例えば、ただの断線なのに、分解作業で液晶を割ってしまったという顛末ではもうどうしょうもないですからね。

ではでは診断をしましょう。

電池ボックス横のヒューズが切れていますね。

電池ボックス電極端どうしで導通が取れていません。

以前、たまごっちピースでも同じヒューズ飛びの修理をしたことがありましたが同じ故障のようです。

ヒューズは接着剤で固定されているので、ゆっくり取り出します。

過去のデータ取りでは、平均15~20mA流れますので、手持ちの最小ヒューズで交換します。

インターネットの他の修理記事で、切れたヒューズを短絡してしまう、たいへん危険な行為を紹介しているサイトがあります。

決してやってはいけません。

ヒューズは保安部品であり切れた要因がはっきりしない場合、安易に短絡すると本体を壊します。

過電流の原因が外的要因で、本体側例えば制御LSIを保護するためだったとしたら、短絡すると次回は守ってもらえずLSI故障となりトドメをさしてしまいます。

手持ちのヒューズに交換します。

同じ長さになるようにリードをカットし導線を移殖半田付けします。

じゃん!

本体に設置してボンドで固定します。

動作確認

問題ありませんね。これにて修理完了です。


ファービー 4体とファービー2修理

ファービー4体とファービー2の修理のご依頼がありました。

ファービー2については、当院の修理をお断りするおもちゃとしております。理由は、こちらを参照いただきたいのですが、使用されている様態の素材が経年劣化し分解が困難であるてんと分解できても元に戻すことが困難になる可能性が高いためです。

今回は、有料作業である点と作業に際し修理不可能(例えボロボロの状態で返送することになっても)であっても修理費用をご負担をいただくことを前提に特別に引き受けることにしました。

では、1体目のベージュのファービーです。


ベージュファービー

このベージュのファービーは、以前同じ方から、全く動かないということで修理の依頼を受けたことがありました。こちらの記事で紹介しております。

依頼者様のもとではうんともすんともとのことだったのですが、当医院に届いた状態では問題なく稼働しました。当初は、おもちゃ修理あるある事例として紹介しておりましたが、お腹と背中のスイッチに反応しないということで再度の依頼でした。

届いた状態で再度動作確認をしたのですが、問題なく稼働してしまいました。

オカシイなと思い状況をお知らせしたのですが、実はセンサー類が効かないというのは、どうも寝起き中の動作の最中だったようでした。

というのも、以前ファービーを修理した経験があった際に挙動不明な点がありました。

リセットスイッチの押下もしくは乾電池の入れ替え直後かならず『うぅー、うぅー、うぅー』と言いながら眠ってしまいます。これを寝起きを読んでいるのですが、取り扱い説明書には、この挙動については一切説明がないのです。

この寝起きの最中は、どうも振動と傾斜センサーのみが有効となっており、その他のセンサーは無効になっているのです。

依頼者様は、この寝起き最中にお腹や背中を触っても反応していないということだったようです。

ですが、この寝起きが悪い状態が異常なのか正常なのか、前々から分からずにいたのです。

というのも、修理経験の個体数が少なくはっきりと断言できておりませんでした。

今回は複数台のファービーの依頼があり、その共通性も確認できたのですが、この寝起きの動作はいづれもファービーにも確認されました。

従いまして、リセットボタンの押下もしくは乾電池入れ替え直後は、また直ぐ眠ってしまいます。そこで再度起こさないとイケません。しかも、一回では起きません。

個体差でこの寝起きの悪いファービーを繰り返し起こさないとイケません。

因みに、このベージュのファービーは、4,5回繰り返し起こさないとダメでした。

完全においてくれると以下のように各種のセンサーに反応してくれます。

ベージュファービー動作確認

依頼者様にこの点をお伝えし今回もベージュファービーは、現状のままでお返しすることになりました。

因みに、今回のご依頼は、各ファービーのぬいぐるみはお洗濯のため脱がされた状態で届いましたので、ぬいぐるみの被せと耳の縫い固定と底面の固定はしておきます。

では、次の白ファービーを診断します。


白ファービー

こちらの白ファービーは、まったくの不動品とのことです。

到着して直ぐの動作確認でもうんともすんともです。

電池ボックスも液漏れによる腐食もなく綺麗です。

では、開封して本体内部を確認します。

ファービーの基板は、主基板に子基板が2枚ささっております。この子基板の1枚にクリスタルが実装されております。

主制御は、このクリスタルが付いている子基板で制御しているようです。

ですが、このクリスタルの発振が変です。

3.58MHzのセラミック発振子ですが、数kHzで発振しております。

なんかおかしい波形です。

どちらにしても、発振だけでも正常にしないと何の解析もスタートできませんので、取り外して交換してみます。

といっても、そんな都合よく同じ発振子の手持ちなんかありません。

以前、ファービーの修理で修理不可能になった部品取り用のファービーが1台あります。そのファービーの子基板から発振子の移殖を試みます。

基板から故障発振子の除去に失敗し破損させてしまいました。まぁ故障発振子なのでこれは仕方なしとします。実は、とても脆く破損してしまったので、この脆さが故障の要因であったかもしれません。

で移殖用の発振子は、破損しないようい慎重に取り外し移殖します。

次に子基板を主基板の半田付け部もクラックも懸念されたので、接続部の半田も溶かしなおしします。

無事交換できここでやっと発振も正常にするようになりました。

ですが、まだファービーは起動しません。

振動センサーのコロコロも音がなっており、導通も問題ありません。

と、モーターに目が行きます。

長期保管でブラシのグリスが固着しているかもとふと思いモーターの回転しを外部から回してあげました。

すると、徐々にですが、回転し出し最後には無事ファービーも動き出しました。

なるほど、起動制御でモーターを回転させ、回転位置の検出で次の動作を制御しているようです。

なので、各センサーが反応したとしても、モーターにてギアを回転させ位置検出の接点が接触しないと運ともすんともだったようです。

とても勉強になりました。

ファービーがうんともすんともの場合は、まずモーターの回転を疑い、ブラシのグリス部に接点復活剤かグリススプレーを拭いてあげることが、まず必要ということになります。

今回の白ファービーは、子基板の発振子を疑いましたが、モーターの固着で電位が極端に下がっていたために発振子の発振周波数も異常値を示していたのかもしれません。

発振子の交換後となってしまっては、何が問題だったのか調べようがないので、次回からはまずは、モーターの固着チェックを調べることとしたいと思います。

動作確認

虹色ファービー

虹色ファービーも白ファービー同様に不動とのことです。

白ファービーでの経験もあるので、真っ先にモーターのグリス固着を疑い外からくるくる回転させてあげると可動し始めました。やはり、ブラシのグリスが固着した原因で過電流による電圧降下にて動作不良が起きていたようです。

グリスを吹き付けてあげると勢いよく回り出し正常動作し始めました。

このファービーで気付いたのですが、ぬいぐるみを筐体のセットが違っていたのかもしれないという点がありました。

顔面の目の位置横にあるネジ止めの位置が全く違っておりネジ止めできません。

依頼者様に状況を説明したところ、はじめからネジ止めされていなかったようです。ネジ穴もネジ締められていたような形跡もなくきれいなので、ネジ止めせずに組み立てます。

動作確認

ギズモファービー

ファービーシリーズには、なんとギズモと言われる、映画グレムリンのキャラクターもあるんですね。

依頼者様のところで、勢いよく動くが各センサーに無反応であるとのことでした。

当医院に到着時に動作確認をしてのですが、問題なく動作しておりました。おや!?

その旨お知らせをすると、依頼者様で撮影した異常動作の動画を拝見できました。

完全に暴走状態のようです。

ファービーの取り扱い説明書には、そのような場合は再起動をしてくださいとあります。

この再起動は、初期化と同じなので再起動をしてしまうとそれまで育った状態もリセットされてしまいます。

恐れく、宅配便で届くまでの間に完全リセットされてしまったのかもしれません。

2日間程、再度暴走状態にならないか経過観察をしたのですが、再発もなく稼働しましたので、現状のままでお返しすることになりました。

動作確認

ファービー2

受け付けの条件付きにて受け付けをしましたファービー2です。

電池ボックスの蓋が壊れており他の蓋に交換してみても動作しないとのことでした。

今回は、くちばしの交換もということで交換用のくちばしも同封をいただきました。

ただ、このファービー2は、経年劣化で筐体のプラスチックがとても脆くなるので、ネジを緩めるだけでボロボロ割れてしまいという代物です。

では、慎重に診断しましょう。

錆びて電極のバネが取れていますね。

イヤな予感がします。電池ボックスの蓋が破損とはお聞きしていたのですが、これはどうみても液漏れによる腐食ですよね。※負極側のバネが取れてるし。。。

電池ボックスをのぞき込むと何やら過去に液漏れがしたのかもしれない気配もします。

どちらにしてもまずは、この電池ボックスの蓋を修理してしまいます。

これは単純な単三乾電池用の渡り電極なので、手持ちの電極を加工して取り付けます。

じゃん!

完璧!

もう完璧すぎてこれでもう満足していました。

で、次はこの蓋を使って動作確認を一応しますが、やはりうんともすんともでした。

では、ファービー2のぬいぐるみを取ります。

過去に1度作業の経験があるのですが、足が割れるんですよね。。。

この三角穴の特殊ネジです。

回すだけでネジの支柱は割れるんです。

やっぱり、、、。

もうボロボロです。

ネットでこの支柱の補修にプラリペアで補修できるようなことがあるようですが、支柱の補修にプラリペア!?

なんのこっちゃ?

接着剤代わりにプラリペアを使えと?

何か間違いですよね。

プラリペアは造型剤なので、支柱を型取りして造れとでもいうのでしょうかね。。。

100歩譲って支柱を型取りしてできたとしても土台側が脆くて割れているのにどうやって固定するのでしょうかね。。。不思議です。

この割れた足は、この時点でどうやって補修するか決めていなかったのですが、最終的には、弾性のエポキシ系接着剤でネジ含め丸ごと固めて固定しました。

だれか3Dプリンターでこの足部品を作って売ってもいいかもしれません。

さて、割れた足は横に置いといてぬいぐるみを外します。

背中の縫い目の意図をリッパー切り開きます。

うまく開いたら、ぬいぐるみを本体に固定しているナイロン製のツメを外します。

このツメ外し、前もたいへんで以前は力ずくで引っこ抜いたので破損してしまいました。今回は、その教訓からうまく外せるように努力します。

やっぱりツメがボロボロになってしまいました。

うまく浮かせてずらしながら外します。

うまく外せました。

下部のツメと接着されている箇所を剥がすとめくれるようになります。

こめかみあたりにネジ止めがあるのでネジを外します。

こめかみのネジ外して目の周りの支柱を抜くとカパッと取れます。

で、まだぬいぐるみは取れません。

おでこにある光センサーの受光部とトサカの先の縫い付けを外すとやっとぬいぐるみを完全に脱がすことができます。

おでこのセンサーの縫い付け外し。

トサカの先の縫い付け外し。

※って、ファービー2は、鳥系だったんだっけ!?

これにてやっとぬいぐるみが取り外せました。

既に見えていますが、お腹センサーのスイッチがボロボロです。

想定内ですが、やはりボロボロに破損しています。

スピーカーの真上にお腹スイッチがあるので、スピーカーに干渉しないようにこのスイッチを補修しなければなりません。以前は、銅板で土台を作成したので、今回もその手で補修しようと思っておりました。

次に稼働しない原因解析のため本体を開封します。

ここも難関です。

ネジがきつく締められているので回した時に、バキッと音がしてネジ受けが割れます。

恐る恐る回します。

今回は無事に割らずにネジを外せました。💦

ただ、腰受けの一部を割ってしまいました。

ほんと割れやすいんですよね。。。

で、故障原因の一つが直ぐ分かりました。

電池ボックスの断線。

先の電池ボックスの蓋の腐食で懸念された液漏れ腐食が本体内部に広がっております。

腐食が導線を伝わっております。

導線も真っ黒。

基板側も恐らくやられていますよね、、、。

GND導線の接続されている基板のGND面が丸ごと腐食してしまっております。

くちばしセンサーの導線も脆くも外れています。

基板は、両面のプリント基板でこの裏側のGND面も腐食してGND配線パターンもめくれ上がって断線しております。

液漏れによる最悪の結果になっておりました。

この時点で修理の見込みはほぼなくなりました。

試しに、GNDパッドをできる範囲で綺麗にしました。表面のレジストとシルクも全てめくれました。残ったGND面を出し電池ボックスの腐食電極を研摩し導線も全て交換して接続してみます。

再配線します。

すると!

なんと!

発声しだしました!

モーターは動きませんが。

発声確認

基板裏面の断線した回路が、恐らくモータードライバ関係の回路のGNDだったのかもしれません。

基板を外し裏面も綺麗にし断線した配線を再構築できればモーターの動きも復活できるかもしれません。

とここで、状況をまとめ依頼者様に見積もりの件で相談しました。

ここまでの工数と基板の補修工数などを考慮すると、修理可否もまだわからない状況で高額が費用を請求する事態になります。

見込み工数からざっくり費用を見積もっても数万円というレベルをお伝えすると、ここまでの修理作業で断念されるということになりました。

立位で今後飾るための回復作業のみということで、今回のファービー2の作業は終了することになりました。

乾電池の液漏れは、致命傷になりますので、長期保管時は乾電池を外すことが必須ですね。

以上で、4体のファービーとファービー2の状況のご紹介でした。


たまごっちみーつ サンリオキャラクターズみーつver. 半田付け取れ修理

これまた、キラキラかわいいたまごっちの修理の依頼がありました。

本体内部の電池ボックス負極の半田付けが取れてしまったとのことです。

ご自身で開封し確認されたそうで、その際に圧電素子の半田付けも取れてしまったそうです。

まとめて再半田してしまいます。

乾電池からの液漏れによる腐食断線ではないので、導線の皮をむき半田付けするだけです。

が、圧電素子の銀メッキ部の半田付けのみ専用の半田を使用します。

でないと、メッキが全てくわれてしまいます。

動作確認

動作確認も問題ありませんね。


本当に今回はありがとうございました。

壊れてもう使えないんだ…と思って諦めていてすごく落ち込んでいました。

今はもうこのたまごっちは高値で買い換えるという事ができなかったので。

藁をも掴む思いで瀧下様の宅配おもちゃ病院のサイトを見つけたんですが、今回お頼みして本当に良かったです。

画面もとても綺麗にして頂いて感激です。

とてもお早い対応、丁寧な対応でとても満足です。

本当にありがとうございました。

~依頼者様のご感想より~

すみっコパッド USBコネクタ修理

大人気のすみっコぐらしのすみっコパッドのUSB給電口が破損したということで修理のご依頼がありました。

当医院では、USBコネクタである、USB Type-Cのコネクタを交換することはせず、実装されている基板を丸ごと交換してしまいます。

理由は、基板のランドがリフロー用のパッドサイズでリワークステーションでもないと綺麗にUSBコネクタを外せないためです。

自分もそうですが、半田ごてやホットガンなどでは、だいたい配線のパターンの1,2本を剥がして終わりの世界になります。

他県のドクターからも、USbコネクタの取り外しに失敗してパターンを剥がして元に戻せなくなったという相談を受けております。

因みに、部品の実装済み基板は、通信販売で販売しております。

破損し電極も曲がっていますね。

ケーブル側のUSBの電極は無事っぽいです。

問題ないかどうかは、実際にパソコンと通信をさせて確認します。

サクッと基板を交換して動作確認をします。

乾電池とUSBケーブルの両方での起動確認します。

また、HOMEボタンでHOME画面に切り替わることやパソコンとの通信も問題ないことも確認します。

給電マークも確認でき動作も問題ありませんね。

これにて修理完了です。


キリンのおもちゃ

キリンのおもちゃ

地域のおもちゃ病院の案件を紹介します。

キリンのおもちゃですが、足の代わりに車輪がついておりクルクル回すと軸についている羽がビーズをはじき星形の容器のなかで羽回り、奥でLEDも光ります。

押しボタン

単四型乾電池を2本入れて、逆側の側面にある押しボタンでいろいろなメロディを楽しめます。

今回の故障は、LEDの点灯はするが音楽が鳴らないとのことです。

電池ボックスの蓋を外すと粉々になった部品が出てきます。

残骸

どうみても、スピーカーの枠が割れて粉々になった残骸ですね。

音が鳴らないのはスピーカーの破損ですね。

さて原因の推測ができたところで分解をしますが、まぁまぁたいへんでした。

隠しネジ

車の奥に隠しネジがあります。このネジを外さないとダメです。

車も外し軸を抜けるようにします。

それでも分解できません。

尻尾の先が接着固定されているのでノコで開きます。

で、それでもまだ分解できません。

蝶ネクタイ

首の蝶ネクタイがはめ込まれているので割れないように抜かないとだめです。

ここでやっと分解できるようになります。

破損スピーカー

Φ=29mmのスピーカーを交換して修理完了です。

すみっコパッド USBコネクタ破損 給電基板交換

すみっコパッド

当医院でお馴染みになりつつある、すみっコパッドです。

本体が緑色のマイチェン前の機種になります。

フリマで購入後に付属のUSBケーブルから給電起動ができないことが判明したそうです。

目視でもコネクタの破損が分かるぐらいあるそうです。

コネクタ破損

電極のサポート壁の半分が無くなっていますね。

コネクタ側

コネクタ側は無事そうです。

また乾電池の起動と稼働は問題ないということなので、コネクタ破損に伴う本体側への波及は無さそうですね。

以前、コネクタの破損で恐らく電極のいづれかが短絡し通信部の電子部品が壊れていた経験があります。

ネジ破損

本体分解でネジが1本がなぜか山削れていました。

本体側の山は無事なので、不良ネジがそのまま刺さっていたのでしょうかね???

手持ちの代替えネジを代わりに絞めておきます。

基板

当医院では、コネクタ部品自体の交換はせず、実装されている基板丸ごと交換します。こうすることで、常時修理受付できるようになり、また修理のTATも最短で行えます。

交換基板

因みに、最近おもちゃドクター様よりUSB Type-Cのコネクタ外しに失敗し基板の配線パターンも剥がし修復も不可能という相談をいただきました。

純正の基板のコネクタのランドをみるとわかるのですが、リフロー用のランドなのでリワークステーションなどで基板面を加熱するしかありません。しかも、加熱が中途半端だとほぼ100%配線も剥がして終わりの世界になります。

そのようなリスクを抱えるくらいならということで、当医院では基板を丸ごと交換しております。因みに、基板は当医院の通信販売で条件付きで販売もしております。

基板交換

サクッと基板を交換して動作確認をします。

  • 乾電池での起動と稼働、電源OFF動作
  • パソコンとの通信
  • USB Type-C表裏両面での通信起動確認
動作確認

無事、USB側からの給電も確認できました。

これにて修理完了。


ルシール キティ ヘッドバネツメ折れ修理

ルシールキティ

キティのテプラ タカラ製のルシールの修理依頼がありました。

同じ商品にルシールカーニバルという商品もあり、機構的な中身は同じようです。恐らくキティ版は、印刷できる絵柄にキティが追加されていたりするのかもしれません。

今回は、このルシールキティとルシールカーニバルの2台がともに印刷できないという症状でご依頼をうけました。

ルシールカーニバル

キティのキャラクターが付いた機種も付いていない機種も恐らく中身は同じで印字できる文字種が違うように感じました。

さて、緑のルシールカーニバルは、後述のゴムローラーを押し付ける”超重要”なバネが紛失してしまっており、修理不可能でした。

この機種全てにおいて同じなのですが、バネを固定しているツメが折れて取れたしまうと本体内部かテープカートリッジの隙間に落っこちてしまいます。

持ち主様が、なんじゃこれ!?といってわからず捨ててしますかもしれません。残念ですが、緑のルシールカーニバルは修理不可能となりました。

では、キティの方を拝見します。

修理可否の重要なカギになるのは、印字ヘッドにテープを押し付けるゴムローラーを抑えるバネがあります。

折れたツメとバネ

金属製のコの字型のバネがあります。このバネをプラスチック製のツメに引っかけていつのですが、かなり強力なバネで長期間に引っかけの力が掛かったままになるとご覧の通りツメが折れてしまいます。

折れてしまうとテープカートリッジのテープが印字ヘッドに押し付けられず印刷しても何も印刷していないテープだけがスライドされるということになります。

実は、緑色のルシールカーニバルは、ルシールキティが壊れた際に、ネット経由にて依頼者様が購入されたそうです。ですが、このバネが含まれていなかったでそうです。

メカニズムを知らない場合、なんじゃこりゃ!?としても捨ててしまうのかもしれません。

従いまして、ルシールカーニバルは、自動的に修理不可能という結論となりました。

このバネは、修理にとても重要な部品なので、ご依頼を検討されているかたは、このバネが紛失していないか確認ください。場合によっては、本体内部に転がり込んでいるかもしれません。

従いまして、本記事は修理ができたルシールキティの修理の紹介をなります。

依頼者様は、梱包箱にこのバネが落ちていたということで同封してくれました。

分解し確認するとこのバネを引っかけるツメが折れておりますので、印字不良は、このバネが取れてしまったことで間違いないです。

折れたツメ

ゴムローラー部を取り外し補強板での補強接着を行います。

マキタ Makita USBアダプタ ADP05 修理

ADP05
裏面

マキタ製のバッテリーからUSB電源を取り出せる変換アダプターを修理しました。

コピー商品が多いですが、これはマキタ純正の正規品です。

故障個所も特定でき、無事電子回路を修理し元通りに使用できるようになりました。

症状としては、スライドスイッチをONにしてもUSB側の電圧が全く上がらないという故障でした。

余談になりますが、マキタ製の工具はとても好きです。

インパクトドライバー、レシプロソー、ミニサンダー、空気入れ、ハンディ掃除機、ブロアー、草刈り機、噴霧器などなど品質も信頼性もとても高いです。

マキタ様では、自社のバッテリーを使用できるさまざまが家電器具なども販売されております。

日本製の工具が世界的にも有名になり、各国で販売評価されていることもに何かうれしさを感じます。